東北電力の値上げはいつから?【2026年11月1日】従量電灯Bは月485円・5.91%増の試算
11月の検針票を見て「電気代が上がった?」と気になる方も多いはずです。東北電力は託送料金の改定を受けて、電気料金の単価を見直すと発表しました。
この記事では、いつから・いくら上がるのか、自分の契約プランで何が変わるのか、今月中に何か手続きが要るのかを、東北電力の公式発表をもとに整理します。
結論
東北電力の値上げは2026年11月1日から(11月以降の使用分から)です。託送料金の改定に伴う料金改定で、低圧・高圧・特別高圧の全ての電圧区分で単価が上がります(東北電力のお知らせ)。
一般家庭の標準プラン「従量電灯B」は、30A・月260kWhのモデルで月485円(+5.91%)の増加と試算されています。ただしこれは託送料金分だけの試算です。
契約者側の手続きは不要です。 新しい単価は自動的に適用されます。
| 項目 | 内容(2026-10-30時点) |
|---|---|
| 適用開始 | 2026年11月1日(11月以降の使用分) |
| 対象 | 低圧(家庭・小規模店舗)を含む全電圧区分 |
| 従量電灯Bの変更 | 基本料金10Aあたり+41.11円、電力量料金1kWhあたり+1.39円 |
| モデル影響額 | 30A・260kWhで月+485円(+5.91%) |
| 必要な手続き | なし(自動反映) |
自分は対象か(チェックリスト)
対象になる契約
次のどれかに当てはまれば、11月1日からの単価改定の対象です。
- 東北電力と、家庭用・小規模店舗用の低圧で契約している
- 契約プランが「従量電灯B」「従量電灯C」「低圧電力」のいずれか
- 自由料金プラン「よりそう+eねっとバリュー」「よりそう+ファミリーバリュー」「よりそう+スマートタイム」を契約している
プラン名は検針票や、東北電力の会員サービス「よりそうeねっと」で確認できます。
プラン名の誤記に注意
一部の比較サイトでは「従量電灯A」と書かれていますが、東北電力にこの名前のプランはありません。一般家庭の標準プランの正式名称は「従量電灯B」です。
なお、事業所向けの高圧・特別高圧の契約も同じ日に単価が上がりますが、この記事では扱いません。
いくら変わるか・何が変わるか
新旧単価の比較(従量電灯B)
従量電灯Bの単価は、東北電力の別紙資料(PDF)で次のように示されています(2026-10-30時点)。
| 区分 | 見直し前 | 見直し後 | 変動幅 |
|---|---|---|---|
| 基本料金(10Aあたり) | 369.60円 | 410.71円 | +41.11円 |
| 電力量料金(最初の120kWhまで) | 29.62円 | 31.01円 | +1.39円 |
| 電力量料金(120〜300kWh) | 36.37円 | 37.76円 | +1.39円 |
| 電力量料金(300kWh超) | 40.32円 | 41.71円 | +1.39円 |
電力量料金は使用量の区分にかかわらず、1kWhにつき一律1.39円上がります。

プラン別のモデル影響額
東北電力が示したモデルケースの影響額は次のとおりです(2026-10-30時点)。いずれも税込の月額です。
| プラン | モデル条件 | 見直し前 | 見直し後 | 影響額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 従量電灯B | 30A・260kWh | 8,204円 | 8,689円 | +485円 | +5.91% |
| 従量電灯C | 13kVA・810kWh | 30,640円 | 32,300円 | +1,660円 | +5.42% |
| 低圧電力 | 6kW・340kWh | 14,106円 | 15,135円 | +1,029円 | +7.29% |
| よりそう+eねっとバリュー | 30A・260kWh | 8,149円 | 8,634円 | +485円 | +5.95% |
| よりそう+ファミリーバリュー | 6kVA・600kWh | 20,073円 | 21,154円 | +1,081円 | +5.39% |
| よりそう+スマートタイム | 10kVA・800kWh | 25,555円 | 27,072円 | +1,517円 | +5.94% |
自分の家の増加額を概算する
従量電灯Bなら「41.11円×(契約アンペア÷10)+1.39円×月の使用kWh」で、託送料金分の増加額をおおまかに計算できます。
| 契約・使用量の例 | 概算の増加額(月) |
|---|---|
| 30A・200kWh | 約401円 |
| 30A・260kWh | 約485円 |
| 40A・400kWh | 約720円 |
上の表は公式の単価から計算した目安で、実際の請求額とは一致しない場合があります。
「485円」は最終的な請求増額ではない
モデルの影響額は、見直し前後とも同じ2026年10月分の燃料費等調整単価で計算した、託送料金分だけの試算です。
