【今すぐ対処】Chrome 153.0.8010.52の更新方法|CVE-2026-93374・CVE-2026-93372の危険度と確認手順3ステップ
「Chromeに致命的な脆弱性」というニュースを見て、自分のパソコンは大丈夫なのか不安になっていませんか。結論からいうと、やることは「バージョンを確認して、更新して、再起動する」だけです。慣れていない方でも1〜2分で終わります。この記事では、何が起きたのかをやさしく整理したうえで、確認手順・更新手順・うまくいかない時の対処法まで順番に説明します。
Chrome 153.0.8010.52で何が起きたのか|CVE-2026-93374・CVE-2026-93372とは
2026年9月17日(現地時間)、GoogleはChromeの安定版(Stable版)を、Windows/Mac向けに153.0.8010.52/.53、Linux向けに153.0.8010.52へ更新しました。この更新で合計16件の脆弱性が修正され、そのうち2件が最も危険度の高い「Critical(致命的)」に分類されています。その2件が、CVE-2026-93374とCVE-2026-93372です。
いま必要な対応は単純です。Chromeのアドレスバーに chrome://settings/help と入力してバージョンを確認し、153.0.8010.52より古ければ更新して再起動する。それだけで今回の問題には対応できます。
この更新は、同じ週としては2回目のセキュリティ更新にあたります。1回目は9月15日に公開された153.0.8010.47/.48で、42件の脆弱性に対処していました(窓の杜、Google Chrome Releases)。短い間隔で更新が続いているため、「先週入れたばかりだから大丈夫」とは言い切れない状況です。
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(画像出典: Google Chrome icon February 2022 / Wikimedia Commons, Public Domain)
ここから先は、今回のCriticalな2件がどのような不具合なのかを詳しく解説します。手順だけ先に知りたい方は、このまま読み進めずに「Chrome 153.0.8010.52への更新方法」の見出しへ進んでください。
CVE-2026-93374(Dawnのuse-after-free)とは
Dawnは、ChromeがWebGPU(ブラウザ上で高度なグラフィックス処理を行う仕組み)を動かすために使っている内部ライブラリです。ここに「use after free(解放後使用)」と呼ばれる不具合がありました。一度手放したはずのメモリ領域に、プログラムが誤ってもう一度アクセスしてしまう状態のことです。
CVEデータベースの記述によれば、攻撃者が細工したHTMLページを用意した場合、Chromeの保護領域(サンドボックス)の外側で任意のコードを実行される可能性があるとされています。噛み砕いていうと、攻撃者にパソコンを乗っ取られたり、保存されている情報を盗まれたり、勝手に別のソフトを入れられたりする可能性がある、ということです。深刻度を数値化したCVSSスコアは10点満点中9.6点で、Critical(致命的)に区分されます(strix.ai CVEデータベース)。
サンドボックスとは、Webページの処理をパソコン本体から隔離して動かす仕組みのことです。その外に出られてしまうということは、ページを表示しただけでパソコン側に影響が及ぶおそれがある、という意味になります。
なお、CVEの説明文はAndroid版Chromeを主語にした書き方になっていますが、同じ番号の脆弱性としてデスクトップ版のリリースでも扱われており、Androidを含む主要プラットフォーム向けに修正されたものと考えられます。
CVE-2026-93372(WebGLのバッファオーバーフロー)とは
WebGLは、ブラウザ上で3Dグラフィックスを描画するための機能です。地図サービスやブラウザゲームなど、意識せずに使っている場面が多い機能でもあります。ここで見つかったのは「バッファオーバーフロー」、つまり用意された記憶領域のサイズを超えてデータが書き込まれてしまう不具合です。
こちらも、細工されたHTMLページを経由してサンドボックスの外で任意のコードを実行される可能性があるとされ、CVSSスコアは同じく9.6です(strix.ai CVEデータベース)。2件に共通するのは、「あやしいファイルをダウンロードしなくても、ページを開くだけで成立しうる」タイプだという点です。ふだんどおりにWebを見ているだけの人でも無関係ではない、というのが重要なところです。
実際に悪用されているのか(危険度の正確な評価)
ここは冷静に見ておきましょう。2026年9月19日時点で、CVE-2026-93374・CVE-2026-93372のいずれも、実際に悪用された事実は確認されていません。窓の杜も「現時点で悪用が確認されたものはないようだが」と表現しており、strix.aiのCVEデータベースでも両方とも「KEV(既知の悪用された脆弱性): No」と記載されています。
混同しやすいのが、同じChrome 153系で修正されたCVE-2026-87491です。こちらはJavaScriptエンジン「V8」の範囲外アクセス(out-of-bounds)の不具合で、深刻度はMediumながら、Googleが実際に悪用されていると認めたゼロデイ(修正プログラムが公開される前から、すでに攻撃に使われていた脆弱性のこと)でした。米国のCISAは既知の悪用脆弱性カタログ(KEV)に追加し、2026年9月23日までの対応を求めています(Help Net Security)。修正されたのは153.0.8010.36/.37(Windows/Mac)・153.0.8010.36(Linux)です。
