【1-0完封】仙台育英が花咲徳栄を撃破し2年連続3回戦進出|古川諒弥が甲子園2026・2回戦で5安打完封
雨の甲子園で、1点が異様に重くのしかかる一戦でした。仙台育英と花咲徳栄という優勝経験校同士の2回戦は、最後まで動かない投手戦。結論から先にお伝えします。
仙台育英が花咲徳栄を1-0で完封|夏の甲子園2026・2回戦結果
第108回全国高校野球選手権大会の2回戦、仙台育英(宮城)が花咲徳栄(埼玉)を1-0で下しました。これで仙台育英は2年連続の3回戦進出です。試合は大会第8日の第2試合、2026年8月12日13時30分開始、阪神甲子園球場で行われました(ベースボールチャンネル)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 第108回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園2026) |
| 日程 | 2026年8月12日(水)大会第8日・第2試合/13:30開始 |
| 会場 | 阪神甲子園球場(兵庫県西宮市) |
| スコア | 花咲徳栄 0 – 1 仙台育英 |
| 決勝打 | 6回裏・田山纏(3年)のレフト前適時打 |
| 完投 | 古川諒弥(2年)※9回無失点 |
なお当サイトでは、この試合の事前プレビュー記事も公開しています。見どころと結果を照らし合わせて読むと、この一戦の面白さがより立体的になります。
試合経過を振り返る|6回・田山纏の決勝適時打

出典: 甲子園 2017 by Kanesue / CC BY 2.0
序盤から両先発が譲らず、9回まで両チーム合わせて得点はわずか1。本塁打も出ない、完全な投手戦になりました。花咲徳栄の先発はプロ注目の3年生右腕・黒川凌大投手。仙台育英打線も簡単には走者を還せません。
試合が動いたのは6回裏でした。仙台育英が無死一・三塁のチャンスをつくり、4番・田山纏選手(3年・右翼手)が逆方向へレフト前に運ぶ適時打。これが結果的にこの試合唯一の得点となりました(ベースボールチャンネル)。
田山選手は今秋のドラフト候補にも挙がる強打者です(スポーツ報知)。力任せに引っ張らず、逆方向へ弾き返した打撃選択が、雨のグラウンドでは何より確実な1点につながりました。
エース古川諒弥、公式戦初の完封劇|119球5安打4三振
この試合最大の主役は、仙台育英の先発・古川諒弥投手(2年・背番号10)でした。9回を1人で投げ切り、119球・5安打2四球4三振で無失点。自身にとって公式戦初の完封勝利となりました(スポーツ報知)。
| 投球内容 | 数値 |
|---|---|
| 投球回 | 9回(完封) |
| 球数 | 119球 |
| 被安打 | 5 |
| 与四球 | 2 |
| 奪三振 | 4 |
数字を見ると、三振で圧倒したタイプの完封ではありません。9回で4奪三振、被安打5、与四球2。打たせて取りながら、要所だけ締めるという内容です。1点差を守る展開でこれをやり切れたことが評価点でしょう。
そして9回表、無死二塁という最大のピンチを迎えます。ここで古川投手は2者連続の空振り三振を奪ってゲームセット。試合を締めた瞬間、マウンドで派手なガッツポーズを見せました(スポーツ報知)。
本人は試合後、こう振り返っています。
素直に完封できてうれしいです。仲間が点を取ってくれたので、その1点を守り抜こうという気持ちで投げました
(古川諒弥投手/スポーツ報知、2026年8月12日)
配球にも明確な根拠がありました。「左バッターが多いということで、バックドアのスライダーが入れば、抑えられるという事前のデータもあった」とコメントしています(スポーツ報知)。バックドアのスライダーとは、外角のボールゾーンから曲がってストライクゾーンに入ってくる球種のこと。データに基づく設計が、そのまま結果につながった一戦でした。
さらに須江航監督が試合前に「お前が一番いいピッチャーだ」と声をかけていたことも報じられており、この言葉が完封への自信になったとされています(スポーツ報知)。
古川諒弥投手プロフィール|北海道出身の2年生右腕
古川投手は北海道森町立砂原中学校の出身。中学時代に仙台育英の優勝を見て、宮城への進学を決めたという経緯を持つ2年生右腕です。持ち球は直球にスライダー、スプリット。球速は出典によって表記に幅がありますが、直近の宮城大会決勝時点では140キロ台前半と報じられています。
急に出てきた投手ではありません。2026年7月28日の宮城大会決勝(対東北高校)でも先発完投し、7安打1失点・5奪三振1四球で4-1の勝利に貢献。2年連続3度目の甲子園出場を手繰り寄せています(河北新報)。8月5日の1回戦・札幌日大戦にも登板しており、夏を通して着実に投球内容を積み上げてきました。
意外な素顔として知られるのが「ネコ好き」であること。小学生の頃には木から降りられなくなったネコを助けた経験があり、実家の愛猫「かい」の動画を見るのが癒しなのだそうです(中日スポーツ)。あの9回のガッツポーズとのギャップも、この投手の魅力かもしれません。

