iDeCo掛金上限引き上げの事前受付を逃した人へ|e-iDeCoでの変更手続きは12月1日〜24日が期限
結論
iDeCoの掛金上限引き上げに合わせて増額したいのに、9〜10月の書面の事前受付に間に合わなかった。そんな方に向けて、残っている手続きの期限と注意点を先にまとめます。
2026年12月分(2027年1月26日引き落とし分)から増額を反映させたい場合、残る手段は2026年12月1日〜24日のe-iDeCoなどでの掛金額変更手続きです。e-iDeCoは、iDeCoの手続きをオンラインで行うサービスです。
厚生労働省のリーフレットは、e-iDeCoでは12月1日から24日の間に手続きできると明記しています。同時に、次の注記もあります。
手続きの内容により、2026年12月分(2027年1月口座引き落とし分)の掛金額変更に反映できない場合があります。
押さえる点は2つです。
- e-iDeCoを使えるかどうかは、加入先の運営管理機関(証券会社・銀行)によって異なる
- 書面とオンラインの両方で同じ変更を出さない(詳しくは後述)

自分は対象か|4つのチェック
次のすべてに当てはまる方が、この記事の対象です。
- すでにiDeCoに加入していて、2026年12月以降に掛金を増額したい
- 書面の事前受付を使っていない、または条件が合わず使えなかった
- 自分の加入者区分(第1号・第2号・第4号など)を把握している、または確認できる
- 現在の掛金の納付方法が「毎月定額」かどうかを確認できる
最後の項目が大事なのは、マネックス証券の案内のような例があるためです。同社の事前申込みは「毎月定額」の人に限られていました。
年単位拠出(毎月ではなく1年分の掛金をまとめて納付する方式)など毎月定額以外の人は、定額への切替と増額を同時に手続きする必要がありました。この場合、e-iDeCoでの事前申込みはできないとされていました。12月の手続きでも同じ扱いかは、加入先で確認してください。
なお、iDeCoの新規加入の始め方とNISAの制度は、この記事では扱いません。
いくら変わるか|加入者区分別の掛金上限
拠出限度額(毎月拠出できる上限)は、2026年12月分から次のように変わります。出典は厚生労働省のリーフレット(加入者向け、企業年金併用者向け)です。

| 加入者区分 | 2026年11月まで | 2026年12月以降 |
|---|---|---|
| 第1号(自営業者等)・第4号(国民年金任意加入者) | 月6.8万円 | 月7.5万円(+0.7万円) |
| 第2号・企業年金なしの会社員等 | 月2.3万円 | 月6.2万円(+3.9万円) |
| 第2号・企業年金ありの会社員 | iDeCoは月2.0万円まで、企業年金等と合計で月5.5万円 | 月6.2万円から事業主の拠出額を差し引いた額 |
| 第5号(新設) | ― | 企業年金等と合計で月6.2万円 |
企業年金がある会社員は「2万円枠」がなくなる
企業型DCやDB(確定給付企業年金)がある方は、iDeCo固有の月2.0万円という枠が撤廃されます。合計上限が5.5万円から6.2万円に上がり、そこから事業主の拠出額を引いた額がiDeCoの上限です。
事業主の拠出額は勤務先の制度で異なり、一律の金額は示せません。企業型DCの加入者専用サイトや、勤務先の人事・総務担当で確認してください。
公務員・私学教職員は共済掛金相当額を差し引く
公務員などは共済掛金相当額が「他制度掛金相当額」として扱われます。国家・地方公務員は月8,000円、私学共済は月7,000円です。
そのため、一律に月6.2万円まで出せるわけではありません。6.2万円からこれらを差し引いた額が目安になります。
加入年齢と第5号加入者
加入できる年齢は、原則65歳未満から70歳未満に広がります。老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていない70歳未満の人などは、新設の第5号加入者として拠出を続けられます。
e-iDeCoで12月24日までに間に合わせる手順
増額の手続きは、次の順で進めると漏れを防げます。
- 加入先の案内を確認する:運営管理機関のiDeCoページで、12月の受付期間と手続き方法を確かめる
- e-iDeCoの利用登録を済ませる:初めて使う場合、事前のアカウント登録が必要な金融機関もあるとされている
