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【通帳・カードなしでもOK】休眠預金の引き出し方|必要書類3点と手続き手順

結論

「昔の口座が休眠預金になっているかもしれない。でも通帳もカードも見当たらない」。そんな理由で、引き出しをあきらめていませんか。先に答えをお伝えすると、休眠預金の引き出し方はシンプルで、次の2点を押さえれば十分です。

  • 休眠預金は、期限なくいつでも引き出せます。 休眠預金になった後も、取引のあった金融機関で引き出すことができ、引き出しに期限は設けられていません(金融庁「長い間、お取引のない預金等はありませんか?」)。
  • 通帳・キャッシュカードを紛失していても、原則3点(本人確認書類・印鑑・口座情報)があれば手続きできます。 運転免許証やパスポートなどの本人確認書類に加え、印鑑と口座情報を用意すれば窓口で相談できます。通帳・キャッシュカードがすべて揃っている場合は、これに通帳とキャッシュカードを加えた持ち物が必要です。

手続きは口座名義人本人が、取引のあった金融機関の窓口で行います。ATMやインターネットバンキングでは払い戻しできない点だけ注意してください。なお、必要書類や条件の細部は金融機関ごとに異なるため、手続き前に一度電話で確認することをおすすめします(この点は本記事でも要所で触れています)。以下で、準備するものと具体的な手順を順番に説明します。

そもそも休眠預金とは?引き出し方の前に知っておきたい基本

手続きの前に、休眠預金の仕組みを簡単に確認しておきましょう。「自分の口座が対象なのか」「お金がなくなってしまったのでは」という不安の多くは、仕組みを知るだけで解消できます。

10年以上取引がない預金が対象になる仕組み

休眠預金等とは、2009年1月1日以降に最後の入出金などの異動があった預金のうち、その異動日から10年以上取引がないものを指します(金融庁)。起点になるのは「最後に取引した日」なので、口座を作った日ではない点に注意してください。

対象になる預金と、対象外の預金は次のとおりです。

区分 主な預金の種類
休眠預金等の対象 普通預金、定期預金、当座預金、貯蓄預金、定期積金、元本補填付き金銭信託など
対象外 外貨預金、財形貯蓄、仕組預金、マル優口座

なお、休眠預金になる条件の細かい運用は金融機関ごとに異なることがあります。たとえば三菱UFJ銀行では(2026年9月時点)、最終取引日から10年経過して通知状も届かない残高1万円以上の口座と、10年経過した残高1万円未満の口座を休眠預金の対象としています。

この金額区分は同行の基準であり、すべての銀行に共通するものではありません。金額基準は今後変更される可能性もあるため、正確な条件は取引先の金融機関に確認してください。

休眠預金になるまで・なった後の流れ

休眠預金になってからの流れを表にまとめると、次のようになります。どの段階でも、窓口で引き出せることは変わりません。

段階 何が起きるか 引き出せるか
最後の取引 この日が10年のカウントの起点になる 通常どおり引き出せる
10年経過 休眠預金等の対象になる。金融機関から通知状が送られる場合がある 窓口で引き出せる
預金保険機構へ移管 原則として金融機関から預金保険機構へ資金が移る 取引のあった金融機関の窓口で引き出せる
公益活動への活用 民間公益活動の財源として活用される 期限なく、いつでも引き出せる

移管後に払い戻しを受けた場合、その分は預金保険機構が金融機関に交付する仕組みです(freee)。利用者から見れば、これまでどおり取引のあった銀行の窓口に行けばよい、ということです。

休眠預金の資金は何に使われるのか

休眠預金の制度は、2018年1月に施行された休眠預金等活用法(正式名称「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」)にもとづいています。10年以上取引のない預金を、子ども・若者支援や生活に困難を抱える人への支援といった民間公益活動の財源として活用するのが制度の目的です。

