「HRMOS年末調整」が2026年分で終了|使えなくなる前にやるべきことと2027年12月末のデータ移行期限
結論|「HRMOS年末調整」は2026年分から使えない
「うちの会社も対象だろうか」。「HRMOS年末調整」で毎年の年末調整を回してきた担当者なら、まず気になるのはそこではないでしょうか。
2026年6月16日、HRMOSは「HRMOS年末調整」の提供終了を公式お知らせで発表しました。
HRMOS勤怠だけを契約し、年末調整もその中で済ませていた企業ほど影響が大きく、2026年分をどう進めるかは今決めておく必要があります。
この記事では、自社が対象かの判定、旧機能と新機能の違い、やるべき手順を順に整理します。内容は2026年10月7日時点の情報です。先に結論を3点にまとめます。
- 2026年(令和8年)分の年末調整は「HRMOS年末調整」では行えません。年末調整画面に2026年以降の設定項目が表示されなくなります
- 2025年(令和7年)以前の過去データは、2027年12月末(予定)までに閲覧・ダウンロードしておきます
- 2026年分は、「HRMOS労務給与」の新しい年末調整機能を使うか、別の方法に切り替えるかを決めます
締切は2つあり、性質が違います。1つは2026年10〜12月に進む「今年分の年末調整をどう回すか」という実務上の締切です。もう1つは2027年12月末(予定)の「過去データのダウンロード期限」です。以下ではこの2つを分けて扱います。

自分の会社は対象か【チェックリスト】
「HRMOS年末調整」は、2022年8月23日に無料のクラウド年末調整申告システムとして提供開始されました。その後は「HRMOS勤怠」の一機能として提供されてきました。
そのため、HRMOS勤怠だけを契約して年末調整もHRMOSで済ませていた企業が、今回の変更の影響を最も受けます。次の表で自社の状況を確認してください。

| 自社の状況 | 対象か | 必要な対応 |
|---|---|---|
| HRMOS勤怠の「HRMOS年末調整」で年末調整をしていた | 対象 | 2026年分の進め方を決める |
| 2025年以前のデータが「HRMOS年末調整」に残っている | 対象 | 2027年12月末(予定)までにダウンロードする |
| HRMOS勤怠のみ契約し、HRMOS労務給与は未契約 | 対象 | 新機能を使うならHRMOS労務給与の契約を検討する |
| すでにHRMOS労務給与を契約している | 新機能を検討できる | 追加費用や契約変更が要るかは要問い合わせ |
最後の行には注意が必要です。既存のHRMOS労務給与の契約のまま新しい年末調整機能を使えるのか、別途契約やプラン変更が要るのかは、公式発表では明記されていません。問い合わせフォームから契約担当窓口に確認してください。
何が変わるか(旧機能と新機能の比較)
公式発表によると、終了の理由は物価高騰に伴うインフラコストの増大と、セキュリティ体制の維持・向上に向けた開発環境の適正化です。新しい年末調整機能は「HRMOS労務給与」の中で提供されます。
| 項目 | 旧:HRMOS年末調整 | 新:HRMOS労務給与内の年末調整機能 |
|---|---|---|
| 位置づけ | HRMOS勤怠の一機能 | HRMOS労務給与の機能 |
| 対応する年 | 2025年(令和7年)分まで | 2026年10月提供開始予定 |
| 契約の前提 | HRMOS勤怠 | HRMOS労務給与の契約が前提 |
| 料金 | 提供終了 | 公式は非公開・要問い合わせ |
| 機能面の変更 | ― | 人事データベース連携による自動反映、複数拠点の一元管理など |
提供開始は「2026年10月予定」とだけ案内されており、具体的な日付は公式発表に書かれていません。すでに使えるかどうかは自分で確かめる必要があります。
HRMOS労務給与を契約済みの場合は管理画面にログインし、年末調整メニューが表示されているかを確認します。未契約の場合や表示が無い場合は、問い合わせフォームから提供状況を確認してください。
料金については、HRMOS労務給与の年末調整機能ページのFAQに「利用計画に応じて、さまざまな料金プラン」を用意しているとあり、金額は直接問い合わせる形です。
見積もりを依頼する際は、現在のHRMOS勤怠の契約プランや利用人数を伝えると、追加費用の目安を教えてもらいやすくなります。
第三者の比較サイトに載っている料金は公式情報ではないため、見積もりは公式窓口で取るのが確実です。
やるべき手続きの手順
対応は次の4ステップで進めます。ステップ2の過去データのダウンロードは、ステップ3の検討と並行して先に済ませておくと安心です。
- 契約内容を確認する:自社がHRMOS勤怠のみの契約か、HRMOS労務給与も契約しているかを、契約書や管理画面、契約担当の部署で確認します
- 2025年以前のデータをダウンロードする:HRMOS勤怠の「年末調整」画面にログインし、過去データを保存します
- 2026年分の進め方を決める:下の3つの選択肢から選びます
- 不明点を問い合わせる:契約・料金・ダウンロード手順は公式窓口で確認します
ステップ2:過去データのダウンロードで確認すること
過去データのダウンロード手順(どの画面から、CSVとPDFのどちらの形式で保存するか)は、公式の製品ページやヘルプ記事では確認できませんでした。
まず「HRMOS勤怠」にログインし、「年末調整」画面を開いてください。画面内に操作案内が表示される場合はそれに従います。表示が見つからない場合は、問い合わせフォームから具体的な手順を確認してください。
参考として、HRMOSシリーズにはCSV・PDFの生成状況を履歴画面で確認し、再ダウンロードできる「CSV・PDF履歴」機能があります。ただし、年末調整データにそのまま当てはまるかは公式に明記されていません。
ステップ3:2026年分を進める3つの選択肢
| 選択肢 | 向いている会社 | 費用感 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| a. HRMOS労務給与を契約して新機能を使う | HRMOSで人事・労務をまとめたい | 公式非公開・要問い合わせ(既存契約との差額は見積もりを取らないと不明) | 契約条件は要問い合わせ。提供開始日も要確認 |
| b. 他社の年末調整システムに切り替える | 既存の給与ソフトと連携させたい | サービスごとに異なるため個別に見積もりが必要 | 選定と従業員への案内に時間がかかる |
| c. 紙・手作業で対応する | 従業員数が少ない | 追加のシステム費用はかからない | 申告書の回収・確認の手間が増える |
費用感を数字で比べられる公式情報は今のところありません。aとbの両方で見積もりを取ってから比較すると判断しやすくなります。
どれを選ぶ場合も、従業員への申告書の配布は年末に向けて進みます。10月中に方針を決めておくと、11月以降の回収・確認に時間を回せます。
ステップ4:問い合わせ先
契約や料金、データのダウンロード方法は、HRMOS労務給与 年末調整の問い合わせフォームから確認できます。
2026年7月29日には本件のオンライン説明会が開かれました。申込受付は終了していますが、アーカイブ視聴の案内ページが用意されています。説明会では提供終了の概要、新機能、今後のスケジュールと確認事項の3点が扱われました。
期限とスケジュール

