Microsoft 365 CopilotでClaude Opus 5とGPT-5.6を使い分ける方法|Word・Excel・PowerPointの設定手順【2026年8月時点】
「Copilotのモデル選択にClaudeが出てきたけれど、GPT-5.6とどちらを選べばいいのか分からない」——2026年7月以降、そんな声が増えています。Microsoft 365 Copilotのモデルセレクターに、AnthropicのClaude Opus 5が加わったためです。
この記事では、Word・Excel・PowerPointでの切り替え手順、業務別の使い分け、料金と管理者設定を2026年8月8日時点の公式情報を軸に整理します。読み終えれば、今日の作業からモデルを選び分けられるようになります。
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Microsoft 365 Copilotのモデル選択、結局どう使い分ければいいか
先に結論です。次の3段階で選べば、日々の業務はほぼカバーできます。
- 日常業務は既定の「Auto」のまま:メール文面、議事録、短い要約など。迷う時間のほうがコストです。
- 複数ステップの分析・草稿づくりはGPT-5.6:Wordの初稿作成、Excelの多変数分析、PowerPointの構成案づくりに向くとされます。
- 高リスク・高精度が求められる場面はClaude Opus 5:顧客提出文書のレビュー、複雑な契約条項の作成、財務モデルの構造変更など。
この整理は複数の実務向け解説に共通する見解であり(Digital Applied)、絶対的な優劣ではなく「迷ったときの初期設定」として捉えてください。
追加された経緯は次のとおりです。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026-07-09 | GPT-5.6がMicrosoft 365 Copilotの「優先モデル」となり、Word・Excel・PowerPoint・Copilot Chat・Copilot Coworkへ展開(TechCrunch) |
| 2026-07-24 | AnthropicがClaude Opus 5を発表。エージェント型コーディング・専門的なナレッジワーク・長時間の推論で改善(Axios) |
| 2026-07-25 | Claude Opus 5がMicrosoft 365 Copilotで一般提供(プレビューではなく正式リリース)を開始(Machine Brief) |
なおGPT-5.6は、Sol(フラッグシップ)・Terra(性能とコストのバランス)・Luna(低コスト・大量処理向け)の3モデルで構成されています。
対応プラン・料金|追加費用はかかるのか
結論から言うと、どのモデルを選んでも追加課金は発生しません。Microsoft 365 Copilotは定額ライセンスであり、API のようなトークン従量課金ではないからです。機能の可否を決めるのは料金ではなく、プランと管理者設定です。
法人向けの価格は以下のとおりです(Microsoft公式価格ページ・2026年8月8日時点・米ドル)。
| プラン | 年間契約(月額) | 月次契約(月額) |
|---|---|---|
| Business Premium with Copilot | $32.00 | $38.40 |
| Business Standard with Copilot | $23.50 | $28.20 |
| Copilotアドオン(既存M365ユーザー向け) | $18.00 ※プロモーション価格 | — |
アドオンは通常21.00ドルで、18.00ドルは2026年7月〜9月30日のプロモーション価格とされています。「Copilotは一律で月額30ドル」という説明も見かけますが、実際にはSKU(Microsoftが定める契約プランの種類)と契約形態(年間契約か月次契約か)によって18.00〜38.40ドルの幅があるため、自社のプランは公式ページで確認してください。
個人向けプラン(Personal・Familyなど)でモデルセレクターがどこまで使えるかは、一次情報で確認できませんでした。本記事は法人向けCopilotサブスクリプションを前提としています。個人プランの方は公式ヘルプで最新の対応状況をご確認ください。
管理者が確認すべき設定(Anthropicモデルの有効化)
Anthropicモデルの利用可否は、Microsoft 365管理センターの「AI providers operating as Microsoft subprocessors」(Microsoftから業務委託を受けてデータ処理を担う外部事業者=「サブプロセッサー」として動作するAIプロバイダー、の意)設定で管理されます(Microsoft Learn)。同ドキュメントには「This setting is on by default for tenants in the EU, EFTA, and UK that were created after March 25, 2026.」と記載があり、それ以前から存在するテナントはメッセージセンターで既定値を確認する必要があります。
また、旧来の「Anthropic独立処理者(IP)」設定は2026年5月1日に廃止されました。現在はAnthropicがサブプロセッサーとして有効化されていないと利用できません。
Word・Excel・PowerPointでの設定手順(画面別)
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Excel
Copilotペインを開き、右上のモデルピッカーから選択します。既定は「Auto」(自動選択)で、プロンプトを送信する前にモデルを選べます(Microsoft公式サポート)。
PowerPoint
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「ホーム > Copilot」でペインを開き、編集モードでAIモデルスイッチャーから「Auto」「ChatGPT」「Claude」を選びます。公式ヘルプには「モデルスイッチャーの利用には法人向け(commercial)Microsoft 365 Copilotサブスクリプションが必要」と明記されています。選択はセッション限りで、ファイルを閉じるとAutoに戻る点に注意してください。
