Microsoft Defenderのアイコン(出典: Wikimedia Commons / Microsoft Corporation)
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【解決済み】「脅威のサービスが停止しました」Defenderスキャンが完了しない原因と直し方|Windows 11 KB5121003後

結論:ウイルス対策定義を最新版に更新すれば直ります

Microsoft Defenderでスキャンを実行すると途中で止まり、「脅威のサービスが停止しました。今すぐ再起動してください。」と表示される。2026年8月18日ごろから、世界中のWindows 11ユーザーがこの症状を報告しています。

結論から言うと、原因はKB5121003という更新プログラム本体ではなく、それと近い時期に配信されたウイルス対策定義(セキュリティインテリジェンス)にあるとみられています。定義ファイルを最新版へ更新すれば、多くの環境で解消します。

PCが壊れたわけでも、ウイルスに感染しているわけでもありません。次の3ステップを上から順に試してください。所要はどれも数分です。

順番 やること 操作する場所
1 PCを再起動する スタートメニュー
2 ウイルス対策定義を手動で更新する Windows セキュリティ →ウイルスと脅威の防止
3 定義バージョンが1.457.236.0以降か確認する PowerShell(Get-MpComputerStatus

なお2026年8月22日時点で、Microsoftはこの症状を公式の「既知の問題」として告知していません。以下は各国のユーザー報告と技術メディアの検証にもとづく内容です。

「脅威のサービスが停止しました」で起きている症状

この不具合の特徴は、スキャンが「始まらない」のではなく「途中まで進んでから止まる」点にあります。進捗バーが特定のあたりで固まり、しばらくすると赤い警告が出るという流れです。

スキャンの種類によって止まる位置が違うことも報告されています。自分の症状が下の表と一致するなら、この記事の対処法がそのまま当てはまります。

スキャンの種類 報告されている挙動
クイックスキャン 75〜80%前後で停止し、エラーが表示される
フルスキャン 同様に完了しない
Microsoft Defender オフライン スキャン 90〜93%前後で停止する
カスタムスキャン(フォルダ指定) 正常に完了するケースが多い

「オフラインスキャンは90%台で完了しないが、カスタムスキャンは正常に動く」という切り分けは、日本語ユーザーの報告でも同じ傾向が確認されています。海外でも、クイック・フル・オフラインの各スキャンで発生する一方、カスタムスキャンだけは通るという報告が出ています。

英語表示の環境では「Threat service has stopped. Restart it now.」と表示されます。指示どおり再起動しても、定義が古いままだと再発する点に注意してください。

こんな症状は別記事です

同じ2026年8月の更新をめぐっては、別の症状も報告されています。次に当てはまる場合は原因も対処も異なります。

  • Windows セキュリティに「ウイルス保護をオンにしてください」の通知が出続けるだけで、スキャン自体は完走する
  • ゲーム中にクラッシュしたり、ブルースクリーン(BSoD)になったりする
  • KB5121003のインストールそのものが進まない、または失敗する

原因はKB5121003本体ではなく、その後のウイルス対策定義

KB5121003は、2026年8月11日(現地時間)に公開されたWindows 11の月例更新プログラムです。適用すると24H2はビルド26100.9168、25H2はビルド26200.9168になります(Eleven Forum)。

一方、Microsoft Defenderのウイルス対策定義は月例更新とは別の仕組みで、ほぼ毎日自動配信されています。つまり「KB5121003を当てたから壊れた」のではなく、その後に届いた定義ファイルが引き金になったとみられる、というのが正確な整理です。

ここで大事なのは、KB5121003をアンインストールしても直らない可能性が高いということです。原因が定義ファイル側にあるなら、月例更新を消しても症状は残り、セキュリティ上のリスクだけが増えてしまいます。

詳しい原因(興味がある人向け):プログラムの異常終了と、別のセキュリティ上の弱点

Microsoft Defenderのアイコン(出典: Wikimedia Commons / Microsoft Corporation)

