マイナンバーカードの署名用電子証明書パスワードを忘れた・ロックした時の再設定手順|コンビニでできる場合と市区町村窓口が必要な場合の見分け方
e-Taxで確定申告をしようとしてパスワードを何度か入れ直したら、マイナンバーカードの署名用電子証明書が使えなくなってしまった。そんなときに一番知りたいのは「役所に行かないと直らないのか」という点です。署名用電子証明書のパスワードは英数字混在の6〜16桁で、5回連続で間違えるとロックされます(公的個人認証サービス ポータルサイト)。
ところが検索して出てくるのは特定の市区町村の案内が中心で、全国共通の判断基準が見えにくいのが困りものです。この記事では2026-09-17時点の公的機関の情報をもとに、コンビニで済むのか窓口が必要なのかを見分ける手順を整理します。

出典: いらすとや
まず結論|片方だけ忘れた・ロックならコンビニ、両方ならお住まいの市区町村窓口へ
分岐は「もう一方のパスワードが使えるかどうか」だけです。マイナンバーカードには署名用と利用者証明用という2つの電子証明書があり、片方が生きていればそれを本人確認に使ってもう片方を初期化できます。まず次の表で自分の状況を確認してください。
| あなたの状況 | 手続きできる場所 |
|---|---|
| 署名用パスワードだけ不明・ロック(利用者証明用の4桁は分かる) | コンビニのマルチコピー機で再設定可。市区町村窓口でも可 |
| 利用者証明用パスワードだけ不明・ロック(署名用は分かる) | コンビニのマルチコピー機で再設定可。市区町村窓口でも可 |
| 両方とも不明・両方ロック | 住民票のある市区町村の窓口のみ |
片方だけの場合は、NFC対応スマートフォンに「JPKI暗証番号リセット」アプリを入れ、有効なもう一方のパスワードで本人確認をしたうえで、コンビニのキオスク端末(マルチコピー機)で初期化・再設定できます。市区町村の窓口へ行く必要はありません(J-LIS)。手持ちのスマートフォンがNFCに対応していない、または機種が対応外の場合は、上の表のとおり市区町村窓口でも同じ手続きができます。窓口の場合はコンビニのような即日性が保証されているわけではないため、事前に電話で対応可否を確認しておくと出直しを避けられます。
両方が分からない場合は、この方法が使えません。本人確認の起点が失われるため、住民票のある市区町村の窓口で手続きすることになります。e-Tax側にパスワードを再設定する機能はないので、国税庁のe-Taxの案内でも同じ2択が示されています。
署名用電子証明書のパスワードとは?利用者証明用との違い
2つの証明書は役割も桁数もロックまでの回数も別です。この違いを取り違えると、窓口で「どちらを再設定しますか」と聞かれて答えられません。

出典: いらすとや
| 項目 | 署名用電子証明書 | 利用者証明用電子証明書 |
|---|---|---|
| パスワードの形式 | 英数字混在6〜16桁 | 数字4桁 |
| ロックまでの連続誤入力 | 5回 | 3回 |
| 役割 | 作成・送信した電子文書が本人が作ったものだと証明する | ログインした人が本人だと証明する |
| 主な利用場面 | e-Taxの確定申告、オンライン転出届などの電子署名 | マイナポータルやe-Taxへのログイン、コンビニ交付、健康保険証の利用登録 |
署名用電子証明書パスワード(英数字6〜16桁・5回でロック)
英字と数字を混ぜる仕様なので、記憶違いが起きやすいのがこちらです。用途は電子署名、つまり「送った書類が本物である」ことの証明で、確定申告の送信時などに求められます(墨田区の解説)。
利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁・3回でロック)
こちらはログイン時の本人確認に使う数字4桁です。ロックまでが3回と短いので、心当たりのない番号を試し打ちするのは避けてください。両方をロックしてしまうと、コンビニでの再設定という選択肢が消えます。
似ているが別物の「数字4桁の暗証番号」にも注意
マイナンバーカードには、住民基本台帳用暗証番号(券面事項入力補助用暗証番号、数字4桁)という第3のパスワードもあります。これは利用者証明用とは別物で、自治体によっては窓口での本人確認や暗証番号再設定手続きそのものの確認に使われることがあります(世田谷区の案内)。全自治体で同じ運用かは確認できていないため、窓口へ行く前に自分の市区町村の案内を読んでおくと安心です。
準備するもの・所要時間の目安
持ち物は手続き先で変わります。どちらの方法でもマイナンバーカード本体は必須です。
| 手続き先 | 用意するもの | 時間の目安 | 費用 |
|---|---|---|---|
| コンビニのマルチコピー機 | マイナンバーカード、NFC対応スマートフォン、「JPKI暗証番号リセット」アプリ、有効なもう一方のパスワード、新しく設定するパスワード | スマホでの手続き後24時間以内に端末で操作を完了させる必要がある | 記載を確認できず(要確認) |
| 市区町村の窓口 | マイナンバーカード、本人確認書類、新しく設定するパスワード | 自治体差あり(詳しくは後述) | 記載を確認できず(要確認) |
今回参照した公式ページでは、コンビニ・窓口どちらの方法についても手数料の記載を確認できませんでした。手続き前にコンビニの端末利用料や窓口の手数料の有無を、店舗や自治体の窓口に確認しておくと安心です。