- 12月1日以降に変更を申請する:毎月定額以外の方は、定額への切替が同時に必要な場合がある
- 重複して出さない:書面を出した方はe-iDeCoで同じ変更を出さない
- 結果の通知を確認する:受付完了や不備の連絡を見落とさない
書面とe-iDeCoの重複届出に注意
松井証券のFAQは、オンラインと郵送の両方で手続きすると、変更が正しく処理されない可能性があると注意しています。りそな銀行なども同様の注意を案内しているとされています。
迷ったら新たに出す前に、加入先に提出済みの届出があるかを問い合わせると安全です。
年1回の変更制限には特例がある
iDeCoの掛金変更は原則年1回です。ただし、現行の上限を超える額へ増額する場合、2026年12月1日から2027年11月30日までは回数制限の例外が適用されます(三菱UFJ信託銀行の年金ニュース)。
第5号加入者の増額は、この例外から除かれています。今年すでに掛金を変更した方も、まず加入先のiDeCoページまたはコールセンターで特例の対象になるかを確認してください。
運営管理機関ごとの対応比較
主な金融機関の案内を、2026-11-05時点で確認できた範囲でまとめます。
| 金融機関 | 書面の事前受付(終了済み) | 12月以降の手続き | 備考 |
|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 2026年10月31日(土)必着 | 公式ページで要確認 | 届出書K009A・K032を郵送する方式だった |
| マネックス証券 | 2026年10月30日到着分まで | 公式ページで要確認 | 毎月定額以外の人はe-iDeCoで事前申込み不可だった |
| 松井証券 | ― | 12月1日〜24日にe-iDeCoまたは書面 | 両方で出すと正しく処理されない可能性 |
| りそな銀行 | 公式ページで要確認 | 公式ページで要確認 | 初回はアカウント登録が必要とされる |
| SBI証券・楽天証券 | 一次情報で確認できず | 公式サイトで要確認 | ― |
事前受付の締切は、三菱UFJ銀行が10月31日必着、マネックス証券が10月30日到着分までと、1日の違いがありました。12月の受付も同じとは限りません。
SBI証券・楽天証券の12月の日程は、公式のお知らせを確認できていません。楽天証券の制度改正の解説ページにも締切日の記載はありませんでした。
公式ページで見つからない場合は、加入先のコールセンターに問い合わせるか、マイページ内の検索窓で「12月 掛金変更」などのキーワードで検索すると、案内ページにたどり着きやすくなります。
期限とスケジュール
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月30日・31日 | 書面の事前受付が終了(金融機関により異なる) |
| 2026年12月1日(火) | e-iDeCoでの掛金変更の受付開始 |
| 2026年12月24日(木) | 2027年1月引き落とし分へ反映させるための期限 |
| 2027年1月26日(火) | 新しい上限での最初の引き落とし(予定) |
| 2026年12月1日〜2027年11月30日 | 年1回の変更制限の特例期間 |
松井証券は、12月1日から24日までに手続きすると、2027年1月26日引き落とし分から適用される予定と案内しています。
手続きしなかった場合どうなるか
上限の引き上げは、拠出できる上限が上がる制度変更です。掛金を増やすには、自分で掛金額の変更を届け出る必要があります。
12月24日に間に合わなかった場合も、増額できなくなるわけではありません。反映の開始が後ろにずれるため、その分だけ所得控除の上乗せを受け始める時期が遅れます。いつの引き落とし分から反映されるかは、加入先に確認してください。
まとめ
書面の事前受付が終わった今、2027年1月引き落とし分から増額するための目安は、2026年12月1日〜24日のe-iDeCoなどでの手続きです。
- 自分の区分の新しい上限を確認する(企業年金あり・公務員は差し引き後の額)
- e-iDeCoを使えるか、利用登録が必要かを加入先で確認する
- 書面とオンラインを重複して出さない(前述の通り)
今日やることは1つだけです。加入している運営管理機関のiDeCoページを開き、12月の受付期間と手続き方法を確認してください。
