【対処法あり】KB5101684適用後にWindows Hello(顔認証・指紋認証)でサインインできない原因と直し方
Windows 11に更新プログラムを当てた翌日、いつも通りPCを開いたら顔認証が反応しない。指紋センサーに触れても「サインイン オプションが利用できません」と表示される。そんな状況に戸惑っていませんか。
2026年7月末に配信されたKB5101684を適用したあと、Windows Hello(顔認証・指紋認証)でサインインできなくなったという報告が上がっています。結論から言えば、これはあなたのPCの故障ではない可能性が高く、回復手段も確認されています。落ち着いて上から順に確認していきましょう。
出典: Unsplash
【結論】KB5101684のアンインストールで回復した報告あり。ただし公式の既知の問題ではない
先に答えをお伝えします。KB5101684を適用後に顔認証・指紋認証が使えなくなった場合、報告されている回避策は「KB5101684をアンインストールすること」です。アンインストール後に生体認証が再び使えるようになったという報告がニッチなPCゲーマーの環境構築Zで伝えられています。
ただし重要な前提があります。Microsoft公式のサポートページの「既知の問題」欄には、2026-08-03時点で「Microsoft is not currently aware of any issues with this update.(この更新プログラムに関する問題は現時点で確認されていない)」と記載されており、この不具合はMicrosoftから公式に認定されていません。ユーザー報告が先行している段階だと理解してください。
まずはKB5101684の基本情報を整理しておきます。
| 項目 | 内容(2026-08-03時点) |
|---|---|
| 更新プログラム | KB5101684(プレビュー版・オプションの非セキュリティ更新) |
| 対象 | Windows 11 バージョン25H2/24H2 |
| OSビルド | 26200.8973(25H2)/26100.8973(24H2) |
| 配信日 | 米国時間2026年7月28日(日本時間7月29日) |
| 主な内容 | 42件の修正・変更。目玉はWindows Hello ESSの外部指紋リーダー対応 |
| 報告されている症状 | 顔認証・指紋認証でサインイン不可、パスキーの失効 |
| Microsoftの公式見解 | 既知の問題の記載なし |
| 報告されている回避策 | KB5101684のアンインストール |
なお配信状況や公式見解は変わる可能性があるため、最新の情報はMicrosoft公式のKB5101684サポートページで必ず確認してください。
報告されている症状:設定を作り直しても認証されない
報告されている症状は、単に「一度認証に失敗する」というレベルのものではありません。KB5101684のインストール後、顔認証・指紋認証の登録情報そのものがリセットされた状態になり、生体認証でのサインインができなくなると伝えられています。
やっかいなのは、「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」から再設定しても、サインインできない状態が続くという点です。通常のトラブルなら再登録で直ることが多いだけに、ここで手が止まってしまう方が多いようです。
さらに影響はPCへのサインインだけにとどまりません。Microsoft Edgeなどのブラウザ経由でWebサイトにログインする際に使う「パスキー」(パスワードの代わりに顔認証・指紋認証でログインできる仕組み)認証にも影響し、パスキーが失効すると報告されています。ネットバンキングや各種サービスにパスキーでログインしている方は、この点も併せて確認しておきましょう。

出典: いらすとや
どんな環境で起きやすいのか(わかっている範囲)
正直にお伝えすると、2026-08-03時点で「どのメーカーの、どのセンサーで起きるのか」という具体的な条件は公表されていません。報道でも「一部のPC環境で発生」という表現にとどまっており、対象機種のリストは存在しません。
言い換えれば、KB5101684を適用した全員に起きるわけではありません。すでに適用済みで問題なく顔認証が使えているなら、慌てて何かをする必要はないと考えてよいでしょう。
なぜ起きるのか:ESSの仕様変更が背景にある可能性
KB5101684の目玉機能は、Windows Hello Enhanced Sign-in Security(ESS/強化されたサインインのセキュリティ)が外部の周辺機器タイプの指紋リーダーに対応したことです。これにより、内蔵センサーを持たないデスクトップPCでもESS対応の指紋認証が使えるようになったとBleepingComputerなどが伝えています。
このESSの仕様変更が、今回の症状と無関係ではない可能性があります。Microsoftは、ESS非対応の外部指紋センサーを使う場合はESSを一度無効化する必要があり、無効化すると既存のESS登録情報(パスキーを含む)が失われて再登録が必要になると警告しています。「登録がリセットされる」「パスキーが失効する」という報告と符合する部分です。ただし、これはあくまで推測の域を出ません。
プレビュー更新であることも影響している可能性
もう一つ押さえておきたいのは、KB5101684が「プレビュー更新」だという点です。
- プレビュー更新は、月例のセキュリティ更新に先立って新機能を先行提供する仕組みです。
- 適用されるのは「今すぐ最新の更新プログラムを入手する」をオンにしているか、オプションの更新プログラムから手動で入れた場合のみで、自動更新で勝手に入ることはありません。
- その代わり、通常の月例更新よりも不具合に遭遇しやすい性質があります。
解決手順:この順番で試してください