出典: Microsoft Defender 2020 Fluent Design icon by Microsoft Corporation / Public Domain

ここから先は、仕組みまで知りたい方向けの補足です。対処法だけ知りたい方は読み飛ばしていただいて問題ありません。

技術的には、Defenderの本体プロセスであるMsMpEng.exe(Antimalware Service Executable)が、スキャン処理を担うmpengine.dllの中でクラッシュしていたことが、複数ユーザーのイベントビューアーのログから確認されています。記録されていたのはアクセス違反を示す「0xC0000005」です(要は、Defenderのプログラム自体が処理の途中で異常終了していた、ということです)。

同じ時期、Defenderのプログラムには「ShieldBreak」(CVE-2026-69414)と呼ばれる別のセキュリティ上の弱点(脆弱性)が見つかっていたことも分かっています。これは、本来アクセスできないはずの高い権限を第三者が得られてしまう可能性がある弱点で、対策が公開される前に手口の実証コードが出回ってしまう「ゼロデイ」と呼ばれる種類のものでした。Microsoftは2026年8月14日にこの弱点への対応を進めていたことが分かっています(Qualys)。この対応を急いだことが今回のスキャン不具合につながったのではないかと指摘する声もありますが、両者の因果関係をMicrosoftが公式に認めたわけではなく、あくまで推測の域を出ません。

影響を受けたバージョンと、修正されたバージョン

自分の環境が該当するかどうかは、バージョン番号で判断できます。以下は2026年8月22日時点で報告されている範囲を整理したものです。ウイルス対策定義はほぼ毎日更新されるため、今後さらに新しいバージョンが配信される可能性があります。

区分 バージョン
影響を受けた定義(セキュリティインテリジェンス) 1.457.222.0〜1.457.235.0
影響を受けたマルウェア対策エンジン 1.1.26070.7 / 1.1.26080.2
Microsoft公式の変更履歴に載る修正版 1.457.236.0
海外フォーラムで「完全に解消した」と報告されたもの 1.457.238.0

修正版とされる1.457.236.0は、Microsoft公式のセキュリティインテリジェンス変更履歴によると2026年8月19日にリリースされ、3件の新規脅威検出と60件以上の既存検出の更新を含みます。

ただし1.457.236.0でも改善しなかったという報告があり、Windows 11 Forumのスレッドでは1.457.238.0へ更新した後にクイックスキャン・フルスキャンの両方が正常化したと書かれています。情報源によって「修正ライン」の表記に幅があるため、特定の番号を狙うのではなく、まず最新版まで更新するのが確実です。

ドイツの不具合追跡ブログBorn’s Tech and Windows Worldには、読者から「2026年8月18日の午後3時から深夜まで作業が中断した」という報告が寄せられ、翌19日未明に配信されたDefender更新で症状が解消したと記されています。数日で収束した性質の不具合だと分かります。

今すぐできる対処法5ステップ

上から順に試してください。多くの場合、ステップ2か3で解決します。

1. まずはPCを再起動する

エラーメッセージの指示どおり、いったん再起動します。停止したスキャンのプロセスが残っていると、その後の更新操作もうまく通らないことがあるためです。ただし再起動だけでは古い定義のままなので、これで直らなくても異常ではありません。

2. Windows セキュリティから定義を手動更新する

もっとも確実で、ITに詳しくない方でも安全にできる方法です。

  1. スタートメニューで「Windows セキュリティ」を検索して開く
  2. 「ウイルスと脅威の防止」をクリックする
  3. 「ウイルスと脅威の防止の更新」の下にある「保護の更新」を開く
  4. 「更新プログラムのチェック」ボタンを押す
  5. 完了したらもう一度クイックスキャンを実行する

Windows 11のロゴ(出典: Wikimedia Commons)

出典: Windows11logo.png / Public Domain(PD-textlogo)

