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1Password vs Bitwarden徹底比較【2026年3月値上げで年額差7,000円超】パスワードマネージャーは乗り換えるべきか

1Passwordが2026年3月に値上げしたことで、「このまま使い続けるべきか」と迷っている人は多いはずです。同時にパスキーの普及が進み、「そもそもパスワードマネージャーはもう不要なのでは」という疑問も生まれています。

この記事では、1Password・Bitwarden・Apple パスワード・Googleパスワードマネージャー・Dashlane・LastPassを、2026年8月9日時点で確認できる公開情報をもとに比較します。料金の早見表から、乗り換え時に気になるパスキーの移行問題まで、判断に必要な材料を先にまとめました。

結論と早見表|パスワードマネージャー主要6サービスの料金をひと目で比較

先に結論です。コストを最優先するならBitwardenの無料プラン、操作性とサポートに年5,000〜7,000円払えるなら1Password、Apple製品でほぼ完結しているならApple パスワード、という3択で大半の人は決められます。

パスキーが広がってもパスワードマネージャーが不要にならないのは、すべてのサービスがパスキーに対応しているわけではないこと、家族との認証情報共有が必要なこと、そして2段階認証コードやWi-Fiパスワードなど「パスワード以外の秘密」も増え続けているからです。

以下は2026年8月9日時点で各社の公開情報から確認できた料金です。米ドル建てのサービスは為替により円換算額が変動します。

サービス 料金(2026-08-09時点) 無料プラン 日本の読者向けメモ
1Password 公式サイト表示は年払いで月換算2.99ドル(年35.88ドル相当)、月払い3.99ドル なし(14日間の無料トライアルあり) 2026年3月27日の改定でIndividual年47.88ドル・Families年71.88ドルへ。日本向けローカライズ価格はなくドル建て請求
Bitwarden Premium 年19.80ドル(月換算1.65ドル)/Families(最大6ユーザー)年47.88ドル あり(保存数無制限・複数デバイス同期・他1名と共有) 価格はドル建て表示。日本語表示は一部プラットフォームで対応(範囲は要確認)
Apple パスワード 追加料金なし OS標準搭載 iOS18/iPadOS18/macOS Sequoia以降。Windowsは iCloud for Windows 経由で利用
Googleパスワードマネージャー 追加料金なし Google/Androidアカウントに紐づく標準機能 公式サイト上で明確な有料プランは確認できず
Dashlane Premium 年9,900円/Premium Family 年14,900円 日本のApp Store表示。月額プランは現在提供されていない。日本語UI対応
LastPass 本記事では料金比較の対象外 2015年・2022年・2026年と重大インシデントが続く(後述)

指紋認証によるセキュアなアクセス制御のイメージ

1Passwordの年47.88ドルとBitwardenの無料プランを比べると、1ドル150円で換算した場合の年間差額はおよそ7,180円になります。これは「個人プランで、無料のBitwardenと有料の1Passwordを比べた場合」の差額です。一方、家族向けにBitwarden Familiesと1Password Familiesを比べる場合(後述)は、どちらも有料プランどうしの比較になるため差は年24ドルまで縮まります。「どれだけお得か」は無料と有料のどちらを比較しているかで変わるため、自分がどの組み合わせを検討しているのかを意識して料金を見比べてください。

1Password|値上げ後の料金と「払う価値がある人」

1Passwordは2026年3月27日から料金を改定しました。個人向けIndividualプランは年額35.88ドルから47.88ドルへと約33%、ファミリープランは年額59.88ドルから71.88ドルへ約20%の値上げです(出典: gori.me)。

1Passwordのロゴ

出典: 1Password Press Kit

ここで注意したいのが、公式サイトの表示価格との差です。1Passwordの個人向けページは2026年8月9日時点で年払い月換算2.99ドル(年額35.88ドル相当)と表示されていますが、複数の解説記事は「これは初年度のみの割引価格で、2年目以降は47.88ドルになる」としています。

一次情報として確認できるのは「値上げが発表されたこと」と「現在の表示価格」までです。実際にいくらで更新されるかは契約時期によって変わりうるため、申し込み前に決済画面と更新条件を必ず確認してください。

それでも1Passwordを選ぶ価値があるのは、UIの完成度とサポート体制を重視する人です。日本向けの円建て価格がない点はデメリットですが、家族全員のITサポート役を担っている人にとっては「説明しなくても使ってもらえる」ことがコスト以上の価値になります。

Bitwarden|無料プランでどこまで戦えるオープンソース勢か

Bitwardenの強みは、無料プランの範囲が実用十分であることです。公式の料金ページによると、無料プランでもパスワードの保存数は無制限で、複数デバイス間の同期と他ユーザー1名との共有に対応しています。

