ふるさと納税の寄附金受領証明書を紛失した時の再発行手順|自治体への依頼方法と確定申告に間に合わない時の対処法
確定申告の準備をしていたら、ふるさと納税の「寄附金受領証明書」が見当たらない——。自治体から届いたはずの書類をなくしてしまい、控除が受けられないのではと不安になっている方は少なくありません。
結論から言えば、紛失しても打つ手はいくつもあります。この記事では、寄附金受領証明書の再発行のやり方を、準備するものから申請方法、電子データで代用する手順、期限に間に合わないときの対処法まで順を追って解説します。

出典: いらすとや
寄附金受領証明書を紛失しても再発行できる|先に押さえたい3つの結論
まず、判断に必要な結論を3つ先に示します。自分がどのルートを取るべきかをここで決めてから、具体的な手続きに進んでください。
- 再発行の依頼先は「寄附先の自治体」。寄附金受領証明書は寄附を受けた地方公共団体が発行する書類で、確定申告で寄附金控除の適用を受けるための証拠書類です(国税庁:ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等について)。ポータルサイトの運営会社が発行しているわけではないため、再発行も自治体へ直接依頼します。
- そもそも再発行しなくてよいケースがある。令和3年分(2021年分)以後の確定申告では、自治体発行の受領証明書の代わりに、寄附を仲介したポータルサイト運営会社(国税庁長官が指定した「特定事業者」)が発行する「寄附金控除に関する証明書」を使えます。
- 確定申告の期限に間に合っても、間に合わなくても道はある。還付申告や更正の請求という制度があり、5年以内であれば寄附金控除の手続きができます(国税庁:確定申告を忘れたとき)。
「紛失=控除を受けられない」ではありません。焦って複数の窓口に問い合わせる前に、次の書類の違いだけ確認しておきましょう。
「寄附金受領証明書」と「ワンストップ特例の申請書」は別の書類
ふるさと納税では2種類の書類が登場し、ここを混同したまま問い合わせて遠回りする人が多くいます。確定申告で使うのは「寄附金受領証明書」のほうです。
| 項目 | 寄附金受領証明書 | ワンストップ特例の申請書 |
|---|---|---|
| 何のための書類か | 確定申告で寄附金控除を受けるための証拠書類 | 確定申告をせずに控除を受けるための申請書 |
| 誰が用意するか | 寄附先の自治体が発行し、寄附者に送付する | 寄附者が記入し、自治体へ返送する |
| 手元にないときの対処 | 自治体に再発行を依頼する/電子データで代用する | 様式を入手して書き直し、期限内に返送する |
| 使う場面 | 確定申告(e-Tax・書面提出のいずれも) | ワンストップ特例(確定申告が不要な人向け) |
ワンストップ特例の申請書が見つからないという方は、ふるさと納税のワンストップ特例申請書をなくしたときの対処法を参照してください。なお、ワンストップ特例をやめて確定申告に切り替える場合は、申請書ではなく本記事で扱う寄附金受領証明書(または特定事業者発行の証明書)が必要になります。
再発行を依頼する前に準備するもの
自治体は「いつ・誰が・いくら寄附したか」を照合したうえで再発行します。問い合わせの前に、次の情報を手元にそろえておくと一度のやり取りで済みます。
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出典: いらすとや
- 寄附先の自治体名:複数自治体に寄附している場合は、再発行が必要な自治体を特定する
- 寄附年月日と寄附金額:ポータルサイトのマイページの申込履歴、寄附受付の完了メール、クレジットカードの利用明細などで確認できる
- 寄附者の氏名・住所・電話番号:寄附時に登録した住所と現住所が違う場合は両方を伝える
- 本人確認書類の写し:提出を求める自治体もあるため、運転免許証やマイナンバーカードの表面などを用意しておく
- どのポータルサイト経由で寄附したか:マイページからオンラインで再発行を依頼できる場合がある
寄附年月日と金額は、再発行の申請フォームでほぼ必ず記入を求められます。記録が見つからない場合は、先にポータルサイトのマイページで履歴を確認しておきましょう。
再発行の申請方法は主に3通り|自治体ごとの違いを比較
自治体の案内を横断して見ると、再発行の受付方法はおおむね次の3通りに分かれます。どれが使えるかは自治体ごとに異なります。