整理すると、「Criticalだからすでに攻撃されている」わけではありません。一方で、内容が公開された脆弱性は時間が経つほど攻撃に使われやすくなります。悪用が未確認であることは、対応を先送りしてよい理由にはならない、と考えておくのが安全です。
今回修正された脆弱性の内訳と、2026年9月のChrome更新の流れ
今回の更新で対処された16件は、深刻度別に次のように分かれています。Critical 2件・High 7件・Medium 6件・Low 1件という内訳です。
| 深刻度 | 件数 | 該当するCVEの例 | 対応の目安 |
|---|---|---|---|
| Critical(致命的) | 2件 | CVE-2026-93374(Dawn)、CVE-2026-93372(WebGL) | 気づいた時点ですぐ更新 |
| High(高) | 7件 | 個別の番号は公式リリースノートを参照 | 気づいた時点ですぐ更新 |
| Medium(中) | 6件 | 同上 | 通常の自動更新で対応 |
| Low(低) | 1件 | 同上 | 通常の自動更新で対応 |
Chrome 153系は2026年9月に入ってから短い間隔で複数回更新されており、「自分がいまどのビルドを使っているか」を都度確認する必要があります。CVEの番号や報告者などの細かい情報は公式の発表内容が更新されることもあるため、最新情報はGoogle Chrome Releasesの公式ブログで確認してください。

出典: Pixabay
自分のChromeが対象かどうかを今すぐ確認する方法
まずは現在のバージョンを見るところから始めます。どのOSでも操作は共通です。
- Chromeを起動し、アドレスバーに
chrome://settings/helpと入力してEnterキーを押します。 - 右上の「︙」(点が縦に3つ並んだボタン)から「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選んでも同じ画面が開きます。
- 画面が開くと、上部に「Google Chromeについて」という見出しがあり、その下に「バージョン 153.0.8010.52(Official Build)(64ビット)」のような一行が表示されます。この一行の数字部分が今のバージョンです。画面を開いた直後は数字の代わりに「アップデートを確認しています…」という案内文が一時的に表示されることがありますが、数秒ほどでバージョン番号の表示に切り替わります。
表示された数字を、下の表と見比べてください。
| 表示されているバージョン | 状態 | 必要な対応 |
|---|---|---|
| 153.0.8010.52/.53(Windows・Mac) | 最新 | 対応不要 |
| 153.0.8010.52(Linux) | 最新 | 対応不要 |
| 153.0.8010.47/.48 | 9月15日公開のひとつ前 | 更新が必要 |
| 153.0.8010.36/.37 | さらに前のビルド | 更新が必要 |
| 152系以前 | 大きく古い | 早めに更新 |
(上の「最新」判定は2026年9月19日時点のものです。Chromeは短い間隔で更新が続いているため、この記事を後日読んでいる場合は、より新しいバージョンが出ていないか chrome://settings/help で併せて確認してください。)
この画面を開いた時点で、Chromeは自動的に最新版の確認を始めます。つまり「確認する」操作が、そのまま「更新する」操作の1ステップ目になっています。
Chrome 153.0.8010.52への更新方法【3ステップ】
更新そのものは3ステップで完了します。難しい設定変更は必要ありません。
- 「Google Chromeについて」の画面を開く(前の章と同じ操作です。
chrome://settings/helpが最短です) - 自動的に始まる更新の確認とダウンロードを待つ。新しいバージョンがあれば、その場でダウンロードが進みます。回線状況にもよりますが、通常は数十秒程度です。ダウンロード中は、バージョン番号が表示されていた場所に「アップデートをダウンロードしています…」という案内文が表示されます。
- 表示された「再起動」ボタンをクリックする。ダウンロードが終わると、その案内文があった場所に「再起動」という文字が書かれたボタンが新しく現れます。これをクリックすると、Chromeがいったん閉じて開き直り、更新が完了します。開いていたタブやウィンドウは自動的に復元されるので、作業中のページが消える心配はほとんどありません。
再起動後にもう一度 chrome://settings/help を開き、「Chromeは最新の状態です」と表示されていれば完了です。バージョン番号が153.0.8010.52以上になっていることも確認しておくと確実です。
なぜ再起動しないと更新が反映されないのか
「更新したはずなのに、まだ古いバージョンのまま」という相談はとても多いのですが、その原因のほとんどがこれです。Chromeの更新ファイルは多くの場合バックグラウンドで自動的にダウンロードされますが、実際にプログラムが新しいものへ差し替わるのは、ブラウザを再起動したときだけです。
