マイナ免許証が新カードに引き継がれない原因と対処法【2025年9月〜】
「マイナンバーカードを更新したのに、新しいカードに運転免許の情報が入っていない」。マイナ免許証を持つ方から、こうした不安の声が聞かれます。結論から言うと、原因は決まったパターンに絞られ、多くは警察の窓口で回復できます。
この記事では、警察庁・マイナンバーカード総合サイト・各都道府県警察の公式情報をもとに、「マイナ免許証 引き継ぎ できない」ときの原因・確認方法・直し方を順に整理します。落ち着いて手順どおり進めれば大丈夫です。
結論:マイナ免許証が引き継がれない原因は5パターン、多くは窓口で原則無料に再記録できる
まず前提として、引き継ぎの仕組み自体は正常に動いています。2025年(令和7年)9月1日から、マイナ免許証・マイナ経歴証明書を持つ人がマイナンバーカードを更新する際、「個人番号カードオンライン申請サイト」でマイナ免許証等継続利用の手続を行えば、新しいカードに免許情報が自動的に引き継がれる運用が始まりました(マイナンバーカード総合サイト)。
つまり「引き継がれない」のは、制度の不具合ではなく、次の5つの条件のいずれかに当てはまったケースがほとんどです。原因が特定できれば、対処もはっきりします。
- 事前に署名用電子証明書(オンライン申請でカードの持ち主本人であることを証明し、カードと免許情報を結び付けるために使う電子的な証明書)を警察へ提出していなかった
- 免許が効力停止・取消・失効中だった
- 氏名・住所に署名用電子証明書で使えない文字が含まれていた
- 免許情報記録番号の入力を誤った(直近の氏名・住所変更を含む)
- そもそも引き継ぎの対象外の申請だった
そして安心材料がひとつあります。市区町村から届く交付通知書に「記録:無」と書かれたものを持参すれば、警察での再記録手数料が原則かからない運用が各県で案内されています。まずは慌てず、原因の切り分けから始めましょう。

(イラスト: いらすとや)
引き継ぎに失敗する5つの原因
高知県警察は、引き継ぎができない具体的なケースを4つ挙げています(高知県警察「マイナンバーカード更新時における免許情報等の引継方法について」)。これに「そもそも対象外の申請」を加えた5つが、つまずきどころのほぼすべてです。
1. 事前に署名用電子証明書を警察へ提出していない
マイナ免許証等継続利用の手続は、警察側が持つ免許情報と新しいカードの電子証明書を結び付けることで成立します。事前に運転免許センターや警察署等へ署名用電子証明書を提出していない場合、引き継ぎは行われません。オンライン申請の前に済ませておくべき準備、と覚えておくと確実です。
2. 免許が効力停止・取消・失効中
免許の効力が停止されている期間中、または免許が取消し・失効している場合も引き継ぎの対象外です。行政処分中に更新時期が重なった場合は、処分の状況を含めて運転免許センターへ相談するのが早道です。
3. 氏名・住所に署名用電子証明書で使えない文字がある
マイナンバーカード総合サイトは、引き継がれない理由として「氏名または住所に署名用電子証明書の発行を行うことのできない一部の文字が用いられている場合」を挙げています。旧字体や外字が該当しやすく、新しいカードに署名用電子証明書を搭載できないため、結果として免許情報も載りません。自分の氏名・住所がこれに該当するかは見た目だけでは判断しにくいため、心当たりがある、または過去に住民票や印鑑登録で「この字は特殊な文字です」と案内されたことがある方は、更新前に市区町村の窓口で「マイナンバーカードの署名用電子証明書に対応した文字かどうか」を尋ねると確実です。
4. 免許情報記録番号の入力ミス(直近の氏名・住所変更を含む)
オンライン申請で入力する免許情報記録番号(または運転経歴情報記録番号)を誤ると、照合ができず引き継ぎに失敗します。「直近で氏名・住所等の変更があった場合等」も同様に引き継がれない要因として明記されています。番号は警察庁のマイナ免許証読み取りアプリで確認できるので、記憶に頼らず必ず画面を見ながら入力しましょう。
5. そもそも引き継ぎの対象外だった
見落としやすいのがこのパターンです。次の3ケースは、手続をしたつもりでも引き継ぎが行われません。
| 対象外になるケース | どうなるか |
|---|---|
| 紙の申請書の郵送、証明写真機、市区町村窓口の交付申請サポート(急ぎ発行含む)で申請した | オンライン申請サイト以外は引き継ぎの対象外 |
| 紛失・破損・有効期間切れによるカードの交付申請 | 新カードに免許情報は引き継がれず、警察での再記録が必要 |
| 新カードの交付申請中に、いま持っているカードをマイナ免許証にした | 「新たに交付されるマイナンバーカードには免許情報が引き継がれません」(警察庁FAQ) |
3つ目は特に注意が必要で、マイナ免許証にする手続は新しいカードを受け取ってから行うのが正しい順番です。
引き継ぎできているか確認する3つの方法
不安なときは、次の順番でチェックすれば白黒がはっきりします。どれも自宅でできる確認方法です。
- 交付通知書の記録欄を見る:市区町村から届く交付通知書の中から「免許情報/運転経歴情報記録」という項目名を探し、その欄に「有」か「無」のどちらが印字されているかを確認します。ほかの記載事項に紛れて見落としやすい一文なので、届いたら真っ先にこの項目だけチェックする習慣をつけると安心です。「無」なら引き継がれていません。
