【解決済み】Chrome 152.0.7977.82へのアップデート方法|悪用済みゼロデイCVE-2026-85046を今すぐ塞ぐ確認・更新手順
このアップデートを知らずに、古いままのChromeを使い続けていませんか。実際に悪用されているゼロデイ脆弱性を塞ぐ更新なので、まずは結論から確認してください。
結論
2026年9月3日(木)、Google Chromeの安定版が152.0.7977.82/.83(Windows/Mac)・152.0.7977.82(Linux)へ更新されました。この更新では12件の脆弱性が修正され、そのなかに実際の攻撃での悪用が確認されているV8エンジンの欠陥「CVE-2026-85046」が含まれます(Chrome Releases / 日本語報道は窓の杜)。
とはいえ、あなたのPCに何かエラーが表示されているわけではありません。やることは1つ、Chromeを最新版にして再起動するだけです。所要時間は1〜2分で、専門知識も追加のソフトも要りません。
- アドレスバーに
chrome://settings/helpと入力して開く - 自動でチェックが走るので、更新があればそのまま待つ
- 「再起動」ボタンが出たら押す(これを押さないと反映されません)
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CVE-2026-85046が修正されたバージョンは次のとおりです。
| プラットフォーム | CVE-2026-85046の修正が入ったバージョン | 判定 |
|---|---|---|
| Windows | 152.0.7977.82 / 152.0.7977.83 以降 | これ以上なら対応済み |
| Mac | 152.0.7977.82 / 152.0.7977.83 以降 | これ以上なら対応済み |
| Linux | 152.0.7977.82 以降 | これ以上なら対応済み |
なお2026-09-16時点で、Chromeはすでにこれより新しいバージョンへ進んでいます(後述)。「152.0.7977.82ちょうどにする」必要はなく、画面に出る最新版へ更新すればそれで十分です。
Chromeで「悪用されているゼロデイ」が見つかった状態とは
まず落ち着いていただきたいのですが、今回の件で画面にエラーメッセージが出ることはなく、Chromeが急に落ちる・サイトが開けなくなるといった目に見える症状もありません。だからこそ気づかないまま古いバージョンを使い続けてしまう、というのが今回の「症状」です。
「ゼロデイ脆弱性」とは、修正プログラムが行き渡る前に攻撃側に知られてしまった欠陥のことです。今回のCVE-2026-85046について、Googleは悪用するプログラム(exploit)が実際に出回っていることを認めています。2026年に確認されたChromeのゼロデイとしては6件目にあたります(BleepingComputer)。
一方で、「誰が・どんな目的で・どの層を狙ったのか」は公開情報からは確認できていません。特定の業界や個人を名指しした報道も見当たらないため、過度に不安になる必要はありませんが、断定できる材料もない、というのが正確なところです。自分のChromeを最新にしておけば、この欠陥はふさがります。
なぜ今回のアップデートが重要なのか
CVE-2026-85046とは何か
CVE-2026-85046は、Chromeの中でJavaScriptを実行する「V8」という部品に見つかった型の取り違え(type confusion)という種類の不具合です。ざっくり言えば、プログラムが「これは数値の入れ物だ」と思い込んで扱ったデータが、実際には別の種類だった、という状態です。この食い違いを突かれると、攻撃者が用意したデータを命令として実行させられてしまいます。
深刻度はCVSSで8.8(10点満点中8.8で、上から2番目の深刻度区分「High」)。細工されたHTMLページを開くだけで、Chromeの内部(サンドボックスと呼ばれる隔離領域)でプログラムを動かされる可能性があります。怪しいファイルをダウンロードしたり、インストールボタンを押したりする必要はなく、ページを閲覧しただけで成立しうる点が厄介です。技術的には「コンパイラの不具合でJavaScriptのヒープ領域に対する任意の読み書きに転用できる」と説明されており(Help Net Security)、ブラウザのメモリを攻撃者が自由に覗いたり書き換えたりできてしまう、ということです。
