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熊本地震が10年で2度目の震度7|家庭でできる地震対策5ステップ【2026年8月時点】

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2026年7月28日、熊本県で最大震度7を観測する地震が発生しました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧をお祈りします。ニュースを見て「自分の家は大丈夫だろうか」と不安になった方も多いのではないでしょうか。

不安をそのままにしておく必要はありません。地震への備えは、今日30分あれば始められるものがたくさんあります。この記事では、気象庁や首相官邸など公的機関が公開している情報をもとに、熊本地震の教訓から見えてきた家庭の備えを5ステップで整理します。

結論:熊本地震の備えは、この5ステップから始める

先に結論をお伝えします。家庭でできる地震対策は、次の5つを順番に進めれば十分な形になります。すべてを一度にやろうとせず、今週のうちに上から1つずつ潰していくのが現実的です。

ステップ やること 主な根拠・情報源
1 家具を壁に固定する 首相官邸「災害が起きる前にできること」
2 水と食料を3日〜1週間分備える 首相官邸(飲料水は1人1日3リットル目安)
3 非常持ち出し袋をリュックで用意する 首相官邸(一次・二次持ち出し品に分ける)
4 車中泊のリスクと対策を知る 内閣府防災 検討会資料
5 自宅の耐震性と建築年を確認する 熊本地震の建築物被害調査

家具転倒防止用のL字金具のイラスト

出典: いらすとや

まずは「なぜ今なのか」を押さえておきましょう。

令和8年熊本地震で何が起きたのか(2026年8月4日時点)

まず要点を先に3つにまとめます。詳しい背景は、このあと本文で解説します。

  • 2026年7月28日16時27分頃、熊本県熊本地方でM7.1(速報値)の地震が発生。熊本県宇城市と八代郡氷川町で最大震度7を観測し、熊本県内では2016年(平成28年)熊本地震以来、10年3か月ぶりの震度7となった(気象庁報道発表
  • 2026年8月4日時点の報道では、死者38人(災害関連死の疑いを含む)、避難所に7,500人余りが避難(いずれも速報値で今後変動、NHKニュース
  • 気象庁は発生から1週間の記者会見(2026年8月4日)で「今後1週間程度、最大震度5強程度以上の地震に注意」と呼びかけている

「今日何をすればいいか」を先に確認したい方は、上の結論の5ステップから読み進めてください。ここからは、その根拠となる背景を簡単に押さえます。

国内で震度7が観測されたのは、2024年1月の令和6年能登半島地震以来2年6か月ぶりです。今回と2016年の熊本地震を比べると、震源の深さや規模は次のとおりです。

項目 平成28年熊本地震(2016年) 令和8年熊本地震(2026年)
発生日時 4月14日21時26分(前震)/4月16日1時25分(本震) 7月28日16時27分頃
規模 M6.5(前震)/M7.0(本震) M7.1(速報値)
震源の深さ 約11km/約12km 約10km
最大震度 震度7(益城町・西原村) 震度7(宇城市・氷川町)

耐震性の低い住宅のイラスト

出典: いらすとや

断水は8月末までに応急復旧の見込みと報じられていますが、これらはいずれも速報値であり、今後変動します。最新の状況は気象庁や国土交通省の被害状況ページでご確認ください。

気象庁は「今後も強い揺れに注意」と呼びかけている

あわせて気象庁は「最大震度6弱以上の地震も平常時と比べ依然として発生しやすい状況」としています(気象庁 令和8年熊本地震ポータルサイト)。今回の地震はまだ「終わったこと」ではありません。被災地から離れた地域の人にとっても、備えを点検する意味のあるタイミングです。

2016年の教訓が、今の呼びかけ方をつくった

2016年の熊本地震では、4月14日の前震のあと、28時間以内に本震が発生しました。同一地域で震度7が2回観測されたのは、観測史上初めてのことです(熊本県資料)。