Bitwardenのロゴ

出典: Bitwarden Brand Assets

有料のPremiumは年払いで月額1.65ドル(年額19.80ドル)、最大6ユーザーのFamiliesは年払い月額3.99ドル(年額47.88ドル)です。1Passwordのファミリープラン年71.88ドルと比べると、同じ「家族6人で使う」条件でも年24ドルの差が出ます。

もう一つの特徴はオープンソースであることです。実装が公開されているため第三者による検証が可能で、「中身が見えない」ことへの不安を持つ人には安心材料になります。

一方で日本語対応については注意が必要です。「デスクトップ版は日本語だがブラウザ拡張は英語のまま」という報告が複数の個人ブログで見られますが、公式のローカライズ状況ページで裏を取れていません。一部プラットフォームで日本語表示に対応しているものの、範囲は自分の環境で無料プランを試して確かめるのが確実です。

Apple パスワード/Google|追加料金ゼロの標準機能はどこまで使えるか

Appleの「パスワード」アプリは、iOS18/iPadOS18/macOS Sequoia以降に追加料金なしで標準搭載されています。iCloudキーチェーンを基盤に、パスワード・パスキー・Wi-Fiパスワード・2段階認証コードを一元管理し、Face IDやTouch IDで保護される仕組みです(出典: アプリオ)。

見落とされがちですが、家族や信頼できる相手と共有グループを作り、パスワードやパスキー、「Appleでサインイン」の認証情報を共有することもできます。有料の家族プランを契約しなくても、家庭内の共有ニーズはこれで満たせるケースがあります。

Windowsとの併用も不可能ではありません。Appleの公式サポート文書によれば、iCloud for Windows内の「iCloudパスワード」アプリでiCloudキーチェーンのパスワードを閲覧・管理でき、利用にはWindows Helloの有効化が必要です。12.5以降ではMicrosoft Edge拡張機能経由のアクセスにも対応しています。

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Googleパスワードマネージャーも、追加料金なしでGoogleアカウント(AndroidアカウントやChromeアカウント)に紐づく標準機能です。公式サイト上で明確な有料プランは確認できず、無料の範囲でパスワードやパスキーの保存・同期ができます。Android端末では標準の認証情報管理として組み込まれており、Windows環境ではChromeブラウザに同期したパスワードやパスキーを利用する形になります(後述する「Pass-ta-key」攻撃も、この「Windows上のChrome同期」という使い方を狙ったものです)。Android版では保存済みパスキーを他社パスワードマネージャーアプリへ移行するテスト機能も確認されており(出典: helentech.jp)、囲い込みではなく将来的な可搬性を意識した実装が進んでいます。なお、Apple パスワードのような家族共有グループの機能について、Googleパスワードマネージャー側で同等の説明を公式ページ上で確認することはできませんでした。

標準搭載アプリも「無条件に安全」ではない

2026年8月3日、Palo Alto Networks傘下Unit 42の研究者が「Pass-ta-key」と総称される3種類の攻撃手法を公表しました。Windows上のTPM(Trusted Platform Module=端末に搭載されたセキュリティ専用チップ)搭載端末でChromeが同期するGoogleパスワードマネージャーのパスキーを狙うもので、最も強力な「Golden Pass-ta-key」はパスキー秘密鍵を復号する鍵となる32バイトのSecurity Domain Secret(パスキーの暗号化データを復号するための鍵情報)を窃取しうるとされています。

ただし過度に恐れる必要はありません。報道では「3つの攻撃はいずれもWebAuthnの基礎となる暗号方式を破っておらず、すべて被害者の端末に既にマルウェアが存在することを前提とする」と説明されています(出典: The Hacker News)。

つまり本質的な防御線は「端末をマルウェアに感染させないこと」です。標準搭載だから安全、有料だから安全という単純な図式ではない、という点だけ押さえておけば十分でしょう。

Dashlane|日本語UI・円建て価格を重視するなら

1PasswordやBitwardenの多くがドル建て価格である中で、Dashlaneは日本語UIと円建て請求に対応した数少ないサービスです。日本のApp Storeで確認できる価格は、Premiumが年額9,900円、複数アカウントを管理できるPremium Familyが年額14,900円で、いずれもサブスクリプション契約です。月額プランは現在提供されておらず、契約は年単位になります(出典: App Store)。

1PasswordやBitwardenのようにドル建て価格の場合、為替相場の変動で実質負担額が変わってしまいます。円建てで価格が固定されているDashlaneは、予算をぶれさせたくない人にとって分かりやすい選択肢です。

またDashlaneは、Google・Apple・Microsoft・Samsung・1Password・Bitwardenなどと並んで、パスキー移行を容易にするCredential Exchange Protocol(CXP、詳細は後述)の策定にも参加しています。今後パスキーの相互運用が広がれば、他社サービスとの間で乗り換えのハードルが下がっていく可能性があるサービスの一つです。

