【解決済み】PCAクラウド給与の年末調整で「個人番号を取得できない人がいます」エラーが出る原因と直し方
Tutorials

【解決済み】PCAクラウド給与の年末調整で「個人番号を取得できない人がいます」エラーが出る原因と直し方

年末調整の締め切りが迫るなか、PCA給与で給与支払報告書を出力しようとしたらエラーが出た。そんなときに慌てなくて大丈夫です。

PCA給与(PCAクラウド給与を含む)の年末調整エラーは、多くが設定や連携の漏れで起きます。

このページでは「個人番号を取得できない人がいます」に限らず、配偶者控除・年調ソフトの受入・eLTAX送信・集計のズレ・やり直し手順まで、年末調整シーズンに起きやすい6つのトラブルをまとめて解説します。

表示されたエラー文言から原因と直し方をたどれるよう、公式FAQを症状別に整理しました。

結論:マイナンバー管理ツールとの連携不良を疑う

「個人番号を取得できない人がいます」は、多くの場合「マイナンバー管理ツール」との連携不良で起きます。マイナンバー管理ツールは、PCA給与とは別のアプリで個人番号を管理する仕組みです。

対処の第一歩は、エラー画面の[詳細]ボタンでログを確認することです。ログの文言は次の5パターンに分かれ、それぞれ直し方が違います(PCA公式FAQ kyu_012.pdf)。

  • 個人番号が入力されていません
  • 身元確認日・番号確認日が入力されていません
  • マイナンバー管理ツールと連動されていません
  • 個人番号の参照権限がありません
  • 同一人物が見つかりません

それぞれの対処は「症状1」の表にまとめています。

なお、画面や手順はPCA給与DX・PCA給与hyper・PCAクラウド給与などエディションやバージョンによって多少異なる場合があります。本記事では、各エディションにおおむね共通する手順として記載しています。

症状別一覧:まず自分のエラーを見つける

PCA給与の年末調整で起きる主なエラー・不具合を、症状別に一覧にしました。自分の症状に近い行から該当の章へ進んでください。

症状 主な原因 該当する章
個人番号が給与支払報告書に出力されない マイナンバー管理ツールとの連動・権限・ライセンス 症状1
配偶者控除が正しく反映されない 「配偶者区分」と「源泉控除対象配偶者区分」の混同 症状2
年調ソフトの申告書データを取り込めない 出力方式・ファイルの混在 症状3
eLTAXで直接送信できない 事前準備の未完了・使えない文字 症状4
源泉徴収簿・法定調書合計表の金額が合わない 表示条件・[読込]の未実行 症状5
確定済みの年末調整をやり直したい 翌年清算の手順 症状6

PCAの年末調整FAQは、年末調整FAQ一覧ページのほか、複数の場所にPDFで分かれて公開されています。以下では各PDFへのリンクも添えています(2026-10-07時点)。

症状1|個人番号(マイナンバー)が給与支払報告書に出力されない

個人番号が出力されないトラブルは、公式FAQでメッセージ別に12パターンへ分類されています(kyu_012.pdf)。

旧版FAQ(kyu_60.pdf)では7パターンでした。年々パターンが増えているほど、問い合わせの多い定番の詰まりポイントだということです。

「個人番号を出力する」項目が設定画面に出てこない場合

出力詳細設定画面にチェック項目自体がないときは、処理年度が平成28年(2016年)以降のデータ領域になっていません。「ファイル」-「データ領域の選択」で処理年度を確認してください。

「選択したデータ領域 ‘P10V01C001MN****’ が見つかりませんでした」と出る場合

PCの作業環境の変更などで、PCA給与とマイナンバー管理ツールの領域の関連付けが外れた状態です。「社員」-「個人番号連動」で領域を選び直します。

「マイナンバー管理ツールにユーザーID’***’のシステムユーザーは登録されていません」と出る場合

公式FAQでは「『PCA 給与』を起動しているユーザーID が「マイナンバー管理ツール」に登録されていないため表示されます」と説明されています。

マイナンバー管理ツールの「セキュリティ」-「システムユーザーの登録」で、ユーザーを登録してください。

「マイナンバー管理ツール 連動製品がインストールされていません」と出る場合

ネットワーク版で、作業中のクライアント端末にマイナンバー管理ツールがセットアップされていない状態です。その端末にセットアップするか、セットアップ済みのPCから出力します。

「個人番号を取得できない人がいます」+ログ別の原因と対処

[詳細]ボタンで表示されるログの文言ごとに、対処は次のとおりです。

ログの文言 対処
個人番号が入力されていません マイナンバー管理ツールで個人番号を入力する
身元確認日・番号確認日が入力されていません マイナンバー管理ツールで確認日を登録する
マイナンバー管理ツールと連動されていません 「社員」-「個人番号連動」を実行する
個人番号の参照権限がありません 領域ユーザーの登録で参照権限を変更する
同一人物が見つかりません 個人番号連動を実行し、解決しなければサポートへ連絡する

