ふるさと納税「経費47.5%」規制はいつから?返礼品はどう変わるか【2026年10月施行・年末チェックリスト】
結論
「ふるさと納税の2026年10月のルール変更で返礼品が減るらしいけれど、自分の寄付に関係あるのか」。年末に向けて寄付先を考えている方なら、気になっているはずです。
先に結論です。2026年10月1日から、ふるさと納税の経費規制が強化され、自治体が募集に使える経費(返礼品代・送料・ポータルサイト手数料など)の上限が、寄付額の50%以内から実質47.5%以内へ厳しくなりました。
影響は自治体・返礼品ごとに異なり、全国一律の値上げや終了ではありません。寄付者がやることは、狙っている返礼品の最新の寄付額・内容量を寄付前に確かめ、2026年12月31日までに決済を済ませることです。
| 項目 | 2026年9月30日まで | 2026年10月1日から |
|---|---|---|
| 募集経費の基準 | 寄付額の50%以内 | 寄付額の47.5%以内(自治体の手元に52.5%以上) |
| 地場産品の基準 | 従来の基準 | 区域内の付加価値が5割超であることの証明・公表が必要 |
| 返礼割合(3割以下) | 3割以下 | 変更なし |
| 2026年分の寄付期限 | 12月31日 | 12月31日(変更なし) |
ここからは、変わった基準の中身、返礼品に起きている変化、年末までの手順と期限を順に整理します。
ふるさと納税の経費規制47.5%で何が変わったか

出典: Pixabay(Pixabay Content License)
総務省は2025年6月24日、ふるさと納税の指定基準を見直す告示改正を公表しました。柱は「募集に要する費用の基準値の見直し」と「地場産品基準の厳格化」の2つです。
適用は2026年10月1日から始まる指定対象期間(2027年9月30日まで)からで、すでに施行から3週間が経っています。
「経費50%以内」から「手元に52.5%以上」へ
freeeの解説によれば、従来は「募集経費が寄付額の50%以内」という上限の基準でした。新基準は「自治体の手元に残る額(寄附金活用可能額)が52.5%以上」という下限の基準に置き換わっています。
経費に換算すると47.5%以内です(返礼品代・送料・ポータルサイト手数料などの合計がこの枠に収まる必要があるという意味です)。
この数値はマネーフォワード クラウドの記事など複数の媒体でも一致して報じられています。基準は今後も段階的に厳しくなる予定です。
| 指定対象期間の開始日 | 手元に残す額の下限 | 募集経費の上限(換算) |
|---|---|---|
| 2026年10月1日(現在) | 52.5%以上 | 47.5%以下 |
| 2027年10月1日 | 55%以上 | 45%以下 |
| 2028年10月1日 | 57.5%以上 | 42.5%以下 |
| 最終段階(※時期は資料により異同あり) | 60%以上 | 40%以下 |
最終段階に入る時期は、freeeは2029年10月1日以降としていますが、2030年までに完了とする資料もあり、表記が分かれています。2027年以降の予定は、総務省の発表で最新情報を確認してください。
地場産品の基準も厳しくなった
返礼品の調達費用のうち、その自治体の区域内で生じた価値の割合が5割を超えることを、自治体が証明・公表する義務を負うようになりました。製造・加工品は、製造事業者などによる証明も必要です。
返礼割合「3割以下」は変わっていない
返礼品の価値を寄付額の3割以下に抑えるルールはそのままです。変わったのは送料や手数料も含めた「経費全体」の枠のほうです。
なぜ厳しくなったのか
令和7年度の募集経費は6,382億円で、受入額の47.9%を占めていました。寄付が自治体の財源や住民サービスに回るという制度の趣旨に対し、経費の比率が高止まりしていたことが背景にあります。
このうちポータルサイト事業者への支払いは1,490億円(受入額の11.5%)です。総務省は2026年5月22日、ポータルサイト事業者に手数料の引き下げを要請しています。
ふるさと納税の返礼品が減る・寄付額が上がる理由
経費の枠が縮んだため、自治体は返礼品の中身を見直す必要に迫られています。寄付者から見える変化は、主に次の3つです。
- 同じ寄付額で、内容量が減る
- 同じ内容量で、必要な寄付額が上がる
- 返礼品の掲載自体が終了する
調査で見える規模感
gori.meの記事が紹介した民間調査によれば、2026年9月末で受付終了予定の返礼品は1万5,000点以上とされています。調査の主体や方法は詳しく分かっていないため、目安として見てください。
同記事では、都道府県庁所在地の取材で25市が一部返礼品の寄付額引き上げを検討していたとも報じられています。
また、さとふるの2025年の自治体向け調査では、半数弱の自治体が返礼品の変更・取り下げなどの対応が必要と答えたと紹介されています。

出典: Pixabay(Pixabay Content License)
返礼品を切り替えた例(大阪府泉佐野市)
秋田魁新報(2026年10月1日付)によると、泉佐野市は長野県で製造されていた缶ビールを、市内で開業した醸造所のビールに切り替えました。地場産品基準の厳格化に合わせた対応です。