休眠預金になっても「自分のお金」であることに変わりはない

「国に取られてしまった」と誤解されがちですが、休眠預金になっても預金者が引き出す権利は残っています。前述のとおり、引き出しに期限はありません(金融庁)。

一方で、民法上の預金の消滅時効との関係を気にする人もいるかもしれません。時効は金融機関が主張(援用)しない限り成立しないとされており、休眠預金の対象口座については、実務上は払い戻しに応じてもらえるケースが一般的とされています。気になる場合は、後述する事前の電話確認のときに合わせて聞いておくと安心です。

休眠預金の引き出しで準備するもの・必要書類

必要なものは、通帳やキャッシュカードが手元にあるかどうかで変わります。ここでは三菱UFJ銀行の案内を例に整理します(細部は金融機関ごとに異なります)。通帳・カードを紛失している方が多いと思われるため、まず紛失している場合から説明します。

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出典: Pexels

通帳・キャッシュカードを紛失している場合の必要書類3点

紛失している場合でも、手続きをあきらめる必要はありません。三菱UFJ銀行の一般案内では、紛失時は本人確認資料と口座情報があれば休眠預金の払い戻し手続きに対応可能としています(三菱UFJ銀行)。

さらに同行のFAQには、紛失したまま口座を解約する場合の持ち物として、次の3点が具体的に挙げられています(三菱UFJ銀行FAQ)。

  1. 本人確認書類(原本)
  2. 印鑑(お届出印。紛失している場合は新しい印鑑)
  3. 口座情報・振込先口座の情報(支店名や口座番号のメモ、払い戻し金を受け取る口座など)

このリストは「解約する場合」を想定したFAQの案内です。口座を解約せず一部だけ払い戻したい場合も基本的な持ち物は同じと考えられますが、解約の有無で提出書類が変わることもあります。電話確認の際に「解約するかどうか」も併せて伝えると、二度手間になりません。

紛失時は、通帳やお届印の代わりに追加の確認が必要になる場合もあります(金融庁)。来店前の電話確認をおすすめします。

通帳・キャッシュカード・お届印がある場合

すべて揃っている場合は、次のものを持参するのが原則です。

  • 本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)
  • 通帳
  • キャッシュカード
  • お届出印(口座を作ったときに登録した印鑑)

なお、休眠預金になると、手元の通帳やキャッシュカードはATMなどでは利用できなくなります(三菱UFJ銀行の例)。通帳があっても、窓口に行く必要がある点は同じです。

持ち物の違いを比較すると、次のとおりです。

持ち物 通帳・カードを紛失している場合 すべて揃っている場合
本人確認書類 必要(原本) 必要
通帳 不要(紛失の届出を先に行う) 必要
キャッシュカード 不要(紛失の届出を先に行う) 必要
印鑑 お届出印、または新しい印鑑 お届出印
口座情報のメモ 用意しておく あると確実

お届印がわからない・変わった場合

どの印鑑を登録したか覚えていない場合も、あきらめる必要はありません。三菱UFJ銀行の例では、お届出印を紛失している場合は新しい印鑑を持参して手続きします。ほかの金融機関でも扱いが異なる可能性があるため、事前の電話で「届出印がわからない」と伝えておくと、必要なものをその場で確認できます。

休眠預金を引き出す手順5ステップ

ここからは、休眠預金を引き出す具体的な手順です。多くの金融機関に共通する一般的な流れとしてまとめています。

ステップ1|取引があった金融機関を特定する

まず、どの金融機関・どの支店に口座があったかを思い出します。古い通帳の表紙、届いた郵便物、家計簿などが手がかりになります。支店名や口座番号がわかればメモしておきましょう。

休眠預金の引き出し手続きができる金融機関は、預金保険機構が一覧を公開しています。金融機関の名称が変わっていて問い合わせ先がわからない場合は、手がかりとして確認してみてください。