このとき、「余震」という言葉から「もう大きな揺れは来ない」と受け取った人が少なくありませんでした。これを教訓に、気象庁の地震調査委員会(気象庁に置かれ、地震活動を専門的に評価する委員会)は呼びかけ方針を見直し、「本震と同程度の地震に注意」と伝える形へ転換しています(内閣府防災情報のページ)。2026年の会見表現も、この延長線上にあります。

「うちの地域は大丈夫」が通用しない理由

日本には海域を含めて約2,000の活断層があるとされています。地震調査研究推進本部(地震本部。政府として長期的な地震調査研究を進める機関で、上で触れた「気象庁の地震調査委員会」とは別の組織です)は、大きな被害をもたらす地震はどこでも起こりうる一方で、規模や発生時期を正確に予測することはできない、という立場を示しています。

活断層の30年発生確率ランクが低い地域でも、強い揺れが起こる可能性は否定できません。「近くに大きな活断層がないから安心」という考え方は、残念ながら成り立たないということです。ここまでは、熊本に限らず全国どこにでも当てはまる話です。

避難所を確認する家族のイラスト

出典: いらすとや

ここからは、特に熊本県内にお住まいの方向けの補足です。地震調査委員会(気象庁の専門委員会)は2026年7月29日、今回の震源分布について次のように指摘しています。

  • 今回の震源分布は、布田川・日奈久断層帯のうち、2016年の地震で「割れ残った」日奈久断層帯南側区間に沿っている
  • 同断層帯には他にも割れ残っている部分があり、将来的に大きな地震が起きる可能性は十分にありうる(日本活断層学会

2016年と2026年の地震に直接の因果関係があると断定されたわけではありませんが、同じ断層帯という共通点は示されています。熊本県外にお住まいの方も、この機会にお住まいの地域の活断層を一度調べておくと安心です。

ステップ1〜3:家具固定・備蓄・持ち出し袋

まずは自宅の中でできる3つから始めましょう。

ステップ1:家具は「必ず倒れるもの」として固定する

首相官邸は、家具は必ず倒れるものと考えて壁に固定すること、背の低い家具を選ぶことを推奨しています。あわせて、懐中電灯・スリッパ・ホイッスルを手の届く場所に置くよう呼びかけています。

家具転倒防止用のL字金具のイラスト

出典: いらすとや

優先すべきは寝室と避難経路です。寝ている間に倒れてくる家具、廊下や玄関をふさぐ家具から手をつけてください。壁にネジを打てない賃貸住宅では、突っ張り棒タイプや粘着マットタイプでも効果が期待できます。

ステップ2:水は「1人1日3リットル×3日分」から

首相官邸は、飲料水3日分(1人1日3リットルが目安)と非常食3日分の備蓄を推奨しています。大規模災害に備えるなら1週間分が望ましいとされています。

家族の人数 3日分(最低限) 7日分(推奨)
1人 9リットル 21リットル
2人 18リットル 42リットル
4人 36リットル 84リットル

防災グッズ一式のイラスト

出典: いらすとや

非常食はアルファ米・缶詰・干物・乾パンなどが挙げられています。加えて、トイレットペーパー、携帯トイレ、カセットコンロも推奨品目です。今回の熊本でも断水が続いており、水が止まったときに最初に困るのはトイレだという点は覚えておきたいところです。普段の食料を少し多めに買い、古いものから使って買い足す「ローリングストック」なら、無理なく続けられます。

ステップ3:非常持ち出し袋はリュックで、すぐ持てる場所に

首相官邸は、非常持ち出し品はリュックサックに詰め、いつでもすぐ持ち出せる状態にしておくことを推奨しています。両手が空くリュックであることが重要です。

非常用持ち出し袋を確認しているイラスト

出典: いらすとや

中身は「一次持ち出し品(命を守る最低限)」と「二次持ち出し品(避難生活を支える物資)」に分けて、1〜3日分を目安に準備する考え方が一般的です。飲料水は500mlペットボトル3本程度、現金は小銭を含め1万円程度が目安として紹介されています。具体的な品目は自治体の防災ガイドや首相官邸ページのチェックリストで確認しておくと確実です。

