Claude Code スケジュール実行完全ガイド:/loopとCron機能で定期タスクを自動化する
はじめに:Claude Codeが「常駐エージェント」になる
Claude Codeはコードを書くだけのツールではなくなりました。2026年3月にリリースされた v2.1.71 から、/loop コマンドとスケジュール実行機能が正式に搭載され、Claude Codeはセッション中に定期タスクを自動実行する「常駐エージェント」として動作できるようになりました。
この記事では、/loop コマンドとデスクトップ向けスケジュールタスク機能の仕組みを整理し、実際の活用例・設定方法・コスト管理まで、エンジニアが現場で使える形で解説します。
/loopコマンドとは何か
/loop は セッション中に繰り返しプロンプトを自動実行する、軽量なスケジューラーです。インターバルとプロンプトを渡すだけで、Claude Codeが裏でCronジョブをセットアップし、指定した間隔でタスクを実行し続けます。
基本構文
/loop [インターバル] [プロンプト]
インターバルに使える単位は次のとおりです:
- s:秒(例:
30s) - m:分(例:
5m) - h:時間(例:
1h) - d:日(例:
1d)
標準的な5フィールドのCron式(0 9 * * * など)も利用可能です。ワイルドカード(*)、ステップ(*/15)、範囲指定(1-5)、カンマ区切りリスト(1,15,30)もすべてサポートされています。
実行例
/loop 5m check the deploy— 5分ごとにデプロイ状況を確認/loop 1h run /generate-report— 1時間ごとにレポート生成スキルを実行/loop 0 9 * * * summarize yesterday's commits— 毎朝9時にコミットサマリーを生成
スケジュール実行の2つのアプローチ
Claude Codeのスケジューリングには、用途に応じて2つの方法があります。
1. /loop(セッションスコープ)
CLIで使える /loop は、現在開いているセッションが生きている間だけ動作します。ターミナルを閉じる・セッションを終了するとすべてのループがキャンセルされます。Linux環境でも使えるため、クロスプラットフォームな手軽さが魅力です。
2. デスクトップスケジュールタスク(永続的)
macOS・Windows版のClaude Codeデスクトップアプリには、セッションをまたいで動作する永続的なスケジュールタスク機能が搭載されています。アプリが起動している限りタスクは実行され続け、再起動後も設定が保持されます。
Linuxで永続スケジューリングが必要な場合は、OSのcronから claude -p "プロンプト" をヘッドレスモードで実行する方法が推奨されています。
実践的なユースケース
実際のエンジニアリング業務で役立つ活用例を見ていきましょう。
ユースケース1:デプロイ監視
ステージング環境がいつ立ち上がるかを自分でポーリングする必要はありません。
/loop 5m check if localhost:8080 is responding and report the HTTP status
5分ごとにヘルスチェックが走り、デプロイが完了すれば即座に通知を受け取れます。
ユースケース2:自動コードレビュー
オープン中のPRに新しいコミットが積まれたときに自動でレビューを走らせることができます。
/loop 10m review any new commits on the current PR and comment if CI is failing
CIの失敗をClaude Codeが検知し、問題点を整理してレポートしてくれます。人間のコードレビューに入る前の「一次フィルタ」として機能します。
ユースケース3:デイリーコミットダイジェスト
毎朝の朝会前に、昨日のコミット内容をサマリーしておきたいケースです。
/loop 0 9 * * * summarize all commits from the last 24 hours on main, group by author, and flag any changes to critical modules
チームメンバーごとの変更概要と重要モジュールへの影響を自動でまとめてくれます。
ユースケース4:エラーログ監視と自動修正
エラーログを定期的にスキャンし、修正可能なものはPRを自動作成するという高度な使い方も可能です。
/loop 2h scan error logs for new FATAL entries since last check; if any are fixable, open a PR with the fix
ユースケース5:依存関係の脆弱性チェック
/loop 1d run npm audit and summarize any new high-severity vulnerabilities
毎日1回、依存パッケージの脆弱性スキャンを自動実行し、新たな高リスク項目が出たときだけ報告させることができます。
重要な制限事項
便利な機能ですが、本番運用前に理解しておくべき制約があります。
セッション依存(/loopの場合)
繰り返しになりますが、/loop で設定したタスクは ターミナルを閉じると消えます。SSH接続が切れた瞬間にもすべて失われます。長期的な自動化にはデスクトップのスケジュールタスク機能かOSのcronを使いましょう。
3日間の自動有効期限
繰り返しタスクは 作成から3日後に自動で無効化されます。最後に1回だけ実行されてから削除されるため、「うっかり放置したループが永遠に動き続ける」という事態を防いでいます。長期的なタスクは定期的に再設定が必要です。
Claudeがビジー中はスキップ
スケジュールされた時刻にClaudeが別のタスクを処理中の場合、タスクは Claudeがアイドル状態になってから1回だけ実行されます。missed intervalごとに複数回実行されるわけではないので注意してください。
コスト管理の考え方
定期実行はトークン消費が積み上がるため、コスト管理が重要です。
モデル選択を意識する
監視・チェック系の定型タスクには Sonnet を使いましょう。複雑なアーキテクチャ判断や多段推論が必要な場面でのみ Opus を使うのがコスト最適化の基本です。
思考トークンの制御
定期タスクに深い推論は不要なことが多いです。/effort low オプションや MAX_THINKING_TOKENS=8000 の設定でトークン消費を抑えられます。
サブエージェントへの委譲
ログ処理やテスト実行など出力が大量になる作業は、サブエージェントに委譲することで メインコンテキストを汚染せず、コスト増加を防げます。サブエージェントのコンテキストに詳細が残り、メインには要約だけが返ってきます。
/costコマンドで使用量を把握
セッション中に /cost を実行すると、現在のセッションのトークン使用統計を確認できます。定期タスクを設定したあとは定期的に確認する習慣をつけましょう。
OSのcronとの使い分け
「OSのcronで claude -p を呼べばいいのでは?」という疑問はもっともです。両者の使い分けの目安は次のとおりです:
- /loop が向いているケース:開発セッション中の一時的な監視・ポーリング。設定が簡単で即座に始められる。
- デスクトップスケジュールタスクが向いているケース:再起動をまたいで継続したい定型業務(macOS/Windows)。
- OSのcronが向いているケース:Linux環境での永続化、CI/CDパイプラインへの組み込み、複数プロジェクトにまたがる自動化。
まとめ:定期自動化でClaudeを「常時稼働エージェント」に
Claude Codeの /loop コマンドとスケジュール実行機能は、これまで手動でやっていた定期チェック・レポート生成・監視業務を大幅に自動化できる強力なツールです。
まずは 5〜10分間隔の軽量な監視タスク から試してみましょう。コストと効果のバランスを確認しながら、徐々に自動化の範囲を広げていくのがおすすめです。「Claude Codeをセッション中ずっと便利に使い続ける」ための第一歩として、ぜひ今日から /loop を試してみてください。