(余談ですが、この不具合はセキュリティ研究者のSalvatore Gulizia氏(ハンドル名Serotav)が2026年8月4日に報告し、1,000ドルの報奨金を受け取っています。本題の確認・更新作業には関係しないので、興味のない方は読み飛ばしてください。)
「悪用が確認されている」の意味
Chromeの脆弱性情報には、悪用が現実に起きているとき「Google is aware that an exploit for CVE-2026-85046 exists in the wild.(このCVEを悪用するプログラムが実在することをGoogleは把握している)」という定型文が添えられます(BleepingComputer)。今回はこの一文が付いており、机上の理論ではなく実際の攻撃に使われていることを意味します。
さらに米国のCISA(サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)は2026年9月4日、この脆弱性を「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」へ追加し、連邦政府機関に2026年9月18日までの適用を義務付けました(The Hacker News)。この期限に一般ユーザーへの強制力はありませんが、政府機関が期限を切るほど悪用が現実的だという判断材料になります。
同じ週にもう1件、重要な更新があった
結論から言うと、9月3日以降の版へ更新すれば、これから説明する分もまとめて修正されるので、あなたがやることは変わりません。
実は同じ週の2026年9月1日にも、152.0.7977.75/.76(Windows/Mac)・152.0.7977.75(Linux)への更新があり、26件の脆弱性が修正されています。うち2件はCriticalで、Shared Tab Groupsの解放済みメモリ使用(CVE-2026-84353、CVSS 9.6)とWebGLの解放済みメモリ使用(CVE-2026-84352)です(Security NEXT)。この2件については、本記事の確認時点で悪用が確認されたという報道は見当たらず、CVE-2026-85046とは状況が異なります(対象プラットフォームの細部は出典間で記載が分かれるため断定を避けます)。
自分のChromeが対象バージョンか確認する方法
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確認は次の4ステップです。Windows・Mac・Linuxのいずれも操作は同じです。
- Chromeの右上にある「⋮」(縦に三つ並んだ点のアイコン)メニューをクリックする
- 「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選ぶ(アドレスバーに
chrome://settings/helpと入力しても同じ画面が開きます) - 画面中央に表示されるバージョン番号を読む
- 上の表の数値と見比べる。152.0.7977.82以降になっていれば、CVE-2026-85046は修正済みです
この画面を開いた時点でChromeは自動的に更新の有無を確認しはじめます。「Google Chrome は最新版です」と出れば、その時点で対応は完了しています(Google公式ヘルプ)。
もう少し詳しく見たい場合は、アドレスバーに chrome://version と入力すると、ビルド番号や実行ファイルの場所まで表示されます。コマンドで確認したい方は、Linuxなら google-chrome --version、Macのターミナルなら /Applications/Google\ Chrome.app/Contents/MacOS/Google\ Chrome --version で取得できます。通常の利用では、手順1〜4だけで十分です。
最新版に更新して適用する手順
更新そのものは自動で進みます。読者がやることは「再起動」を押すことだけです。
chrome://settings/helpを開く(自動でチェックが始まります)- 新しいバージョンがあれば、ダウンロードとインストールが自動で進む
- 完了すると「再起動」ボタンが表示されるので、これをクリックする
- 再起動後にもう一度同じ画面を開き、「最新版です」と表示されることを確かめる
ここでいちばん見落とされやすいのが3番です。新しいバージョンはダウンロードが終わった時点ではまだ動いていません。 起動中のChromeはメモリに読み込まれた古いプログラムで動き続けるため、いったん全ウィンドウを終了して起動し直すまで、脆弱性はふさがらないままです。タブを閉じる、ページを再読み込みする、新しいタブを開く——これらはいずれも効果がありません。