出典: いらすとや
新しいパスワードは事前に決めておきましょう。署名用は英数字混在6〜16桁、利用者証明用は数字4桁という条件を満たす必要があります。窓口の本人確認書類の要件は情報源によって表現が分かれており、顔写真付きなら1点、顔写真がない場合は複数点必要になることがあります。詳細は住民票のある市区町村に確認してください。
【コンビニでできる場合】片方のパスワードだけ忘れた・ロックした時の再設定手順
この方法は「スマホで手続き→コンビニの端末で完了」という2段構えです。スマホだけ、あるいはコンビニだけでは終わりません。
STEP1 スマホに「JPKI暗証番号リセット」アプリを入れて手続きする
まずアプリを入手します。入手先は公的個人認証サービスの利用方法ページからダウンロードページのリンクをたどるのが確実です。アプリストアで直接検索する場合は「JPKI暗証番号リセット」の名称で探してください。表記が「JPKI暗証番号リセットアプリ」など多少異なることがあるため、似た名前の別アプリを誤って入れないよう、公式サイト経由のリンクから入手することをおすすめします。
インストールできたら、NFC対応スマートフォンでアプリを起動し、マイナンバーカードを読み取ります。ここで有効なもう一方のパスワードを入力して本人確認を行います。署名用を初期化したいなら利用者証明用の4桁、利用者証明用を初期化したいなら署名用の英数字を使うという関係です。
STEP2 24時間以内にコンビニのマルチコピー機で再設定を完了する
スマホでの手続き後は24時間以内にコンビニへ向かい、マルチコピー機(キオスク端末)でマイナンバーカードを読み取って初期化・再設定を行います。期限を過ぎると手続きがやり直しになるため、アプリの操作はコンビニへ行ける日に済ませるのが確実です。手順の詳細は公的個人認証サービスの利用方法ページで確認できます。
注意点|対応機種と端末の稼働時間は公式サイトで確認する
「JPKI暗証番号リセット」アプリの対応スマートフォンの機種やOSのバージョンは変わる可能性があるため、公的個人認証サービス ポータルサイト(jpki.go.jp)の最新情報を確認してください。対応するコンビニは主にセブン-イレブン・ファミリーマートなどのマルチコピー機です(2026-09-17時点の情報)。端末の稼働時間(6:30〜23:00という案内があります)とあわせて、店舗や時期によって対応状況が変わりうるため、「必ずその場でできる」と決め込まず、近くの店舗の対応状況を事前に確認しておくと安心です。
【市区町村窓口が必要な場合】両方のパスワードを忘れた・ロックした時の再設定手順
両方が分からないときは、住民票のある市区町村の窓口が唯一の選択肢になります。マイナポータルやe-Taxからオンラインで解除することはできません。

