【2026年10月】IDCFクラウドのランサムウェア攻撃で自社サイトが止まった時に確認すべきこと7つ
「朝からサイトが開かない」「管理画面に入れない」。IDCFクラウドを使っていて、こうした状況に直面している方も多いはずです。
IDCFクラウドでは2026年10月7日、ランサムウェア攻撃による障害が発生しました。2026-10-12時点で復旧完了の発表は出ていません。この記事では、利用者が今確認すべきことを順に整理します。

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結論|自社サイトが表示されない原因はIDCFクラウドの障害か、今すぐ確認する3つのポイント
自社が影響を受けているかは、次の3点で判断できます。なお管理コンソールは全リージョンで一時停止中のため、「ログインできない」だけでは被害の有無を判定できません。
| 確認ポイント | 確認方法 | 該当した場合 |
|---|---|---|
| 1. 契約ゾーン | 契約書類や構築記録で、東日本リージョン1のtesla・henry・pascal・jouleゾーンか確認(通常は管理コンソールの契約情報欄で確認できますが、現在は停止中のため、申込書・見積書やIDCFからの契約完了メールの記載を確認してください) | 仮想サーバーが停止し、再起動もできない対象 |
| 2. 個別連絡 | IDCフロンティアからの連絡メールが届いていないか確認 | 影響を受けた事業者に含まれる可能性が高い |
| 3. 公式発表 | IDCフロンティアのお知らせ一覧で最新の報を確認 | 最新の報の案内に従う |
ゾーンごとの状況は、公式の第3報(2026-10-08公表)で次のように示されています。
| リージョン・ゾーン | 状況(2026-10-08時点) |
|---|---|
| 東日本リージョン1:tesla・henry・pascal・joule | 仮想サーバー停止・再起動不可。データは取り出しや復元が困難な見通し |
| 東日本リージョン1:radian・newton | 不正アクセスは未確認。管理コンソールは一時停止 |
| 東日本リージョン2・3、西日本リージョン1 | 不正アクセスは未確認。管理コンソールは一時停止 |
| IDCFクラウド TypeS(旧ホワイトクラウドASPIRE)、IDCFプライベートクラウド | 今回の不正アクセスの対象外 |
この記事の流れ|何が起きたのかから今やることまで
ここからは「何が起きたか」「なぜバックアップまで失われうるのか」「今やること」「データが戻らない場合」の順に解説します。急ぎの方は「今すぐやるべきこと7つ」から読んでください。
何が起きたのか|IDCFクラウド障害の経緯
障害は2026年10月7日午前3時40分頃、IDCFクラウド「東日本リージョン1」で発生しました。公式発表の流れは次のとおりです。
| 公表日 | 発表 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 10月7日 | 第1報 | 不正アクセスによる障害を公表 |
| 10月7日 | 第2報 | 原因がランサムウェア攻撃と判明 |
| 10月8日 | 第3報 | 影響4ゾーンを明示。データ復元は困難な見通し |
| 10月9日 | 第4報 | ソフトバンクと連携した緊急対応体制を発表 |
Impress Watchの報道によると、影響を受けた企業・自治体は495社・団体で、IDCフロンティアが個別に連絡しています。
2026-10-12時点で分かっていないこと
侵入経路、ランサムウェアの種類、情報漏えいの有無は公式には未発表で、調査中です。SNS上には攻撃者を名乗る投稿や被害規模の数字も出回っていますが、公式には確認されていません。不確かな情報に振り回されず、公式発表を基準に対応を進めましょう。
復旧の見込み時期も、第4報の時点では示されていません。見通しが立たない状況でも、今できる確認と準備から進めていきましょう。
なぜ止まったのか|バックアップごと失われるリスク

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影響ゾーンのデータは「取り出し・復元が困難」
第3報では、4ゾーンの顧客データは取り出しや復元が困難な見通しとされました。同社の現時点の見解では、復元は利用者自身が持つバックアップからのみ可能です。
リージョン名が違っても同じ拠点の可能性