「個人番号を取得できない人がいます」ログ別の原因と対処フローチャート

「個人番号を出力するには、システムツールで製品サービスライセンスの登録が必要です」と出る場合

製品サービスライセンスの有効期限切れが原因です。システムツールの「製品サービスライセンスの管理」から、オンライン認証またはオフライン認証で更新します。

「給与の会社基本情報で法人番号が入力されていません」と出る場合

「前準備」-「会社基本情報の登録」で法人番号を入力します。個人事業主の場合は、個人番号連動か、出力時に都度入力する設定が必要です。

症状2|配偶者控除・配偶者特別控除が正しく反映されない

典型的な原因は、似た名前の2つの設定項目の混同です。両者は判定に使う申告書が異なります(kyu_004.pdf)。

項目 判定に使う書類 設定値の例
源泉控除対象配偶者区分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 申告書の記載内容から判定
配偶者区分 給与所得者の配偶者控除等申告書 区分Ⅱ 一般配偶者/老人配偶者/対象外

配偶者区分と源泉控除対象配偶者区分の違いの比較表

設定場所は「社員情報の登録」の[家族]タブ、または「年末調整控除項目入力」の[家族]タブです。片方だけ入力して終わっていないか、両方を見直してください。

症状3|年調ソフトの申告書データが取り込めない

国税庁の年調ソフト(年末調整控除申告書作成用ソフトウェア)のデータは、PCA給与の「年末調整データ収集」で取り込みます。受入できない原因は主に2つです(kyu_024.pdf)。

  1. 社員が「電子署名を付与する方式」で出力している。PCA給与は「パスワードをかける方式」の受入にのみ対応している
  2. 受入元フォルダに「****_pass.zip」と「****_nopass.zip」が混在している。この場合はパスワード付きファイルも含めて受入に失敗する

社員にはパスワード方式での出力を案内し、受入元フォルダはパスワード付きファイルだけに整理しましょう。

次のデータは受入の対象外なので、書面での提出が必要です。

  • 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書
  • 居住年が平成30年以前の住宅借入金等特別控除申告書

症状4|年末調整(地方税)をeLTAXで直接送信できない

PCA給与から給与支払報告書を、地方税の電子申告システムであるeLTAXへ直接送信するには、次の事前準備が必要です(ye-money02.pdf)。

  • 電子証明書の取得
  • eLTAXの利用届出(利用者IDの取得)
  • 提出先の地方公共団体と申告税目の登録

これらが未設定のまま進めると、提出先や利用者IDが空欄で送信エラーになりうる構成です。流れは「事前準備→電子申告用データ作成→暗証番号変更→提出先登録→署名→送信」の順になります。

データ内に機種依存文字など電子申告で使えない文字があると、エラーログとともに「電子申告用の文字列変換設定」画面が開きます。ここで対象文字の変換を設定すれば回避できます。

症状5|源泉徴収簿・法定調書合計表の金額が合わない

源泉徴収簿の「算出税額」欄は、設定の組み合わせで表示が切り替わる仕様です(updata6-2.pdf)。

設定の組み合わせ 「算出税額」欄の表示
年末調整区分(する/しない)× 還付・徴収方法(税調整/所得税) 「所得税額」「税調整額」「-」のいずれか

「-」になっていても、金額が消えたとは限りません。まず2つの設定を確認してください。

法定調書合計表に年末調整計算の結果が反映されないときは、合計表画面の[読込]ボタンを押します。読込で手入力項目がクリアされる可能性があるため、事前にバックアップを取りましょう(docx__01.pdf)。

症状6|還付・徴収を確定した年末調整をやり直したい

金額の誤りに後から気づいた場合は、まず所轄の税務署に修正方法を相談するのが原則です。

そのうえで、「12回目(13回目)給与」「12月賞与」で処理した分を翌年に清算する公式手順もあります(kyu_015-01.pdf)。

  1. 還付・徴収方法を「翌年繰越」に変更する
  2. 年末調整控除項目入力を修正し、再計算する
  3. 翌年の領域で「前年分還付・徴収金額の受入」を使い、1月給与に反映する

公式マニュアルには「操作後は元の状態に戻せません」「本処理を行う前にデータのバックアップをお取りください」とあります。必ずバックアップを取ってから進めてください。

それでも解決しない場合の対処法

ここまでで解決しないときは、次の順で確認しましょう。

  • エラーの[詳細]ボタンでログを確認し、文言を控える
  • 作業前にデータのバックアップを取る
  • 控えた文言を添えて、PCAのサポート窓口に問い合わせる

問い合わせ窓口や受付方法は、PCA公式サイトで最新情報を確認してください。

まとめ:エラーが出たらログを確認し、作業前にバックアップを取る

PCA給与の年末調整エラーは、エラー文言とログを手がかりにすれば多くは自力で直せます。特に個人番号の出力エラーは、マイナンバー管理ツールとの連携を疑うのが近道です。

来シーズンに慌てないよう、年末調整の前に次の項目をチェックしておきましょう。

チェック項目 確認する場所
データ領域の処理年度 「ファイル」-「データ領域の選択」
マイナンバー管理ツールとの連動 「社員」-「個人番号連動」
製品サービスライセンスの有効期限 システムツール「製品サービスライセンスの管理」
法人番号・会社基本情報 「前準備」-「会社基本情報の登録」
eLTAXの利用者ID・電子証明書 eLTAXの利用届出

エラーが出たら、まず[詳細]ボタンでログを開くこと。そしてやり直しや[読込]の前には必ずバックアップを取ることを習慣にしてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です