出典: いらすとや
本人が窓口に行く場合
本人が来庁し、マイナンバーカードと本人確認書類(マイナンバーカード以外にもう1点、運転免許証や健康保険証など)を提示して手続きします。江東区や中央区のように、その場で即日再設定まで終えられると案内している自治体もあります(江東区/中央区)。ただしこれは全市区町村共通の運用ではなく、即日対応の可否は自治体差があります。前述の表の「時間の目安」もこの点を踏まえたものです。
家族などの代理人が行く場合
家族などの任意代理人が手続きする場合、一般的な流れは次のとおりです。
- 市区町村から本人宛に「照会書兼回答書」が郵送される
- 本人がその照会書兼回答書に記入・署名し、市区町村へ返送する
- 返送された回答書を代理人が持参し、再度窓口へ来庁して手続きする(2回来庁方式)
このように郵送のやり取りが挟まるため、即日では完了しません。
また、15歳未満の子や成年被後見人などの法定代理人が手続きする場合は、次の点にも注意してください。
- 戸籍謄本など代理権を確認できる書類の追加提示を求められることが多い
- ただし必要書類の範囲は自治体間で表現が異なるため、該当する場合は窓口へ事前確認する

出典: いらすとや
窓口へ行く前に電話・公式サイトで確認しておくべきこと
出直しを避けるため、次の4点は事前に押さえておきましょう。
- 受付窓口の場所と受付時間(本庁のみ対応か、出張所でも可か)
- 即日で再設定まで終わるか、事前予約が必要か
- 本人確認書類は何点必要か(顔写真の有無で変わる場合がある)
- 代理人が行く場合の必要書類と、照会書兼回答書の郵送が必要かどうか
e-Taxやマイナポータルで自分で再設定できる?
結論として、オンラインだけでは完結しません。区別すべきなのは「パスワードの変更」と「ロック解除・初期化」です。
現在のパスワードが分かっていてロックもされていないなら、マイナポータルアプリの「パスワードを変更する」機能で自分で変更できます(マイナポータルの操作マニュアル)。一方、忘れてしまった場合やロックされた場合の初期化は、アプリ単独では完結せず、コンビニのJPKI暗証番号リセットか市区町村窓口の手続きへ誘導されます。
e-Taxについても同じです。e-Tax自体にマイナンバーカードのパスワードを再設定する機能はありません。確定申告の期限が迫っているときほど、この2択のどちらに自分が当たるのかを先に確認しておくべきです。
よくある失敗・つまずきポイント
- 呼び方の混同: 「暗証番号」と「パスワード」は同じものを指す場面が多い一方、署名用・利用者証明用・住民基本台帳用の3種類があります。窓口ではどれを再設定したいのか明確に伝えましょう。
- 桁数の勘違い: 署名用は英数字6〜16桁、利用者証明用は数字4桁です。4桁だと思い込んで署名用に数字だけを入れ続けると、5回でロックされます。
- 試し打ちでもう一方もロック: 利用者証明用は3回でロックです。両方ロックすると窓口へ行くしかなくなります。
- 24時間の期限切れ: スマホでの手続き後にコンビニへ行くのが翌日以降になり、期限を過ぎてやり直しになるケースです。
- 本人確認書類が足りない: 顔写真のない書類だけを持って行き、出直しになることがあります。点数の要件は事前に電話で確認しておくのが確実です。
まとめ
署名用電子証明書のパスワードをロック・失念したときの判断は、次の一点に集約されます。
- もう一方のパスワードが使えるか確認する。使えるなら、NFC対応スマホに「JPKI暗証番号リセット」アプリを入れ、24時間以内にコンビニのマルチコピー機で再設定する。
- 両方とも分からないなら窓口へ。住民票のある市区町村の窓口に、マイナンバーカードと本人確認書類を持って本人が行く。
- 行く前に電話で確認する。即日対応の可否・必要書類の点数・代理人の要件は自治体ごとに異なります。
新しいパスワードを決めるときは、署名用は英数字混在6〜16桁という条件を満たしつつ、忘れない形で記録しておきましょう。まずは手元のマイナンバーカードで、どちらのパスワードが生きているかを確かめるところから始めてください。制度の最新情報は公的個人認証サービス ポータルサイトと、お住まいの市区町村の公式サイトで確認できます。