Word
先にお伝えしておくと、Wordは他の2アプリより手順情報が弱いアプリです。 Microsoft Learn公式ドキュメントによれば、Anthropicモデルの提供はExcel・PowerPointが先行し、Wordへの対応は「2026年夏(2026 summer)に追加予定」とされています(Microsoft Learn)。一方でMicrosoft 365公式Xアカウントの告知にはWordも対象アプリとして含まれており、ロールアウト状況には環境差がある可能性があります。
以下の参考手順「リボンのCopilotアイコン→設定(歯車)→Model」は、複数の二次情報を集約したものです。公式ページでの個別確認は取れていないため、実際の画面と異なる場合があります。Wordで試す場合は、まず自分の環境で選択肢が表示されるかを直接確認するのが確実です。
実務ワークフロー例|どの場面でどちらを選ぶか
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そのまま貼り付けて試せるプロンプト例を挙げます。
- Excel/シナリオ分析(GPT-5.6向き):「この売上表について、成長率を5%・10%・15%に変えた場合の営業利益への影響を、既存の数式を保ったまま比較してください」
- Excel/複数シート横断の修正(Claude Opus 5向き):「このブックの財務モデルを読み込み、参照が壊れる箇所を先に指摘したうえで、前提条件シートの変更手順を提案してください」
- Word/顧客提出文書のレビュー(Claude Opus 5向き):「この契約ドラフトを条項ごとに確認し、解釈が曖昧な記述と根拠が不足している箇所を一覧にしてください」
- PowerPoint/提案資料の初稿(GPT-5.6向き):「この企画メモから10枚構成の提案資料の骨子を作り、各スライドの主張を1文で書いてください」
議事録や短い依頼メールは、Autoのままで十分なことがほとんどです。モデルを切り替える価値があるのは、判断ミスの代償が大きい作業だと考えると迷いにくくなります。
GPT-5.6・Claude Opus 5・Autoの比較
| 項目 | Auto(既定) | GPT-5.6 | Claude Opus 5 |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 自動選択 | 優先モデル(2026-07-09〜) | Anthropicの最新Opus |
| 得意とされる領域 | 日常的な短い依頼 | 複数ステップの分析・構造化・草稿作成 | 丁寧な読み込みと不確実性の指摘 |
| 向いている業務 | メール・議事録・要約 | 予測試算、資料の初稿 | 契約文書レビュー、財務モデル修正 |
| 追加料金 | なし | なし | なし |
| 切り替えの持続(アプリ別) | — | PowerPoint: セッション限り(ファイルを閉じるとAutoに戻る)/Excel: 未確認/Word: 未確認 | PowerPoint: セッション限り(ファイルを閉じるとAutoに戻る)/Excel: 未確認/Word: 未確認 |
「セッション限り」の挙動が一次情報で確認できているのはPowerPointのみです。本記事で例に挙げているExcelの分析作業やWordの契約書レビューについては、モデル選択がファイルを開き直した後も保持されるかどうか公式情報で確認できていません。頻繁にモデルを切り替える場合は、作業のたびに選択状態を確認することをおすすめします。
制限・セキュリティ・注意点
Anthropicモデルを使う場合、データ処理はMicrosoftのEUデータ境界(EU Data Boundary、EU域内でデータを保存・処理する仕組み)の外部で行われます。AnthropicはMicrosoftのサブプロセッサーとして稼働し、Microsoft製品条項とデータ保護補遺の対象になるとされていますが、データの所在地要件がある組織は事前に確認が必要です。
モデルピッカーの表示名も固定ではありません。2026年7月上旬には「Auto/Quick Response/Think Deeper/Opus」という応答スタイル寄りの表示に一時的に変わり、その後元に戻った事例が報告されています(Chris Menard Training。この事例は一次情報での確認は取れていません)。表示が変わっても慌てず、公式ヘルプで最新の名称を確認してください。
モデルが選べないときは、次の順に確認すると原因を絞り込めます。
- プラン:法人向けMicrosoft 365 Copilotサブスクリプションか
- 管理者設定:Anthropicがサブプロセッサーとして有効化されているか
- アプリと地域:ExcelとPowerPointが先行、Wordは順次対応
- ロールアウト状況:Officeアプリを最新版に更新して再確認
なお、Anthropicが提供する「Claude for Excel」アドインと、Copilotペイン内でClaudeをモデルとして選ぶ機能は別物です。混同しないようにしましょう。
まとめ|まず何から試すべきか
最初の一歩としておすすめなのは、手元のExcelファイルで同じプロンプトをAuto→GPT-5.6→Claude Opus 5の順に実行し、出力を比べてみることです。5分ほどで、自分の業務ではどのモデルが噛み合うかの感覚がつかめます。
なお本記事のうち、Wordでの設定手順、個人向けプランでの対応状況、Excel・Wordでのモデル選択の持続性については、公式一次情報での個別確認が取れていない点を改めて明記しておきます。それ以外(料金、対応プラン、管理者設定、Excel・PowerPointの手順など)は公式ページ・公式ドキュメントに基づく情報です。
選択肢が表示されない場合は、まず情報システム部門にAnthropicサブプロセッサー設定の状況を確認してください。料金やプランの詳細はMicrosoft 365 Copilot公式価格ページ、管理者向けの条件はMicrosoft Learnの解説ページが一次情報です。仕様の更新が速い領域なので、本記事の内容は2026年8月8日時点の情報として、実行前に最新版を確認することをおすすめします。
