AWS Well-Architected Frameworkの6つの柱を示すAWS公式図
Cloud Certification

インフラ未経験からAWS最上位資格を目指すには?Solutions Architect Professionalまでの学習ロードマップ【2026年版】

これまで私はAndroidアプリ開発を中心に経験を積み、現在は化粧品会社のSEとして、Claude CodeとCodexを使ったAIDD(AI駆動開発)によるシステムリプレースに取り組んでいます。一方で、インフラについては業務で会話を聞くことはあっても、自分で設計・構築・運用した経験はほとんどありません。

そこで2026年9月から、AWSを基礎から学び直すことにしました。最終目標はAWS Certified Solutions Architect – Professional。ただし、いきなりProfessional試験だけを狙うのではなく、基礎資格から段階的に取得しながら、ネットワーク、Linux、セキュリティ、運用、アーキテクチャ設計まで穴を埋めていきます。

この記事は合格体験記ではなく、これから始める学習プロジェクトの「第0回」です。今後は学習時間、模試スコア、本試験スコア、苦手分野、ハンズオンで作ったものまで記録し、実データをもとに振り返っていく予定です。

なぜAWSを学ぶのか

アプリ開発をしていると、API、DB、認証、ログ、CDN、ジョブ、監視などの話は日常的に出てきます。しかし、担当範囲がクライアントアプリ中心だと、その先でインフラがどのように構成され、障害や負荷、セキュリティにどう備えているのかを深く理解しないまま開発できてしまいます。

今後、AIを使ってシステム開発を高速化するほど、「生成された構成が妥当か」「運用できる設計か」「コストやセキュリティ上の問題はないか」を人間側が判断する力が重要になると考えています。そのためAWS資格を単なる暗記試験としてではなく、クラウド設計を体系的に学ぶためのマイルストーンとして利用します。

AWS公式ではCloud PractitionerをFoundational、Solutions Architect – AssociateなどをAssociate、Solutions Architect – ProfessionalをProfessionalカテゴリとして位置付けています。最初は全体像をつかみ、徐々に設計・運用の深さを上げていく流れにします。

資格ロードマップ

AWS Well-Architected Frameworkの6つの柱を示すAWS公式図

出典: AWS公式。上位資格まで進む過程では、個別サービスの暗記だけでなく、運用上の優秀性・セキュリティ・信頼性・パフォーマンス効率・コスト最適化・持続可能性といった設計観点を意識します。

段階 目標 学習時間の目安 目的
0 インフラ基礎 10〜20時間 ネットワーク、Linux、HTTP、DNSなど最低限の土台を作る
1 Cloud Practitioner(CLF-C02) 20〜30時間 AWSの主要サービスとクラウド全体像を知る
2 Solutions Architect – Associate(SAA-C03) 80〜120時間 セキュア・高可用・高性能・コスト最適な設計を学ぶ
3 Developer – Associate 40〜70時間 アプリ開発経験とAWS上の開発・デプロイを接続する
4 CloudOps Engineer – Associate 60〜100時間 監視、運用、トラブル対応、ネットワークの弱点を補う
5 Security – Specialty 80〜120時間 IAM、暗号化、検知、インシデント対応を深掘りする
6 Solutions Architect – Professional 120〜200時間 複雑なシステム・組織を前提にしたAWS設計力を身につける

学習時間はAWS公式の値ではなく、私自身の計画用の目安です。合計すると約410〜660時間になるため、週7〜10時間を確保した場合でも1〜2年程度の長期プロジェクトになります。短期間で資格数を増やすより、各資格の間で実際にAWSを触る期間を確保します。

なお2026年9月22日時点で、Solutions Architect – Professionalは試験更新が予告されています。更新版SAP-C03の登録開始は2026年10月27日、現行SAP-C02の最終受験日は2026年11月17日です。今回の計画では到達まで時間がかかるため、最終的にはSAP-C03を前提に学習します。

最初に10〜20時間だけインフラ基礎を入れる

Cloud Practitionerから始めてもよいのですが、私の場合はインフラ用語そのものに馴染みが薄いため、資格教材へ入る前に10〜20時間ほど基礎学習を挟みます。

最初に理解したいのは、IPアドレス、CIDR、サブネット、ルーティング、TCP/UDP、HTTP/HTTPS、DNSです。Linuxについても、プロセス、ポート、ファイル権限、SSH、ログを見る方法くらいは触っておきます。

その後でAWSのRegion / Availability Zone、IAM、VPC、EC2、S3、RDS、Lambda、CloudWatchを学びます。この段階では細かいオプションを暗記するのではなく、「そのサービスが何を担当しているのか」を自分の言葉で説明できることを目標にします。