innovatopiaの解説記事は、東日本リージョン1〜3がいずれも福島県白河市のデータセンターにあると指摘しています。公式ページでの明記は確認できていませんが、「別リージョンに置いたから安全」とは言い切れません。
同じ基盤のバックアップも使えなくなった例
Soliton SecureDesktop(ソリトンシステムズ)は、サービス基盤と同じ基盤上のバックアップサーバーも利用不能になったと公表しました(rocket-boysの記事)。バックアップは「ある」だけでなく「どこにあるか」が重要です。
今すぐやるべきこと7つ|利用者の対応手順
| # | やること | 具体的な行動 |
|---|---|---|
| 1 | 公式発表の最新版を確認する | お知らせ一覧で、第5報以降が出ていないかを見ます。2026-10-12時点の最新は第4報です |
| 2 | 契約ゾーン・リージョンを特定する | 結論の表と照らし合わせます |
| 3 | 使えるバックアップを洗い出す | 保管場所と最終取得日時を一覧にします |
| 4 | バックアップの保管先を確認する | 同じ基盤・同じデータセンターなら、使えない前提で考えます |
| 5 | 待つか移すかを決める | 下の判断軸を目安に、影響ゾーンの方は被害を受けた環境を再利用せず、安全な別環境で再構築します |
| 6 | 顧客・取引先への説明を準備する | 停止範囲と、次の連絡予定日を伝えます |
| 7 | 問い合わせ窓口に相談する | 窓口はソフトバンクの法人営業部門です |
影響ゾーン外の方へ:2026-10-08時点の第3報では不正アクセスは確認されていませんが、念のため最新のバックアップを取得してください。
待つか移すかの判断軸
「今すぐやるべきこと7つ」の5番目で悩んだときは、バックアップの状態を目安に判断してください。
| バックアップの状態 | 目安となる判断 |
|---|---|
| 1週間以内のバックアップが別拠点(別基盤)にある | 安全な別環境への移行を検討する |
| バックアップが無い、または古い | 復旧情報を待ちつつ、トップページなど最低限のページだけ別環境で先行公開する |
窓口では、バックアップ手順の案内、移行環境の提案、要望に応じた仮想サーバーの起動停止代行を行うと第4報にあります。
実例から考える|自社でも同じ判断ができるか
| 事業者・サービス | 起きたこと | 取った判断 |
|---|---|---|
| シックス・アパート(Movable Typeクラウド版) | 31台のサーバーに影響 | IDCFクラウドでの復旧は見込めないと判断し、バックアップから「さくらのクラウド」へ移行 |
| ソリトンシステムズ(Soliton SecureDesktop) | 同一基盤のバックアップも利用不能 | 安全性を確認した別環境で再構築 |
| グリニッジ(らくらく在庫など) | 在庫連携・価格更新が停止 | 詳細な対応方針は未公表(報道では在庫連携・価格更新の停止のみ確認) |
Movable Typeの例は、外部にバックアップがあれば「待たずに移る」判断ができることを示しています。自社のバックアップで同じ判断ができるかを確かめてください。
データが戻らない前提で考える事業継続
バックアップが無い・古い場合
新しい環境でゼロから作り直す前提で、売上や問い合わせに直結する機能から順に戻します。トップページと連絡先だけでも先に公開すれば、利用者の不安を減らせます。
自治体サイトも止まっている
共同通信の報道を引用した記事によると、茨城県と茨城県警のWebサイトも閲覧できなくなりました。規模を問わず起きうる事態として、取引先にも落ち着いて状況を説明しましょう。
二次被害を防ぐ
障害に便乗した不審なメールや、真偽不明のSNS情報には注意が必要です。対応は公式発表と個別連絡を軸に進めてください。IDCフロンティアは監督省庁・警察への報告・相談も実施しています。
利用規約やSLA(サービス品質の保証内容)でデータ保全の責任がどう定められているかは、自社の契約書で確認してください。
まとめ
IDCFクラウドの障害で困っている方は、まず契約ゾーンと個別連絡を確認し、使えるバックアップの保管先を洗い出してください。影響ゾーンのデータは戻らない前提で、別環境での再構築を早めに検討するのが現実的です。
落ち着いたら、バックアップ体制も見直しましょう。コピーを3つ・2種類の媒体に持ち、1つを別拠点、1つを書き換えできない形で保管する「3-2-1-1」という考え方があります(参考)。実際に戻せるかの復旧テストも欠かせません。
状況は今後も更新されます。IDCフロンティアのお知らせ一覧を定期的に確認し、最新の案内に沿って対応を進めてください。