出典: Hanshin Koshien Stadium 2007-19 by DX Broadrec / CC BY-SA 3.0
夏の甲子園通算50勝|史上5校目の記録の重み
この勝利には、もう一つ大きな意味がありました。仙台育英が夏の甲子園通算50勝に到達し、史上5校目の到達校となったのです。
| 高校 | 夏の甲子園通算勝利数 |
|---|---|
| 中京大中京 | 79勝 |
| 龍谷大平安 | 61勝 |
| 松山商 | 60勝 |
| 天理 | 50勝 |
| 仙台育英 | 50勝 |
並んでいるのは、いずれも高校野球史に名を刻んできた学校ばかりです。この中に東北勢として名を連ねたこと自体が、仙台育英が積み上げてきた年月の証明といえます(Yahoo!ニュース)。しかも達成の1勝が2年生投手の完封だった点に、チームの継続性が表れています。
花咲徳栄は「しんがり校ジンクス」破れず|敗因を振り返る
一方の花咲徳栄は、今大会49番目の登場となる、いわゆる「しんがり校」でした。大会で最後に初戦を迎える学校のことで、2019年の智弁学園(奈良)以降は初戦敗退が続いています。今回もそのジンクスを破れず、しんがり校の連敗は7に伸びました(中日新聞)。
敗因は細部にありました。5回に二塁打で出塁した市村選手がバント失敗の隙をつかれて牽制で憤死(走者が牽制球でアウトになること)。自ら得点圏の走者を消してしまう痛いミスでした。6回には二塁ゴロの失策からピンチを招いています。打線は最後まで古川投手を打ち崩せませんでした(デイリースポーツ)。
ただし黒川投手の投球内容自体は見事でした。失点は6回の1点のみ。もう1本のヒット、あるいは1つのアウトの取り方が違えば、結果が逆でもおかしくない試合でした。
ファンの反応|須江監督のコメントが話題に
試合後、SNSで大きな話題になったのが須江航監督(43)のNHKインタビューでした。
古川がこちらの期待を超えていってくれたので、想像以上のナイスピッチングでした。それは多分、黒川君のピッチングが良かったので、引き出してくれた
(須江航監督/NHKインタビュー、THE ANSWER記事より、2026年8月12日)
勝った側でありながら、相手投手の存在を自軍投手の好投の理由に挙げる。この言葉選びに「須江監督のお話まじでずっと聞いてたい まじで好きな監督」「須江監督は改めて言語化が上手だな」といった声が集まりました(THE ANSWER)。古川投手については「こうなったら交代というのを全部ぎりぎりのところで抑えてくれた」とも語っています。
同時に、花咲徳栄への同情の声も多く見られました。しんがり校という巡り合わせに対して「今や完全に罰ゲーム」「花咲徳栄、強かったのになあ」といった反応です(中日スポーツ)。試合内容が拮抗していただけに、敗者にも視線が向いた一戦でした。

出典: いらすとや
仙台育英の次戦(3回戦)はいつ?|組み合わせは未定、確認方法を案内
気になる3回戦ですが、本記事執筆時点(2026年8月12日)では仙台育英の対戦相手・日程はまだ確定していません。この記事では対戦相手を先取りしてお伝えすることはできませんが、代わりに確定情報をすぐ確認できる方法をまとめておきます。3回戦の組み合わせは他カードの2回戦結果を待って決まるため、大会公式サイトやスポーツナビの組み合わせ表で最新情報を確認してください。
視聴方法についても押さえておきましょう。2026年8月12日時点の情報では、大会は8月5日から22日まで阪神甲子園球場で開催され、ABEMA「バーチャル高校野球」およびスポーツナビ内の同サービスで全47試合が無料生中継・見逃し配信されるとされています(Selectra)。配信内容は変更される場合があるため、視聴前に各サービスの公式ページで確認するのが確実です。
まとめ|投手戦を制した仙台育英、次戦に注目
1-0という最少得点差の完封勝利。2年生右腕・古川諒弥投手の119球と、4番・田山纏選手の1本の適時打が、夏の甲子園通算50勝という節目をたぐり寄せました。史上5校目の到達は、記録としても記憶としても残る勝ち方です。
次は3回戦。相手も日程もこれから決まります。組み合わせは他カードの2回戦がすべて終わった段階で確定するため、大会公式サイトかスポーツナビの組み合わせ表をこまめにチェックしておきましょう。中継はABEMAまたはスポーツナビ内の「バーチャル高校野球」で無料視聴できます。まずは事前プレビュー記事と読み比べて、この投手戦の余韻を味わってみてください。