| 申請方法 | 手続きの流れ | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| オンライン(自治体マイページ等) | マイページにログインし、寄附詳細情報から「再発行依頼」を選ぶ | 急いでいる/対応自治体に寄附した | 対応していない自治体もある |
| メール・専用フォーム | 氏名・住所・電話番号・寄附年月日・寄附金額などを送信する | 自治体サイトに専用の様式がある | 返信までの日数は自治体次第 |
| 郵送 | 申請書・本人確認書類の写し・返信用封筒(切手貼付)を送付する | オンライン受付がない自治体 | 往復の郵送日数を見込む必要がある |
再発行の可否・方法・必要書類・費用の有無は、寄附先自治体によって対応にばらつきがあります。自治体によっては再発行に応じない、または条件付きでのみ応じる場合もあるため、必ず寄附先自治体の公式ページか窓口で確認してください。ポータルサイト側のFAQでも「紛失等による再発行をご希望の場合は、お客様ご自身で直接、ふるさと納税(寄附)先の自治体の窓口までお問い合わせいただきますようお願いいたします。」と案内されています(一休.com ふるさと納税 よくあるご質問)。
寄附金受領証明書の再発行手順|5ステップのやり方
ここからは実際の進め方です。上から順に進めれば、無駄な問い合わせをせずに再発行までたどり着けます。
STEP1 寄附先自治体の公式サイトでルールを確認する
最初にやるべきは、ポータルサイトへの問い合わせではなく、寄附先自治体の公式サイト内にある「ふるさと納税」ページを開くことです。再発行の受付方法・必要書類・申請様式は自治体ごとに違うため、ここを確認せずに動くと二度手間になります。「自治体名 ふるさと納税 受領証明書 再発行」で検索すると該当ページが見つかることが多いです。
STEP2 オンラインで完結できるか確かめる
対応自治体であれば、オンラインだけで再発行を依頼できます。代表的なのが「自治体マイページ」で、複数のふるさと納税サイトを横断して寄附履歴や証明書を管理できるポータルです。対応自治体であればログイン後に証明書のダウンロードや再発行依頼をオンラインで行えます(自治体マイページ:寄付金受領証明書を再発行したい)。
例えば荒尾市(熊本県)は、自治体マイページにログインして「寄附詳細情報」から「再発行依頼」を選ぶ方法を案内しています(荒尾市:寄附金受領証明書の発行について)。対応していない自治体もあるため、ログインして自分の寄附が表示されるかを先に確認しましょう。
確定申告の期限が迫っていて急いでいる方は、この先のSTEP3・STEP4に進む前に、後述の「自治体に頼まずに済むことも|電子データで代用する方法」を先に確認すると、自治体からの返送を待たずに解決できる場合があります。
STEP3 メール・専用フォームで申請する
オンライン受付がない場合は、自治体が指定するメールアドレスや申請フォームから依頼します。本文には、寄附者の氏名・住所(寄附時と現在の両方)・電話番号・寄附年月日・寄附金額・証明書の送付先を漏れなく記載します。件名を「寄附金受領証明書の再発行依頼」としておくと、担当部署に振り分けられやすくなります。
STEP4 郵送で申請する
郵送申請では、自治体所定の申請書に加えて、本人確認書類の写しと返信用封筒(切手を貼り、送付先を記入したもの)を同封するのが一般的です。申請書の様式が公式サイトからダウンロードできる自治体も多いので、指定様式があるかどうかを先に確認してください。
「写し」がスマートフォンで撮影した写真の印刷でよいか、コンビニ等でコピーした原本サイズが必要かは自治体によって扱いが異なります。自宅にスキャナーがない場合の対応可否も含めて、申請前に自治体の窓口やサイトの案内で受け付け可能な形式を確認しておくと、書類を準備し直す手間を防げます。

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STEP5 届くまでの日数を見込んで早めに動く
再発行にかかる日数は自治体によって差があります。八頭町(鳥取県)は、申請受理後「五日以内に寄附金受領証明書(再発行用)を返信用封筒に入れて送付」すると案内しています(八頭町:ふるさと納税寄附金受領証明書の再発行について)。これはあくまで一自治体の運用例で、すべての自治体に共通する日数ではありません。
郵送で申請する場合は、往復の配送日数も加わります。確定申告の期限ぎりぎりに気づいた場合は、次に説明する電子データでの代用を先に検討したほうが早く解決することもあります。