ステップ2|事前に電話で確認する

来店前に、取引のあった金融機関へ電話で問い合わせます。特に通帳やカードを紛失している場合は、必要書類が変わることがあるため重要です。

電話では次の点を伝えると話が早く進みます。

  • 休眠預金の払い戻しをしたいこと
  • 通帳・キャッシュカード・お届印の有無
  • わかる範囲の支店名・口座番号

ステップ3|紛失している場合は先に利用停止の届出をする

通帳やキャッシュカードを紛失している場合は、来店前に利用停止の手続きを行います。三菱UFJ銀行では、電話やアプリで紛失物の利用停止を先に行ってから来店するよう案内しています(三菱UFJ銀行FAQ)。

ステップ4|本人が窓口へ行き、払い戻し手続きをする

準備が整ったら、口座名義人本人が窓口へ行きます。休眠預金の払い戻しは、ATMやインターネットバンキングではできません(金融庁)。

ATMを利用する人のイメージ。休眠預金の払い戻しはATMではできず窓口での手続きが必要

出典: Pexels

窓口では本人確認書類の原本を提示し、払い戻しや解約の手続きを行います。口座を今後も使うか、解約して払い戻すかも、このときに相談できます。

ステップ5|手続き完了までの日数の目安

完了までの日数は、手続きの内容や書類の揃い具合で変わります。三菱UFJ銀行の案内では(2026年9月時点)、紛失したまま解約などを行う場合、手続き内容によっては完了まで10日ほどかかることがあるとしています。

日数の目安は金融機関や時期によって変わるため、急ぎの支払いに充てる予定がある場合は、余裕をもって手続きしましょう。

ステップ やること ポイント
1 金融機関を特定 支店名・口座番号をメモ
2 電話で確認 紛失の有無を伝える
3 利用停止の届出 紛失時のみ。来店前に行う
4 窓口で手続き 本人が本人確認書類の原本を持参
5 完了を待つ 紛失時は10日ほどかかる場合あり

休眠預金の引き出しでつまずきやすいケースと対処法

最後に、手続きの途中でつまずきやすいケースをまとめます。

通帳の住所・氏名が今と違う場合

結婚や引っ越しで、口座を作ったときと住所や氏名が変わっていることはよくあります。この場合、登録情報の変更手続きが必要になる可能性があります。事前の電話で変更点を伝え、旧姓や旧住所がわかる書類が必要かどうかを確認してください。

口座名義人が亡くなっている場合

この記事で紹介した手順は、口座名義人本人が引き出す場合のものです。名義人が亡くなっている場合は、本人以外が手続きすることになるため、相続の手続きとして扱われます。必要書類も大きく変わるため、取引のあった金融機関や専門家に相談してください。

民営化前の郵便貯金は別のルールになる場合がある

注意したいのが、郵便貯金の例外です。民営化前(2007年9月30日以前)に預け入れた定額・定期・積立の郵便貯金は、休眠預金等活用法ではなく旧郵便貯金法の規定が適用されるとされています(All About)。

この場合、一定期間が過ぎると払い戻しを受けられなくなる例外があると解説されており、「いつでも引き出せる」ルールがそのまま当てはまらない可能性があります。古い郵便貯金の証書が見つかった場合は、早めに日本郵便・ゆうちょ銀行に確認してください。

まとめ

休眠預金の引き出し方のポイントを振り返ります。

  • 休眠預金になっても、取引のあった金融機関の窓口で期限なく引き出せる
  • 通帳・キャッシュカードを紛失していても、本人確認書類があれば手続きできる
  • 手続きは本人が窓口で行う。ATMやインターネットバンキングでは払い戻しできない
  • 紛失時は利用停止の届出を先に行い、完了まで日数がかかる場合がある
  • 民営化前の郵便貯金は別ルールの可能性があるため、早めに確認する

通帳が見つからないからといって、あきらめる必要はありません。今日できる最初の一歩は、取引のあった金融機関に電話して「休眠預金を引き出したい」と伝えることです。制度の詳細は金融庁の休眠預金等のページでも確認できます。

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