- マイナ免許証読み取りアプリで読む:新しいカードを受け取った後、アプリでカードを読み取ります。運転免許(または運転経歴)の情報が画面に表示されれば引き継ぎ成功、表示されなければ失敗のサインです。App Store・Google Play・Microsoft Storeから無料で入手できます。
- マイナポータル連携で見る:マイナポータルとマイナ免許証の情報連携をすでに設定している場合は、マイナポータル上でも免許情報が反映されているかを確認できます。ただし連携設定そのものが済んでいないと確認できないため、まずは上記1・2の方法で確認する方が確実で早道です。
ポイントは、交付通知書を捨てないことです。「記録:無」の記載があるこの書面が、後の手続で手数料を左右します。
引き継ぎに失敗していた場合の対処手順
引き継ぎができていなかった場合は、運転免許センターや警察署などの窓口で免許情報の再記録を受けます。共通するのは、「記録:無」と記載された交付通知書(またはそれと同等の内容が確認できる文書)を持参すれば、手数料が原則不要になるという運用です。

(イラスト: いらすとや)
窓口や受付時間は都道府県で異なります。公式サイトで確認できた5都府県を比較すると、違いがよくわかります(いずれも2026-08-21時点の各公式ページの記載)。
| 都府県 | 対応窓口 | 手数料・受付の条件 |
|---|---|---|
| 東京(警視庁) | 運転免許試験場(府中・鮫洲・江東)、更新センター(新宿・神田)、指定警察署12署 | 「記録:無」の交付通知書等の持参で手数料無料。来場予約は不要 |
| 神奈川 | 運転免許センター、住所地を管轄する警察署(横浜水上警察署を除く) | 交付通知書やオンライン申請時の通知メール等の持参で無料。継続利用に該当しない再記録は免許センターのみ・有料 |
| 埼玉 | 運転免許センター、警察署(鴻巣署を除く)、再交付・国外運転免許センター | 手数料不要。受付は9:00〜11:00と13:00〜16:15。更新と同時に行う場合は更新受付終了の30分前まで |
| 高知 | 免許センター・警察署等(高知・高知南・高知東警察署及びいの庁舎を除く) | 原則1,500円。交付通知書の提示等で不要になる場合あり |
| 大阪 | 試験場等での再記録 | 継続利用の対象で交付通知書に「記録:無」等の記載があれば記録手数料が不要とされています(府警サイトで要確認) |
大阪府警の内容は検索結果の要約に基づく間接的な情報で、原典ページを直接確認できていません。また再記録の手数料は都道府県ごとに扱いが異なる可能性があるため、金額や受付時間は必ず居住地の都道府県警察サイトで最新情報を確認してください。ここに挙げた5都府県以外は本記事では未調査です。お住まいの都道府県が対象外の場合は、検索エンジンで「〇〇県警 マイナ免許証 記録」のように県警名を入れて検索するか、最寄りの運転免許センターの代表電話に問い合わせると、窓口・持ち物・受付時間を確認できます。
気づかずに運転するとどうなるか
早めの対処をおすすめする理由がここにあります。マイナ免許証だけを保有している人が、免許情報の入っていないマイナンバーカードのみで運転した場合について、警視庁は「免許情報が入っていないマイナンバーカードのみで運転をした場合、免許証不携帯違反となりますのでご注意ください」と案内しています(警視庁「マイナ免許証について」)。
無免許運転ではありませんが、免許証不携帯違反という扱いになる点は押さえておきたいところです。新しいカードを受け取ったら運転する前に確認し、「記録:無」だったら再記録を済ませてからハンドルを握るのが確実です。従来の免許証も併せて持っている方は、そちらを携帯していれば当面の運転には支障がありません。
次回の更新で失敗しないためのチェックポイント
同じつまずきを繰り返さないために、更新前に押さえておきたいのは次の4点です。
- オンライン申請サイトから交付申請する:郵送・証明写真機・窓口サポートでの申請は引き継ぎの対象外です。
- 免許情報記録番号を事前に確認する:読み取りアプリで番号を表示させ、そのまま入力ミスなく転記します。
- 氏名・住所を変更したら早めに署名用電子証明書を整える:直近の変更は引き継ぎ失敗の原因になります。使えない文字が含まれる場合は市区町村へ相談を。
- 有効期限が同じ年に来る場合は順番を守る:先にマイナ免許証等継続利用の手続を行い、新しいカードを受け取ってから、マイナ免許証の更新手続を行います。
なお、マイナ免許証の更新手続は新しい免許証が発行されるのではなく、ICチップ内の免許情報を書き換える手続です。マイナンバーカードの更新と免許の更新は別物である、という前提を押さえておくと混乱しません。
まとめ
マイナンバーカードの更新でマイナ免許証の情報が引き継がれない原因は、署名用電子証明書の未提出、免許の効力停止・取消・失効、電子証明書で使えない文字、免許情報記録番号の入力ミス、そして対象外の申請という5パターンに整理できます。どれも「気づいて窓口に行けば回復できる」トラブルです。
今日からできることは3つです。交付通知書の「免許情報/運転経歴情報記録」欄を確認する、「無」なら交付通知書を持って運転免許センターや警察署へ行く、そして交付通知書は手続が終わるまで捨てずに保管する。手数料や受付時間は都道府県で異なるため、出向く前に居住地の警察サイトで確認しておくと二度手間になりません。
制度が始まって間もない手続きですから、判断に迷ったら自己流で進めず、運転免許センターに電話で確認するのがいちばん確実です。制度の詳細は警察庁のFAQとマイナンバーカード総合サイトで最新情報を確認してください(本記事の内容は2026-08-21時点の公式情報に基づいています)。