自治体に頼まずに済むことも|電子データで代用する方法
多くの解説記事が触れていませんが、再発行依頼そのものを回避できるルートがあります。令和3年分(2021年分)以後の確定申告では、自治体発行の寄附金受領証明書の代わりに、寄附を仲介した特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を添付・利用できます。年間の寄附額がまとめて記載されるため、複数自治体に寄附していても1枚で済むのが大きな利点です(国税庁)。
e-Taxで申告するならXMLデータをそのまま添付する
「寄附金控除に関する証明書」の電子データ(XML形式)は、e-Taxでの電子申告時にそのまま添付できます。取得方法は、マイナポータル連携を使うか、各ポータルサイトのマイページからダウンロードするかのいずれかです。マイナポータル連携とは、マイナンバーカードを使ってマイナポータルにログインし、e-Taxの確定申告データと証明書データを連携させる仕組みのことです。紙の証明書を待つ必要がないため、期限が迫っているときほど有効な選択肢です。

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書面で提出するなら「QRコード付証明書等作成システム」でPDF化する
書面で提出したい場合は、国税庁が無償提供する「QRコード付証明書等作成システム」を使います。ポータルサイトからダウンロードしたXML形式の電子データをパソコン上でPDF化し、印刷して添付書類として使える仕組みです(国税庁:QRコード付証明書等作成システムについて)。荒尾市の案内でも、この方法で自分で印刷して確定申告に使う手順が紹介されています。
なお、どのポータルサイトが特定事業者に該当するかは変わり得ます。2026-09-16時点では主要なポータルサイトの多くが対応していますが、対応状況は今後変わる可能性があるため、自分が利用したサイトが対象かどうかは国税庁:ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等についてのページで最新の情報を確認してください。
それでも確定申告の期限に間に合わない時の対処法
所得税の確定申告の一般的な受付期間は、毎年2月16日から3月15日までです(曜日の関係で1〜2日前後することがあります)。この期間に間に合わないと期限後申告となり、原則として無申告加算税の対象になり得ます(国税庁:確定申告を忘れたとき)。
証明書が期限までに届きそうにない場合は、まず寄附先自治体に進捗を確認し、あわせて所轄の税務署に相談してください。そのうえで、次の2つの制度を知っておくと落ち着いて対応できます。
- 確定申告をしていなかった場合:ふるさと納税の寄附金控除のみを目的とする申告は「還付申告」として扱われ、寄附した年の翌年1月1日から5年間、控除を受けられるとされています。
- すでに確定申告をしたが記載を忘れていた場合:「更正の請求」として、法定申告期限から5年以内に手続きできます。

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還付申告や更正の請求で確定申告を行う際は、寄附金受領証明書(または特定事業者発行の証明書)に加えて、源泉徴収票など通常の確定申告で必要な書類もあわせて準備しておくとスムーズです。
つまり、再発行が一般的な確定申告の期限に間に合わなくても、5年以内であれば控除を諦める必要はありません。ただし、手続きの細部は個々の事情で変わるため、自分がどちらに当てはまるかは所轄の税務署に確認するのが確実です。
まとめ|まず寄附先自治体の公式ページを開こう
寄附金受領証明書を紛失したときの流れを整理します。発行元は寄附先の自治体なので、再発行の依頼先も自治体です。受付方法はオンライン・メールや専用フォーム・郵送の3通りに分かれ、可否や必要書類、かかる日数は寄附先次第で差があります。
急いでいるなら、自治体への再発行依頼と並行して、ポータルサイトの「寄附金控除に関する証明書」で代用できないかを確認してください。e-Taxならその電子データをそのまま添付でき、書面提出でも「QRコード付証明書等作成システム」でPDF化して印刷できます。
そして、万一確定申告の期限に間に合わなくても、還付申告や更正の請求で5年以内なら控除の手続きが可能です。
今日やることは1つだけです。寄附先自治体の公式サイトの「ふるさと納税」ページを開き、受領証明書の再発行に関する案内を確認すること。そこに書かれた受付方法が、あなたにとって最短の道です。