「再起動」ボタンを押すと開いていたタブは復元されるので、作業中のページが失われる心配は基本的にありません。それでも不安な場合は、フォームの入力内容だけ控えてから押すと安心です。
バージョン番号を追いかけなくてよい理由
ここで1つ補足です。本記事の確認時点(2026-09-16)で、Chromeはすでに152系より先へ進んでいます。2026年9月8日にはChrome 153(153.0.8010.36/.37 Windows/Mac、153.0.8010.36 Linux)が安定版へ昇格し、230件の脆弱性を修正しました。この中にも悪用が確認されたV8のゼロデイCVE-2026-87491が含まれ、CISAは9月23日を期限としてKEVに追加しています(SecurityWeek / 窓の杜)。
つまり、152.0.7977.82は「最低ライン」であって「ゴール」ではありません。 上の手順を踏めば、Chromeは152を飛び越えて153以降の最新版まで一気に更新してくれます。Chrome 153からはメジャーリリースの間隔が従来の4週間から2週間へ短縮されており、次のChrome 154も2026年9月22日ごろの公開が見込まれています。本記事の確認時点より後にさらに更新が出ている可能性もあるので、番号を暗記するのではなく「画面が最新版だと言っているか」で判断してください。
更新しても反映されない・再起動できない時の対処法
手順どおりに進めてもバージョンが変わらない場合、原因はだいたい次の3つに絞られます。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ダウンロードは終わったのに番号が変わらない | Chromeが完全に終了していない | 全ウィンドウを閉じ、常駐プロセスも終了してから起動し直す |
| 「アップデートは管理者によって無効になっています」と出る | 会社・学校の管理対象PCでポリシー制御されている | 自力での解除は不可。情報システム部門へ連絡する |
| 何度試しても更新が始まらない/保留のまま | PCがスリープ中心の運用で更新処理が滞っている | PC自体を再起動してから再度確認する |
とくに多いのが1番目です。Chromeは設定によってウィンドウを閉じたあともバックグラウンドで動き続けることがあり、この常駐プロセスが残っているとプログラムの入れ替えが完了しません。Windowsなら通知領域のChromeアイコンから終了、Macならメニューバーから「Google Chromeを終了」を選んでください。
2番目の管理者ポリシーによる無効化は、勤務先や学校から貸与されたPCで起こります。この場合、ユーザー側の操作では解除できない仕組みになっています(Google Workspace管理者向けヘルプ)。「自分のやり方が悪いのでは」と時間を溶かす前に、管理部門へ「悪用確認済みのゼロデイ修正が適用できない」と伝えるのがいちばん早い解決策です。
3番目は、ノートPCを閉じたまま(スリープ状態)で何日も使っている場合に起きがちです(てらだス)。OSごと再起動すると、保留されていた更新処理がまとめて進むことがあります。
なお、「効果がなかった」と報告されがちな操作も挙げておきます。ページの再読み込み(F5)、シークレットウィンドウでの起動、キャッシュの削除は、いずれもバージョンの切り替えとは無関係です。時間をかけずに、上の表の順番で切り分けてください。
まとめ
2026年9月3日のChrome 152.0.7977.82/.83は、悪用が現実に確認されたV8の脆弱性CVE-2026-85046をふさぐ更新でした。ただし本記事の確認時点(2026-09-16)ではすでにChrome 153系まで進んでおり、そちらにも別の悪用確認済みゼロデイの修正が入っています。大事なのは特定の番号に合わせることではなく、常に最新版で動かしておくことです。
今日からできる再発防止策は次の3つです。
- 月に1〜2回、
chrome://settings/helpを開いてバージョンを確認する - Chromeを何日も開きっぱなしにせず、区切りのいいところで完全に再起動する
- 「再起動」ボタンが出たら、あとで、と思わずその場で押す
Chromeのゼロデイ修正は2026年だけで7件目に達しており、今後も同じことは繰り返し起こります。裏を返せば、上の3つを習慣にしておけば、そのたびにニュースを追いかけなくても自動的に守られるということです。まずはこの記事を読み終えたら、chrome://settings/help を1回開いてみてください。1分で終わります。