燃料費等調整単価とは、原油や液化天然ガスなど発電用燃料の価格変動に応じて毎月上下する上乗せ分のことです。検針票にも別枠で記載されており、485円の試算が実際の請求額とずれる主な要因になります。
10月分には国の電気・ガス料金支援(1kWhあたり▲3.5円)も含まれています。
国の支援は2026年10月分までで終わる予定とされています。東北電力は、11月分の電気料金は貿易統計の公表後に改めて案内するとしています。
そのため、11月分の実際の増加額は燃料費調整額の変動や支援終了の影響も受け、485円とは異なる可能性があります。2026-10-30時点では確定していないため、東北電力の最新の案内を確認してください。
なぜ値上げになるのか(託送料金とレベニューキャップ制度)
託送料金とは
託送料金とは、電気を家庭まで届ける送配電網の利用料のことです。東北電力の説明では、一般家庭の電気料金のおよそ30%を占めるとされています。
東北電力エリアの送配電網は、グループ会社の東北電力ネットワークが運用しています。この託送料金が11月1日から改定されるため、東北電力は小売の電気料金にその変動分を反映します。
期中調整で物価・労務費・金利の上昇を反映
託送料金は「レベニューキャップ制度」という仕組みで決まります。送配電会社が一定期間の収入の上限を国に承認してもらう制度です。
今回はその「期中調整」として、物価・労務費・金利の上昇分を収入の見通しに反映しました。東北電力は公表文で次のように説明しています。
当社は、一般送配電事業者の送配電設備の利用料金である託送料金が2026年11月1日から変更されることを踏まえ、託送料金の変動分を小売規制料金に反映することとし、本日、経済産業大臣に対し、特定小売供給約款の変更届出を行いました。
(出典: 東北電力「託送料金の変更に伴う電気料金の見直しについて」2026年9月28日)
この仕組みにより、送配電網のコスト上昇分が小売の電気料金にも反映され、今回の値上げが生じています。
東北電力だけの値上げではない
同じ枠組みで、全国の一般送配電事業者8社が2026年7月10日に収入の見通しの変更承認を申請しています。この制度変更が東北電力エリアに限った話ではないことは、他の小売電気事業者が出した公表資料でも確認できます。
例えば新電力のHTBエナジーも、同じ託送料金の改定を理由に11月1日から料金を見直すと案内しています(HTBエナジーのお知らせ(PDF))。各地域の小売電気事業者も、11月1日から同様の値上げを順次反映しています。
今月やるべきこと(基本的には不要)
手続きは不要(自動反映)
東北電力の公式発表では、契約者側の申請や手続きは不要です。11月1日以降の使用分から、新しい単価が自動で適用されます。
改定の内容は、東北電力ホームページの特設ページ、請求書、ダイレクトメールで案内されます。
任意でできること
- 検針票や「よりそうeねっと」で、自分の契約プラン名と契約アンペアを確認する
- 直近の月間使用量(kWh)を確認し、上の計算式で増加額の目安をつかむ
- 不明点は専用フリーダイヤルに問い合わせる
| 問い合わせ先 | 内容 |
|---|---|
| 電話番号 | 0120-576-601 |
| 受付時間 | 平日9〜17時 |
| 休業日 | 土日祝、年末年始(12/29〜1/3) |
期限とスケジュール
託送料金の申請から新単価の適用までの流れは次のとおりです(東北電力 別紙資料より)。

| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年7月10日 | 東北電力ネットワークが託送料金の変更承認を申請 |
| 2026年9月4日 | 国が承認 |
| 2026年9月11日 | 新しい託送料金を公表 |
| 2026年9月28日 | 東北電力が経済産業大臣に料金の変更を届出 |
| 2026年11月1日 | 新単価の適用開始(11月以降の使用分) |
適用日(11月1日)自体は、東北電力の発表のとおり確定しています。今回の料金変更は届出制で、東北電力は9月28日にその届出を済ませています。
なお、届出後に国側でさらに確認の手続きがあるかどうかは、今回参照した公表資料の範囲では触れられていませんでした。適用日の確定には影響しない、補足的な情報として理解してください。
やらなかった場合どうなるか
公式発表上、契約者側の手続きは要らないため、何もしなくても申請漏れのような不利益は生じません。
一方で、新しい単価は自動で適用されます。使用量が変わらなければ、託送料金分だけでも従量電灯Bの30A・260kWhで月485円ほど請求額が増える計算です。
まとめ
東北電力の電気料金は、託送料金の改定に伴い2026年11月1日から上がります。従量電灯Bの30A・260kWhのモデルでは、託送料金分で月485円(+5.91%)の増加です。
手続きは不要で、新しい単価は自動で適用されます。燃料費調整額や国の支援終了の影響を含めた11月分の実額は、2026-10-30時点ではまだ発表されていません。
今日やることは1つです。手元の検針票で契約プラン名と契約アンペアを確認し、11月分の請求書が届いたら実際の金額と見比べてください。