パソコンを何日もスリープで使い回し、Chromeのタブを開きっぱなしにしている人ほど、この状態に陥りやすくなります。ダウンロードは終わっているのに、最後の切り替えが行われていないわけです。逆にいえば、再起動さえすれば解決するケースが大半だということでもあります。
週に一度はChromeを完全に閉じて開き直す、という習慣をつけておくと、こうした「更新したつもり」の状態を避けられます。
更新ボタンが出ない・進まない時の5つの対処法
再起動しても更新できない場合は、Google公式ヘルプが案内している次の手順を上から順に試してください(Google Chrome ヘルプ)。
| 試す順番 | 対処法 | 想定される原因 |
|---|---|---|
| 1 | セキュリティソフトやファイアウォールの設定を確認する | tools.google.com と dl.google.com への通信がブロックされている |
| 2 | パソコンを再起動してから、もう一度更新を試す | 更新処理が途中で止まったままになっている |
| 3 | Chromeをアンインストールし、公式サイトから最新版を入れ直す | 更新に必要なファイルが壊れている |
| 4 | 不正なソフトウェア(マルウェア)が入っていないか確認する | 悪意あるソフトが更新を妨害している |
| 5 | OSがChromeのシステム要件を満たしているか確認する | 古いOSでは新しいChromeを入れられない |
1番目のセキュリティソフトの確認は見落としがちなポイントです。更新ファイルの配布元であるtools.google.comやdl.google.comへの通信が遮断されていると、Chrome側では「更新に失敗しました」としか表示されません。
3番目の再インストールは少し勇気がいりますが、Googleアカウントで同期していれば、ブックマークやパスワードは再ログイン後に復元されます。作業前に同期がオンになっているか確認しておくと安心です。
5番目については、Chromeのシステム要件はWindows 10以降、macOS 13以降などが目安とされています。これより古いOSを使っている場合、そもそも最新版を導入できないことがあります。サポートが終了したOSを使い続けること自体がリスクになるため、その場合はOSの移行を検討するタイミングだと考えてください。
会社や学校のパソコンを使っている場合の注意点
勤務先や学校から貸与されたパソコンでは、Chromeの更新がIT部門のポリシーによって一括管理されていることがあります。この場合、個人の判断で更新したりアンインストールしたりすると、業務用の設定や証明書が失われてトラブルにつながる可能性があります。
「Google Chromeについて」の画面に「更新はシステム管理者によって管理されています」といった表示が出る場合は、管理下にあるサインです。自分で操作せず、情報システム部門やヘルプデスクに「CVE-2026-93374・CVE-2026-93372に対応した153.0.8010.52が公開されているが、社内の配信予定はいつか」と問い合わせるのが正解です(家庭のパソコンでファミリー向けの管理機能を使っている場合も同様に、管理者アカウント側で操作してください)。
Chrome 153.0.8010.52の更新でよくある質問
Q. 更新しないとすぐに被害を受けますか?
2026年9月19日時点で、CVE-2026-93374・CVE-2026-93372の実際の悪用は確認されていません。すぐに被害に遭うと断定できる状況ではありませんが、深刻度はCriticalです。今日中に更新しておくのが無難です。
Q. スマートフォンのChromeも更新が必要ですか?
CVEの説明文はAndroid版Chromeを主語にした記述になっており、Android向けにも同様の修正が反映されていると考えられますが、デスクトップ版との技術的な違いまでは公式情報だけでは確認できていません。念のため、AndroidではGoogle Playストアのアプリ更新画面からChromeを最新版にしておくと安心です。
Q. 「Chromeは最新の状態です」と出るのに153.0.8010.52になりません。
配信は段階的に行われるため、地域や環境によって届くタイミングに差が出ることがあります。数時間おいて再度確認し、それでも変わらない場合は上の「5つの対処法」を順に試してください。
Q. 自動更新をオフにしている場合はどうなりますか?
更新が自動で降ってこないため、今回のような致命的な脆弱性が放置されます。特別な理由がなければ自動更新は有効のままにしておくことを強くおすすめします。
まとめ
今日やることは、突き詰めると「バージョン確認 → 再起動」の2つだけです。あらためて手順を確認しておきましょう。
chrome://settings/helpを開いて現在のバージョンを見る- 153.0.8010.52より古ければ、表示される「再起動」ボタンを押す
- 再起動後、バージョンが153.0.8010.52以上になっていることを確認する
CVE-2026-93374とCVE-2026-93372は、いずれもCVSSスコア9.6のCritical(致命的)に分類される脆弱性です。2026年9月19日時点で実際の悪用は確認されていませんが、ページを開くだけで成立しうるタイプであることを考えると、後回しにする理由はありません。
再発防止として、Chromeの自動更新をオフにしていないか確認すること、そして週に一度はブラウザを完全に再起動する習慣をつけることをおすすめします。この2つを押さえておけば、次に同じようなニュースが出たときも、数分で対応を終えられます。まずは今開いているChromeで chrome://settings/help を開くところから始めてください。