ステップ4〜5:避難生活と自宅の耐震性

次は「揺れたあと」への備えです。見落とされやすい一方、命に直結します。

ステップ4:車中泊のリスクを知っておく

2016年の熊本地震では、避難者の約7割が車中泊を経験したとされています。プライバシーを確保しやすく、余震のときにすぐ動けるという利点がある一方で、長時間同じ姿勢でいることによりエコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)のリスクが高まります。

実際に死亡例も発生し、熊本県では保健師の巡回による注意喚起や弾性ストッキングの配布が行われました(京都光華大学 防災ラボ)。対策はシンプルです。こまめな水分補給、1〜2時間ごとに車外へ出て歩く、足首を動かすストレッチ、着圧ソックスの活用。この4つを家族で共有しておきましょう。

ステップ5:自宅の建築年を確認する

建物の耐震性は、建築年でおおよその目安がつきます。益城町の建築物被害調査をまとめた資料によると、建築基準の年代によって倒壊率に大きな差があったと紹介されています(トキワシステム コラム)。

建築時期 適用される基準 倒壊率(益城町の調査まとめ)
1981年以前 旧耐震基準 約26%
1981〜2000年 新耐震基準 約8%
2000年以降 現行基準 約2%

耐震性の低い住宅のイラスト

出典: いらすとや

なお、この数値は複数の二次資料で共通して紹介されているもので、一次報告書の集計条件によって幅がある点にはご注意ください。重要なのは、新耐震基準の建物にも倒壊があったという事実です。「1981年以降だから安全」と言い切れないことが、熊本地震の大きな教訓になりました。

1981年以前の木造住宅にお住まいなら、自治体の耐震診断・改修補助制度の窓口に相談してみてください。自治体によっては、診断や改修にかかる費用の一部を補助している制度がある場合があります。「(お住まいの市区町村名) 耐震診断 補助」で検索するか、市区町村の防災課・建築指導課の窓口に問い合わせると、対象条件や申請方法を確認できます。

ハザードマップと避難場所は今のうちに確認する

揺れてから調べるのでは間に合いません。ハザードマップと避難先の確認は、スマホがあれば10分で終わります。

避難所を確認する家族のイラスト

出典: いらすとや

国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトでは、2種類の地図を無料で閲覧できます。洪水・土砂災害・高潮・津波などを1枚の地図に重ねて見られる「重ねるハザードマップ」と、自治体が作成した詳細な「わがまちハザードマップ」です。都道府県と住所を入力し、確認したい災害種別のアイコンを選ぶだけで表示されます。

「指定緊急避難場所」と「指定避難所」は別もの

同じ「避難」でも、役割の異なる2種類があります。混同すると、いざというときに向かう先を間違えかねません。

区分 役割
指定緊急避難場所 危険が切迫したとき、命を守るために一時的に避難する場所
指定避難所 自宅が被災した場合などに、一定期間避難生活を送る場所

呼称や区分の運用は自治体によって異なる場合があります。お住まいの自治体の公式サイトやハザードマップ、防災アプリで確認しておきましょう(東京都防災ホームページ)。家族と「どこで落ち合うか」を決めておくことも、同じくらい大切です。

まとめ:不安を「行動」に変える30分を

熊本県では10年3か月の間に2度、震度7の揺れに見舞われました。気象庁は2026年8月4日時点でも強い揺れへの注意を呼びかけており、令和8年熊本地震はまだ収束していません。被災地の状況は日々変わりますので、最新情報は気象庁や自治体の公式発表でご確認ください。

そして、活断層は全国に約2,000。同じことは、どの地域でも起こりえます。とはいえ、できることは決して難しくありません。今日はまず、この2つから始めてみてください。

  • 台所と押し入れを開けて、水と食料が何日分あるか数える(目安は1人1日3リットル×3日分)
  • ハザードマップポータルサイトで自宅の住所を検索し、指定緊急避難場所を家族と共有する

この30分が、次に揺れたときのあなたと家族を守ります。今週末には家具の固定と非常持ち出し袋、と1つずつ積み上げていきましょう。

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