Hisense A10とは?背面カラー液晶を磁石で着脱できる新型E Inkスマホの仕組みを解説
「スマホの通知やSNSに疲れたけれど、電子書籍リーダーだけを別に持ち歩くのは面倒」。そんな悩みに対する一つの答えとして登場したのが Hisense A10 です。前面はE Ink(電子ペーパー)、背面のカラー液晶は磁石で着脱できるという、これまでにない構造をしています。この記事では、E Inkスマホの仕組みからA10の特徴、日本で買えるのかまでを整理します。

出典: Pixabay
注: 本記事の価格・グレード展開・一部スペックは、2026年8月10日時点で海外メディアが報じている内容にもとづきます。Hisenseの公式発表として確認できていない情報には、以降「(報道ベース)」と簡潔に付記します。
Hisense A10とは?背面カラー液晶を磁石で着脱できる新型E Inkスマホ
Hisense A10は、中国のHisense(ハイセンス)が2026年7月13日に正式発表したE Ink電子ペーパースマートフォンです。前作A9(2022年発売)から約4年ぶりの新型にあたります(Gizmochina)。
最大の特徴は、背面に磁石とポゴピン(金属接点)で着脱できる5インチのカラーLCDパネルを備えている点です。パネルを付ければSNS・写真・動画・漫画をカラーで楽しめ、外せば反射の少ない軽量な読書専用機になります(Good e-Reader)。
発売日は2026年8月28日で、まず中国国内での販売が先行します。価格は本体3,999人民元(約590ドル)からと報じられています(報道ベース)。
そもそもE Inkスマホとは?なぜ需要があるのか
E Ink(電子ペーパー)は、微細なカプセル内の白黒の粒子を電気で並べ替えて文字を表示する仕組みです。画面が光を発するのではなく紙のように外光を反射するため、直射日光下でも読みやすく、目に優しいと言われます。
もう一つの利点は消費電力の低さです。E Inkは表示を書き換える瞬間だけ電力を使い、静止した画面を保つのに電力をほとんど必要としません。長文の読書やメモ用途では、液晶や有機ELより電池が持ちやすい構造になっています。
一方で弱点もはっきりしています。書き換え速度が遅く動画やゲームには向かず、モノクロパネルでは写真やSNSの色情報が失われます。この「読書には最高だが日常使いに困る」という課題を、背面のカラー液晶で補おうというのがA10の発想です。

出典: Pixabay
Hisense A10の基本スペックまとめ
フロント:6.13インチ E Ink Carta 1300
前面は6.13インチのモノクロE Inkディスプレイで、パネルはE INK Carta 1300を採用しています。表示制御チップにはElink(元太)製のT2000 TCON(画面の表示信号を制御するチップ)が使われていると報じられています(Notebookcheck)。
着脱式カラーLCDパネルの仕組み
背面のカラーパネルは5インチで、磁石で位置を合わせ、ポゴピンで給電と信号のやり取りを行う方式です。画面の切り替えは、専用の物理ボタン「Ink Smart Key」、クイック設定内のボタン、画面上に浮かぶ「クイックボール」の3通りに対応します(デイリーガジェット)。
プロセッサ・OS・通信
プロセッサはQualcommの産業向け(Dragonwing)チップ「QCM6690」とされ、4nmプロセス、Kryo CPU 8コア(最大2.9GHz)、AIエンジン6TOPSという構成です。なお初期報道では「Snapdragon 6 Gen 3」と伝えたメディアもあり、表記が揺れていた点は留意が必要です。
OSはAndroid 16です。対応する主な機能は次のとおりです(Gizmochina)。
- 5G+5GのDSDA(デュアル待受)
- NFC
- 家電を操作できる赤外線リモコン
- アプリ分身
- 通話録音
- 磁気式ワイヤレス充電
Wi-Fiの世代は情報源により「Wi-Fi 6」「Wi-Fi 7」と表記が分かれています(報道ベース)。