3. PowerShellで強制的に最新定義を取得する

ボタンを押しても更新が進まないときは、コマンドで取りにいけます。スタートメニューで「PowerShell」を右クリックし、「管理者として実行」を選んでから次を入力します。

Update-MpSignature

数十秒で完了し、エラーが出なければ最新の定義が適用されています。

4. Windows Update自体を最新の状態にする

「設定」→「Windows Update」→「更新プログラムのチェック」も実行しておきます。Defenderのプラットフォーム更新はWindows Update経由で配信されるため、ここが滞っていると定義だけ新しくしても不整合が残ることがあります。

5. 適用されたバージョンを確認する

最後に、実際に新しい定義が入ったかを確認します。管理者権限のPowerShellで次を実行してください。

Get-MpComputerStatus

表示されたAntivirusSignatureVersionが1.457.236.0以降になっていればOKです。まだ1.457.235.0以前なら、少し時間をおいてステップ3をもう一度実行してください。

それでも直らないときの追加手順と、やらない方がいいこと

定義を最新にしても改善しない場合は、Defender側の設定やシステムファイルを確認します。ここから先はコマンド操作の比重が増える、少し詳しい人向けの内容です。無理に全部やる必要はないので、できそうなところから順に試してみてください。

  • サービスの状態を確認する:「ファイル名を指定して実行」でservices.mscを開き、Microsoft Defender Antivirus Serviceが実行中かを確認する
  • 改ざん防止(Tamper Protection)を確認する:「ウイルスと脅威の防止の設定」内でオンになっているかを見る。オフのままだと設定が外部から変更されている可能性がある。オフになっていた場合は、自分でオフにした心当たりがなければ、その場でオンに戻してください
  • システムファイルを修復する:スタートメニューで「コマンドプロンプト」を検索し、右クリックして「管理者として実行」を選ぶ。開いたウィンドウでDISM /Online /Cleanup-image /Restorehealthを実行し、完了後にsfc /scannowを実行する
  • 別の手段で確認する:どうしてもスキャンできない期間は、Microsoft Safety Scannerなど単発実行型のツールで代わりに検査する

逆に、次の対処は効果が薄い、あるいはリスクを伴うため急いで実行しないでください。まず、上の「サービスの状態を確認する」からさらに踏み込んで、services.mscでMicrosoft Defender Antivirus Serviceだけを再起動する操作(PC自体の再起動とは別の操作です)は、直らなかったという報告が多いです。原因は定義ファイル側にあるため、サービスだけ再起動しても定義が古いままでは再発しやすく、時間を使う割に成果が出にくい方法です。

KB5121003のアンインストールも避けたい選択です。原因が定義ファイル側にある以上、症状が残ったままセキュリティ更新だけを失う結果になりかねません。

「システムの復元」で不具合発生前に戻す方法は最終手段です。復元するとウイルス定義も当時の状態に巻き戻り、一時的に検出精度が下がる点を理解したうえで実行してください。

まとめ

「脅威のサービスが停止しました」というエラーでDefenderのスキャンが完了しない不具合は、KB5121003本体ではなく、近い時期に配信されたウイルス対策定義が原因とみられています。Windows セキュリティからの手動更新、またはUpdate-MpSignatureで最新版に上げることが最短の解決策です。

今回のように定義ファイル起因の不具合は、数日以内に修正版が配信されるケースが多く見られます。設定を大きく変えたりアンインストールに踏み切ったりする前に、まず定義更新を試すのが安全です。

再発防止として、Windows Updateとウイルス対策定義の自動更新はオンのままにしておきましょう。まずはPowerShellでGet-MpComputerStatusを実行し、AntivirusSignatureVersionが1.457.236.0以降になっているか確認するところから始めてください。バージョンごとの詳細はMicrosoft公式の変更履歴で追えます(いずれも2026年8月22日時点の情報です)。

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