公式発表と説明会の案内をもとに、時系列を整理します。
| 時期 | できごと | 担当者がすること |
|---|---|---|
| 2026年6月16日 | 提供終了と新機能を発表 | ― |
| 2026年7月29日 | オンライン説明会(受付終了・アーカイブあり) | 未視聴ならアーカイブを確認 |
| 2026年10月(日付未発表) | HRMOS労務給与内の新年末調整機能を提供開始予定 | 提供状況と契約条件を確認 |
| 2026年10〜12月 | 2026年分の年末調整の実務期間 | 進め方を決めて運用する |
| 2027年12月末(予定) | 過去データの閲覧・ダウンロード期間が終了 | それまでに過去データを保存 |
急ぎなのは2026年10〜12月の実務のほうです。2027年12月末はまだ先ですが、今年の年末調整が始まる前にダウンロードを済ませておくと、後回しにならずに済みます。
やらなかった場合どうなるか
2026年分の進め方を決めずに年末を迎えた場合
「HRMOS年末調整」の画面には2026年以降の設定項目が表示されないため、何もしなければ2026年分の年末調整を進める手段がない状態になります。
年末調整は会社側の事務です。代わりの方法を決めないままだと、年内の処理に支障が出るおそれがあります。
個別の税務処理で判断に迷う場合は、顧問の税理士・社労士や税務署に相談してください。
2027年12月末を過ぎた場合
公式発表では、期間終了後は「データの保存および閲覧の保証はいたしかねます」とされています。期限後にデータがすぐ削除されるのか、保証外のまま残るのかは明記されていません。いずれにしても、期限後に取り出せる前提では動かないほうが安全です。
国税庁の案内によると、扶養控除等申告書などは、提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間、会社側に保存義務があります。HRMOS上の過去データが保存期間内の書類にあたる場合は、手元に残しておく必要があります。
まとめ|今日やること1つに絞る
「HRMOS年末調整」は2026年分の年末調整に使えません。2026年分はHRMOS労務給与の新機能、他社システム、手作業のいずれかで進めることになり、過去データは2027年12月末(予定)までに保存が必要です。
今日やることは1つです。HRMOS勤怠の「年末調整」画面にログインし、2025年以前のデータを保存してください。手順が分からなければ問い合わせフォームで確認できます。
データを手元に確保したら、2026年分の進め方を10月中に決めます。HRMOS労務給与を検討する場合は、契約条件と提供開始日を窓口で確かめてから判断してください。