Cloud Practitionerの公式試験ガイドでも、コーディングやクラウドアーキテクチャ設計、トラブルシューティング、実装は試験範囲外とされています。つまりCLF-C02は、深い実装力よりもAWS全体像を整理する最初の通過点として使うのが自分には合っています。

AWSと利用者の責任範囲を示すAWS責任共有モデルの公式図

出典: AWS公式。インフラ基礎とあわせて、AWS側が担う「クラウドのセキュリティ」と利用者側が担う「クラウドにおけるセキュリティ」の境界も早い段階で理解します。

SAAからは資格勉強とハンズオンを分離しない

本格的な学習はSolutions Architect – Associateからだと考えています。SAA-C03では、セキュア、レジリエント、高性能、コスト最適化という観点でAWS上の構成を選ぶ力が求められます。ここからは問題集だけでなく、必ず実際の構築をセットにします。

例えば、モバイル開発経験を生かしてAndroidアプリ → API Gateway → Lambda → DynamoDBという小さなAPIを作ります。別の課題としてS3 → CloudFrontで静的Web配信を行い、その後にVPC → Public/Private Subnet → ALB → EC2 → RDSという構成も一度手で構築します。

この順番なら「なぜRDSをPrivate Subnetに置くのか」「Security Groupは何を制御しているのか」「サーバーレスにすると何を管理しなくてよくなるのか」を、用語ではなく体験として理解できます。

Claude CodeとCodexは「答えを出す道具」ではなくレビュー対象にする

現在の業務ではClaude CodeとCodexを使ったAIDDに取り組んでいるので、AWS学習にもAIを活用します。ただし最初からAIにインフラを全部作らせるつもりはありません。

最初はAWS Management Consoleで手作業し、次にAWS CLI、最後にTerraformやAWS CDKなどのIaCへ進みます。IaCに入った段階でClaude CodeやCodexに構成案・コードを出してもらい、「なぜその構成なのか」「権限は過剰ではないか」「障害時にどうなるか」を自分でレビューする練習に変えます。

AIが正しい答えを出してくれる前提ではなく、AIが生成したAWS構成をレビューできる知識を身につけることをゴールにします。これは資格勉強だけでなく、現在担当しているAI駆動のシステムリプレースにもつながるはずです。

学習時間と模試スコアを最初から記録する

今回のもう1つの目的は、学習過程そのものをブログのデータにすることです。毎回の学習で、日付、対象資格、学習時間、累計学習時間、教材、学んだ内容、問題数、正答率、苦手分野、ハンズオン内容、気づきを残します。

特に模試スコアは毎回保存します。例えば「42% → 51% → 63% → 72% → 81% → 本試験」というように推移が残れば、後から「どの時点で理解が伸びたのか」「合格圏まで何時間かかったのか」を数字で振り返れます。

最終的には資格ごとの学習時間、模試スコアの推移、本試験スコア、つまずいたサービス、ハンズオンで作った構成をまとめ、単なる合格報告ではなく「インフラ経験がほぼないアプリエンジニアがどの順序で理解を積み上げたか」を残したいと思っています。

最初の1か月の進め方

内容 到達目標
1週目 ネットワーク・Linux・クラウド基礎 HTTP、DNS、CIDR、Subnet、Routeの役割を説明できる
2週目 Cloud Practitioner向け公式教材 + Console操作 主要AWSサービスの役割を整理する
3週目 IAM、EC2、S3、RDS、Lambda、VPC、CloudWatchを復習 サービス同士の関係を説明できる
4週目 公式問題・模試・弱点復習 CLF-C02受験可否を模試スコアで判断する

Cloud Practitionerについては長期間かけすぎず、「AWS用語と全体像を一周する」ことを優先します。CLF-C02合格後はSAA-C03へ移り、そこからハンズオン比率を大きく上げます。

このブログで今後公開するもの

このロードマップは固定ではありません。学習してみて「Developer Associateより先にCloudOpsをやった方がよい」「Security SpecialtyはSAPの後でもよい」と判断すれば順番を変え、その理由も残します。

今後は、CLF-C02の学習ログ、教材ごとの学習時間、模試スコア推移、AWSサービスを実際に触った記録、SAA向けハンズオン、受験結果、資格ごとの累計時間を記事化する予定です。合格だけでなく、不合格だった場合もそのまま記録します。

まずはインフラ基礎とCloud Practitionerから開始します。最終的にSolutions Architect – Professionalまで到達したとき、この記事と比較してどれくらい計画どおり進んだのかを振り返るのが今回のゴールです。

参考:AWS公式情報

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です