本題に入る前に、まず自分のPCにKB5101684が適用されているかどうかを確認しましょう。「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開き、インストール済みの一覧にKB5101684が表示されているか確認してください。ここに表示されていない場合は今回の不具合とは無関係の可能性が高いので、以下の手順を試す前に他の原因を疑ったほうが早道です。
いきなりアンインストールに進む前に、影響の小さい確認から順に試すのが安全です。まずは下の表で全体像をつかんでください。
| 順番 | 対処法 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 1 | PIN・パスワードでのサインインを確保する | まずPCを使える状態に戻す |
| 2 | 外部カメラ・指紋リーダーを外して再起動 | 周辺機器との相性を切り分ける |
| 3 | 生体認証サービスの起動状態を確認 | 一般的なHello不具合に有効 |
| 4 | 顔認証・指紋認証を削除して再登録 | 一般的なHello不具合に有効 |
| 5 | カメラ・指紋リーダーのドライバー再インストール | ドライバー破損なら回復 |
| 6 | KB5101684をアンインストール | 報告ベースの回避策(最終手段) |
1〜2. まずサインインできる状態を確保する
サインイン画面の「サインイン オプション」からPINまたはパスワードを選び、ログインできるか確認します。外部カメラや外部指紋リーダーを使っている場合は、一度取り外して再起動するとPIN・パスワードの入力画面が表示され、サインインできるようになったという報告があります。
3. Windows Biometric Serviceを確認する
「Windows」キー+Rでservices.mscを開き、Windows Biometric Service(生体認証サービス)が「自動」・「実行中」になっているか確認します。これはMicrosoftが案内するWindows Hello共通のトラブルシューティングの一つです。
4〜5. 再登録とドライバー再インストール
「サインイン オプション」で顔認証・指紋認証を一度削除して登録し直し、改善しなければデバイスマネージャーからカメラ・指紋リーダーのドライバーを再インストールします。
念のため補足すると、手順3〜5はWindows Hello全般に効く一般的な対処法であり、KB5101684固有の症状には効果が薄い可能性があります。再設定しても直らなかったという報告が出ている点は前述の通りです。
最終手段:KB5101684をアンインストールする
上記で改善しない場合の回避策が、KB5101684のアンインストールです。手順はMicrosoft公式が案内するWindows Updateのアンインストール方法に沿って進めます。
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開く
- 「更新プログラムをアンインストールする」を選ぶ
- 一覧からKB5101684を選び、アンインストールを実行する
- PCを再起動する
注意点として、このアンインストールはあくまでユーザー報告に基づく回避策であり、Microsoftが公式に推奨しているわけではありません(アンインストール手順そのものは公式の一般的な操作です)。非セキュリティのオプション更新のため削除してもセキュリティ更新は巻き戻りませんが、42件の修正・改善も同時に失われる点は理解したうえで判断してください。
それでも解決しない場合にできること
アンインストールでも改善しない、あるいはアンインストールしたくない場合の選択肢を挙げます。
- PCメーカーのサポート・ドライバー配布ページを確認する:メーカー独自の生体認証ドライバーが関係している可能性があるため、最新版の提供状況を確認しましょう。
- ESSを無効化して通常の指紋認証で運用する:ESS非対応の外部指紋リーダーを使う方法です。自分のPCでESSが有効になっているかどうかは、「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」を開き、顔認証・指紋認証まわりの項目に表示される詳細情報から確認できる場合があります(表示内容はPCの機種や環境によって異なります)。ただしMicrosoftが警告する通り、ESSを無効化すると既存のESS登録情報とパスキーが失われ再登録が必要になるため、事前にパスワードなど代替の認証手段を確保してください。
- 公式情報を定期的に確認する:KB5101684の内容は2026年8月11日(火)予定の月例更新に統合される見込みですが、症状の修正が含まれるかは2026-08-03時点で未発表・未確認です。公式サポートページの既知の問題欄を継続的に確認してください。
- フィードバックHubやMicrosoft Q&Aから報告する:報告が集まることで公式の既知の問題として認定される可能性が高まります。
まとめ:慌てず「サインイン手段の複線化」を
KB5101684適用後の顔認証・指紋認証の不具合は、2026-08-03時点でMicrosoftが公式に認定したものではなく、一部のPC環境で報告されている段階です。まずPINやパスワードでサインインできる状態を確保し、一般的なトラブルシューティングを試し、それでも駄目ならアンインストールという順番で進めてください。
業務で使うPCでは「今すぐ最新の更新プログラムを入手する」をオフにし、プレビュー更新は急いで適用しないほうが安全です。あわせて顔認証・指紋認証だけに頼らずPINやパスワードも常に有効にしておけば、こうしたトラブルは「困った事態」から「ちょっと面倒な作業」に変わります。まずは今すぐ、ご自身のPCのサインイン オプションを確認するところから始めてみてください。