出典: Pixabay
2026-08-10時点で未公開のスペック
RAM・ストレージ容量・バッテリー容量・カメラのスペックは、Good e-Reader、Gizmochina、GSMArenaなど複数の一次情報記事でいずれも「未公開」と明記されています。ネット上には具体的な数値も出回っていますが、報じたメディア自身が未確認の噂として扱っており、鵜呑みにしないほうがよいでしょう。
A10 UltraとA10 Proの違い
中国では「A10 Ultra」と「A10 Pro」の2グレードで、ECサイトの京東(JD.com)に先行掲載されたと報じられています(報道ベース)。
| グレード | 背面カラーLCDパネル | 背面の構造 |
|---|---|---|
| A10 Ultra | 標準同梱 | 磁気リング+金属接点+パネル |
| A10 Pro | 別売り | 磁気リングと金属接点のみ |
着脱式カラーLCDパネル単体の価格は約3,000人民元(約440ドル)になる見込みと伝えられています(GSMArena、報道ベース)。本体価格に近い金額のため、カラー表示を使う前提ならUltraを選ぶ判断になりそうです。
既存のデュアルディスプレイ/E Inkスマホとの違い【比較表】
E Inkと液晶を組み合わせた端末はA10が初めてではありません。前作A9、競合のBigme HiBreak Dual 2、そして旧世代のYotaPhone 2と並べると、A10の立ち位置がはっきりします。
| 機種 | 画面構成 | 着脱可否 | チップ | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| Hisense A10 | 前面6.13型E Ink+背面5型カラーLCD | 着脱可(磁石+ポゴピン) | QCM6690 | 3,999元〜(報道ベース) |
| Hisense A9(2022) | 6.1型E Ink(300PPI)のみ | ― | Snapdragon 662 | 1,799元〜 |
| Bigme HiBreak Dual 2 | 前面6.13型E Ink+背面5型LCD | 固定式 | Dimensity 8300 | Kickstarterで販売 |
| YotaPhone 2 | 前面5型有機EL+背面4.7型E Ink | 固定式 | ― | 販売終了 |
Bigme HiBreak Dual 2はRAM 12/16GB、ストレージ256/512GB、バッテリー4,450mAh、スタイラス対応と数字の上では充実していますが、背面LCDは本体に固定されています(Gizmochina)。A10は「外せる」点で一線を画すとされています。
着脱式のメリットは、読書時に厚み・重さ・余計な表示を切り離せることと、パネルが壊れても交換できる可能性があることです。逆にデメリットとして、外したパネルを別に持ち歩く手間や紛失・破損のリスクが生まれること、装着した状態では前面のみのモデルより厚み・重さが増すことが挙げられます。また磁石とポゴピンによる接点は、着脱を繰り返すほど摩耗や接触不良が起きやすい構造でもあるため、耐久性がどの程度あるかは現時点では未知数です。この点は実機レビューで確認したいポイントと言えます。
Hisense A10は日本で購入できる?入手方法と注意点
2026-08-10時点で、日本国内での正式発売や技適(技術基準適合証明)の取得について、英語・日本語のいずれのメディアでも発表は確認できませんでした。米国のキャリア契約や英国の正規小売での販売も予定されていないと報じられています(Engadget)。
そのため現実的な入手経路は、AliExpressやeBayなどを使った個人輸入になります。画面切り替え方法の解説でも引用したデイリーガジェットの同記事も「輸入する場合は技術基準適合証明の有無に注意が必要」と指摘しています。
一般論として、技適マークのない無線機器を日本国内で電波を出す状態で使うと、電波法上の問題になり得ます。A10が技適を取得するかどうかは現時点で不明なため、購入を検討する場合は発売後に技適の有無を必ず確認してください。
まとめ:どんな人に向いているか
Hisense A10は、通知やSNSから距離を置きつつ、必要なときだけカラー画面を足せる端末です。読書やメモが生活の中心で「スマホ疲れ」を減らしたい人、新しい形のガジェットを試したい人には特に刺さる一台と言えます。
一方で、RAM・バッテリー・カメラが未公開、価格は報道ベース、日本での技適も不明と、2026-08-10時点では未確定要素が多く残ります。発売日の2026年8月28日以降に、実機レビューと技適の状況を確認してから判断するのが安全です。
まずはHisense公式やGSMArena、Good e-Readerなどで続報をチェックしてみてください。正式スペックが公開されれば、この記事の未確定部分も答え合わせができるはずです。