同記事は、泉佐野市の事例とは別に、全国的にルール違反の疑いがある例として、製造を海外に委託した電化製品や、他地域で作った飲料に自治体ロゴを付けただけの品(いずれも自治体名・事業者名は記事内で特定されていません)も挙げています。こうしたタイプの返礼品は、見直しの対象になりやすいと考えられます。
なお、個別の返礼品で寄付額や内容量が具体的にどう変わったか(たとえば「〇kgの肉が○円から△円になった」といった実例)は、本記事の執筆時点で公開されている情報からは特定できませんでした。
変更は自治体・返礼品ごとに異なるため、狙っている品については寄付前にポータルサイトで現在の寄付額・内容量を直接確認してください。
すでに済ませた寄付には影響しない
楽天ふるさと納税のお知らせでは、改正は2026年10月1日以降の寄付が対象で、過去の寄付の返礼品送付や控除は従来どおりと案内されています。
一方で、買い物かごやお気に入りに入れたままの返礼品は、寄付額の変更や取り扱い終了の可能性があるとされています。10月1日以降は変更後の金額で寄付が確定します。
自分は確認が必要か(チェックリスト)
2026年分の寄付をこれからする人は、全員が確認の対象です。状況別のポイントは次のとおりです。
| あなたの状況 | 確認すること |
|---|---|
| 2026年分の寄付をまだしていない | 狙っている返礼品の現在の寄付額・内容量 |
| 夏までにお気に入り・かごに入れておいた | 金額の変更や掲載終了がないか |
| 控除上限額ぎりぎりまで寄付する予定 | 寄付額の引き上げで予算内の候補が変わっていないか |
| ワンストップ特例を使う予定 | 返礼品を差し替えた結果、寄付先が6自治体以上にならないか |
※ワンストップ特例とは、確定申告をしなくてもふるさと納税の寄附金控除を受けられる制度です。
最後の点は見落としやすいところです。港区の案内では、1年間の寄付先が5自治体以内であることが特例の要件とされ、6自治体目以降に寄付すると特例の申請自体が無効になり、確定申告が必要になるとされています。
混同しやすい別の改正
ふるさと納税はここ数年、改正が続いています。今回の経費規制とは別のものを整理しておきます。
| 時期 | 内容 | 寄付者への影響 |
|---|---|---|
| 2025年10月〜 | ポータルサイトでのポイント付与が事実上禁止(DIME) | ポイント目当てのサイト選びができない |
| 2026年10月〜 | 経費上限47.5%・地場産品基準の厳格化(本記事) | 返礼品の量・寄付額・掲載が変わりうる |
| 2027年中の寄付分〜 | 高所得者向け特例控除額の上限(193万円)の見直し予定 | 2026年分には適用されない |
年末までにやるべき4つの手順
2026年10月21日時点で、年末までに進める手順は次の4つです。
- 今年の寄付額と控除上限の前提を確認する:2026年にすでに寄付した金額と、シミュレーターに入れた年収の前提を見直します(上限額の計算方法そのものは本記事では扱いません。年収確定後に上限額を見直す考え方はマネーフォワードの解説なども参考になります)
- 返礼品の最新の掲載内容を確認する:さとふる・ふるなび・楽天ふるさと納税などで、寄付額と内容量が想定どおりかを寄付の直前に確かめます
- ワンストップ特例なら寄付先を数える:2026年の寄付先が5自治体以内に収まるかを数えます(申請書の書き方は別の解説を参照してください)
- 12月31日までに決済を完了する:2026年分の控除を受けるには、年内に寄付(決済)を済ませる必要があります
期限とスケジュール
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2025年6月24日 | 総務省が指定基準の見直し(告示改正)を公表 |
| 2026年5月22日 | 総務省がポータルサイト事業者に手数料の引き下げを要請 |
| 2026年10月1日 | 経費47.5%基準・地場産品基準の厳格化が適用開始 |
| 2026年12月31日 | 2026年分として控除を受けるための寄付期限 |
| 2027年10月1日 | 次の段階(経費45%以下)へ引き下げ予定 |
確認しないまま寄付するとどうなるか
返礼品の最新状況を見ずに寄付すると、想定より内容量が少ない、または必要な寄付額が高い状態で確定することがあります。かごに入れたままの品も、変更後の金額で確定する点に注意が必要です。
寄付先の数え忘れでワンストップ特例が無効になると、確定申告が必要になります。また、寄付を年明けに持ち越すと、2026年分の控除の対象から外れます。
まとめ
2026年10月1日から、ふるさと納税の募集経費は寄付額の47.5%以内に厳しくなり、地場産品の基準も強化されました。返礼品の変化は自治体・品目ごとに異なるため、一般論ではなく自分が狙う品を個別に見るしかありません。
今日やることは1つです。狙っている返礼品のページを開き、現在の寄付額と内容量を確認してください。そのうえで寄付先の数を数え、12月31日までに決済を済ませましょう。
※本記事の制度・掲載状況は2026年10月21日時点の情報です。最新の内容は総務省・各ポータルサイト・自治体の発表で確認してください。