LastPassは今も選ぶべきか|繰り返される情報漏洩

LastPassについては、選択肢から外すべきかを検討する材料が揃っています。2022年の不正アクセスで盗まれた暗号化バックアップはオフラインで解読され、実際の被害につながりました。

南京錠とパスワード保護のイメージ

独立系のブロックチェーン調査者ZachXBT氏らの分析により、2025年半ば時点でLastPass由来の暗号資産盗難の推定被害総額は4億3800万ドル(約657億円)を超えると報じられています。Ripple共同創業者Chris Larsen氏が2024年1月に被った1.5億ドルの被害が代表例とされています(出典: Coinmonks)。

この金額はあくまで独立系調査者や複数メディアによる推計であり、LastPass社が公式に認めた数字ではない点には注意してください。それでも規模感の目安としては十分に重い数字です。

行政処分も出ています。2022年の漏洩(約160万人の個人情報流出)を巡り、英国ICO(情報コミッショナー事務局)がLastPassに120万ポンド(約2.5億円)の制裁金を科しました(出典: rocket-boys.co.jp)。さらに2026年6月には、マーケティングリサーチ企業「Klue」経由のサードパーティ侵害でCRMデータが漏洩し、過去10年で3度目の重大流出となっています。

現在もLastPassを使っている人は、乗り換えと合わせて「保存済みパスワードの総入れ替え」を検討する価値があります。

パスキー移行期の考え方|CXPで「乗り換えの怖さ」は消えるのか

パスワードマネージャーを乗り換えるとき、最大の障壁は「パスキーが移せない」ことでした。この問題を解決するために策定が進んでいるのが、FIDOアライアンスのCredential Exchange Protocol(CXP)です。

CXPは、異なるパスワードマネージャー間でパスキーなどの認証情報を安全に移行できるようにする規格です。Google・Apple・Microsoft・Samsung・1Password・Bitwarden・Dashlaneなどが策定に参加しており、2026年の正式標準化が見込まれています(出典: FIDO Alliance)。

実装も動き始めています。AppleはすでにiOS26/macOS26で、このCXPをベースにした同一デバイス内転送を実装済みとされ、Android版Googleパスワードマネージャーでも保存済みパスキーを他社アプリへ移行するテスト機能が確認されています(前述の通り)。

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ただし現時点では、すべてのサービス間で自由に行き来できる状態には至っていません。当面はパスキー対応済みのサービスではパスキーを、未対応のサービスではパスワードマネージャーが生成する強固なパスワードを使う、という併用が現実的です。

余談ですが、こうした自動入力の仕組みには副次的な利点もあります。自動入力は正規ドメインでなければ発火しないという性質を持つため、フィッシングサイトで「いつも出るはずの候補が出ない」という違和感が警告として働くのです。これはパスワードマネージャーを使う一般的な利点として複数のセキュリティ解説で挙げられています。

タイプ別おすすめのパスワードマネージャー|結局どれを選べばいいか

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判断軸を絞れば選択は難しくありません。以下を自分の状況に当てはめてみてください。

  • コスト最優先・とにかく無料で始めたい → Bitwarden無料プラン。保存数無制限・複数デバイス同期まで無料で使える
  • Apple製品でほぼ完結している → Apple パスワード。追加料金ゼロで、共有グループも作れる
  • UIの完成度とサポートを重視し、年5,000〜7,000円は許容できる → 1Password
  • 家族6人で一元管理したい → Bitwarden Families(年47.88ドル)か1Password Families(年71.88ドル)。価格差は年24ドル
  • 日本語UIと円建て請求を重視する → Dashlane(Premium年9,900円)
  • 現在LastPassを使っている → まず乗り換えを検討。移行後はパスワードの再発行も

WindowsとAndroid、Macとの併用が多い人ほど、OS標準機能だけでは穴が生まれやすくなります。そのケースではBitwardenか1Passwordのようなクロスプラットフォーム型が向いています。

まとめ|今日やるべき最初の一歩

パスキーが普及しても、2026年時点でパスワードマネージャーは依然として必要です。むしろパスキー・2段階認証コード・従来型パスワードが混在する今こそ、管理を一箇所に集約する価値が高まっています。

今日できることは3つです。第一に、LastPassを使っているなら移行先を決めること。第二に、Bitwardenの無料プランを実際にインストールし、日本語表示の範囲や使い勝手を自分の環境で確かめること。第三に、メール・銀行・SNSなど重要度の高いアカウントからパスキー登録を進めることです。

料金や仕様は変動します。契約前には必ず1PasswordBitwardenの公式サイトで、2026年8月9日以降の最新価格と更新条件を確認してください。

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